映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

ヒロシマ

2016-06-27 21:18:57 | 歳時記雑感

仕事で広島に行ってきました。

いつかは必ず訪れるべき街だと思っていました。

雨模様のどんよりした空の下、原爆ドームと碑の前で頭を垂れ祈ります。


安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから


公園を去るわたくしに、ポツポツと遣らずの雨が降り出します。








2万人の静寂

2016-06-27 20:52:59 | お遊び
先日、名古屋で行われた日本陸上競技選手権を観戦しました。

お目当は会社に所属する選手がリオ五輪内定の瞬間に立ち会うことでした。

でも、一番感動的だったのは、女子200m決勝。





スタートライン前にいたわたくしは、福島選手始めスプリンターの美しさに惚れました。

騒めく歓声がon your markの号令で静寂に変わる瞬間、異常な緊張感に包まれます。

一瞬の勝負の為、気の遠くなるような訓練を重ねた者だけが味わえる至福の時ですね。







梅雨とともに始まる幸せな日々

2016-06-14 06:39:47 | 旧作映画、TVドラマ

今年も梅雨の時季になりましたね。

嫌う方が多いのですけど、私は好きです。
渓流釣りを趣味にしているからでしょうか、雨は生き物を元気付けてくれるようで、こちらもエネルギーに満ちてくるのです。真夏の太陽がやってくるまでのひと時、息を潜めながら雨の季節を楽しみましょう。

紹介する映画は「いま、会いにゆきます」


この後、竹内結子 ずっと好きだなぁ

たっくんが誕生したのは、この映画があったからです。
年中飲み歩いていて、真直ぐ家に帰らなかった頃、この映画に出会いました。
そんな荒んだ生活の最中でも、愛する人を失ってしまう悲しさに涙が止まりませんでした。
わたくし、奥様を嫌いになっていたわけではありませんでしたが、敬遠した生活を長くおくっておりました。夫婦間の会話もあまり無く、ひんやりした関係だったと思います。
いつかは死という別れを経験せねばならない運命なら、せめて愛する人とは素直で良好な間柄でいたいと痛烈に感じたものです。だから、その気持ちを素直に奥様に伝え懺悔し、もう一度仲良しになってもらいたいと懇願いたしました。
奥様もわたくしの想いを汲み取ってくれ、二人は昔のように手を繋いでデートできるまでに関係改善したのです。その延長線上にたっくんの誕生があるわけです。
たっくんはお姉ちゃんお兄ちゃんから十数歳離れていますが、誕生は偶然ではなく必然であったのです。

幽霊女優と陰口を叩かれていた竹内結子ならではの役です。
デビューした頃はショートカットだったこともあり、ボーイッシュで元気な女の子のイメージでした。「黄泉がえり」もどちらかといえば(明るく元気)でしたが、「天国の本屋」の幽霊は髪も長く儚げな女性を演じ、この作品のヒロインにつながっていきます。わたくしは元気いっぱいな結子さんより、おっとり儚げにうつむく結子さんが好きです。「春の雪」「クローズドノート」「僕と妻の1778の物語」一番美しい時に沢山映画に出てますね。

物語も勿論好きですが、脚本が大変上手く作られています。
何故、死んだ筈の奥さんが会いにいったのかが、下手な説明口調になっておらず、物語の最高の見せ場になりました。ここを詳しく話してしまうと、これからご覧になる貴方が興醒めしますので多くを語りませんが。日本映画にありがちな無理くりな設定じゃないのも好印象です。特に感心したのは消え逝く瞬間の描写でした。梅雨の終わりとともに去って行くというのもわたくし的には受け入れやすく、雫の落ちた波紋の中に映した姿が揺れながら無くなって幸せな日々に終止符がうたれます。

名作傑作では無いけれど、わたくしにとって大切な作品のひとつです。






はしご映画鑑賞

2016-06-06 20:10:51 | 新作映画
久し振り、映画のハシゴ。
週に3日は呑み歩くけど、体力経済力の問題がはだかりハシゴ酒は滅多にしない。
そんなわたくしが一時間のインターバルもとらないで映画を観たのだから、それはそれはとても疲れてしまったのです。


ロクヨン 64 前編    

原作も面白い。ピエール瀧演じたNHKのドラマも重厚で面白かった。
この映画、監督に若干不安はあるけれど、長尺の作品には定評あるし役者は贅沢にジャブジャブ使っている。佐藤浩市じゃ原作のキモになってる父娘の確執が説得力無くなると心配していたが、そこの所は触れていなかった。深みと言う観点からすれば物足りないけれど、この物語を初めて知る人にとってそれほど重要な事では無いのだろう。父親が娘を失う事の焦りと絶望感さえ共有出来ていれば、細かなディテールを端折ることは有りだ。
前編を観ただけでも重厚なつくり方がこの作品に合っていることがわかる。物語が幼女誘拐殺人事件を発端にしているのだから、軽々しい画じゃ釣り合いが取れない。わたくしの郷里を舞台にしているので、その土地の風土が微妙に伝わってくるのが嬉しい。「クライマーズハイ」でも方言や県民性がチラチラ見え隠れしていたので、今後も横山秀夫原作が映画になるのは喜ばしい。
早く後編が観たくなる映画らしい映画だ。



海よりもまだ深く      

「歩いても 歩いても」の続編とは言えないが、主人公の名前が良太で、演じるのが阿部寛とその母が樹木希林であれば関連性を期待してしまう。題名の由来も「歩いても・・・」が、いしだあゆみのブルーライトヨコハマの歌詞からとっていたが、本作はテレサ・テン別れの予感からの流用であるところも洒落ている。
母息子の関係、息子元嫁の関係、姑元嫁の関係、息子孫息子の関係、姉弟、姉の連れ合い、姉の娘・・・・
家族とはなんて深く複雑なんだろう。
一貫して家族を描いてきた是枝監督の真骨頂だけど、興業的には難しい。小津も山田も日本の天才作家はこの深く複雑な家族というコミュニティに拘ってきた。日本人にしかわからない日本人らしい家族の物語をこれからもずっと観続けていきたい。それが二人の偉人の様に、結局世界の人々に通ずるメッセージになるのだろう。





梅雨の前に

2016-06-05 00:59:00 | 釣り
6月初旬、今日西日本は梅雨入りした。

それでも山梨桂川は朝から美しい青空。都留インター出口付近から見る富士は、未だ頂きに雪を乗せている。


 瀬には赤ちゃん山女魚と若鮎


城南橋から田原滝直下まで釣り上がる。ポイントによってかなり魚の居付きが異なる。大きな水が出ていないので魚が散らないのだろう。柄杓流川合流から上は、放流されていないので比較的綺麗な魚が多い。
最近生えた虹鱒や山女魚の幼魚が派手なアタリを寄越すが中々針がかりしない。彼等は餌盗りの名人だ。


             このサイズが食べると一番美味しい
         


夕方から川茂に吐き出される出水口で大物を狙った。最初の振り込みでわずかな魚信があり、二投目でしっかり竿に乗った。40cmに少し足りない虹鱒だったけど、川茂では久し振りの釣果だった。
少しずつ慣れてきたけれど、そばに語り合える釣友がいない寂しさは味気ない。