無念です。神奈川ＧＦ・ＤＮＦ。再起を誓います。

少年の胸に深く刻みこまれた夏休みの思い出。

たぶん、小学校４年の夏だった。
スイミングクラブに通う友人に負けたくなくて負けたくなくて、ガムシャラに市民プールに通い詰めていた。
ロープで区切られ一方通行に規制されたレーンだけ繰り返し泳ぎ倒していた。

その甲斐あってか、学校のプール検定最高位の”特２”を取得し、プール帽に薄いピンクのラインを２本縫い付けることが出来た。
誰からも指導受けることなく取得した”特２”は誇らしくもあった。
なんか、自信に満ち溢れていたような感じがするなぁ。自分の事ながら^^;

お盆近くだったか、２つ違いの弟と２人だけで北陸の両親の実家へ一週間ほど先乗りしていたとき、叔父に大きなプールへ連れて行ってもらったことを今でも忘れることが出来ない。
そこのプールは入場料２０円の市民プールと違い
スクール水着なんか少なくて（違
水着がカラフルで（少違
ビキニとかもいたりして（大違
えっと、色で言うと黄色っぽいオレンジ色のような、匂いで言うとココナッツのような・・・
日本海に面する（たぶん面していない）大磯ロングビーチみたいな、そんな、プールでした。（←どんなだ^^;
もちのろん、流れるプールがあるわけで・・・

そこのプールがその日のtake少年の戦場になるわけで(゜-゜)

”特２”取得のことを引率してくれた叔父に、散々自慢していたことは容易に想像できる。
その叔父はかつて県代表の背泳ぎの選手だったと母親から聞かされていたので、甥っ子の僕もそこそこ泳げるんだぜって自慢してくる無邪気な小学生をかわいく思ってくれたに違いない。（←ホンとか？）
水泳か野球しか眼中に無かった少年にとって、叔父さんが県代表の水泳選手がだなんて、自分のことのように誇らしく思っていた。

しかし、そんな叔父は流れるプールで浮いているだけ。
プカプカプ～カプカ。
なんだか肩透かし。バリバリ泳ぐとこ見てみたかったのにぃ・・・。
たぶん、絡み、纏わりていていたんだろうなぁ。
昼過ぎになると、『お～い(^o^)！ここでも潜水できるか？出来たら、すげーぞ！』
”特２”の検定内容で潜水があったように記憶している。
そんなことから叔父は流れるプールの横断潜水を課題に課したんだろうなァ。
しかも、往復Σ(￣□￣)！

幅７～８ｍ位だったかなぁ？往復で１５ｍくらい。
叔父は流れる水面に体を静かに沈め、壁を一蹴り。
無駄な動きが無く向こう側の壁に到達。
水中で体を入れ替え、器用に折りたたんだ両足で再び力強い一蹴り。
スタート地点より少し下流に戻ってくると、プールサイドに手をかけ水面から顔だけ出して、にっこりy(^ー^)yピース

小学４年生が燃えない別けないですよ。

何度も何度も途中浮上しちゃったこと、
ホントに苦しかったこと、
帰りのバスがやばいぞーってこと、
スタート地点からスッげーながされちゃったこと、
西陽の中でガッツポーズしたこと、
叔父もガッツポーズ返してくれたこと、
目の奥が塩素に晒されず～んと痛かったこと・・・
３０年前の夏の忘れられない光景。

ちょっとがんばれば手に届くスッげー辛い体験を
この日のプールを
この日の叔父を
僕は忘れることが無いだろう。




先週月曜日、その叔父が他界した。
４月に診断を受けてからあっと言う間の出来事だった。


８月には自転車で見舞いに来たよ！って、驚かしてやりたかったのにぃ。
そんな夢も叶わなくなった。

叔父ちゃん、ちょっと、背伸びしすぎ過も知れないけど、神奈川ＧＦ完走するよ！
あの夏のプールのときみたいにゼッタイやってやるから！と。。。。


って、心に誓い『神奈川グランフォンド200km』に参加してきた。

幹事のyuzitoさん＆masaさん
モリさん、yoneちゃん、ぽち　りょうさん、tanyさん、リュウさん、
tavasukeさん、hirotoさん、RedRabbitさん、シマホンさん、JINさん
noahponさん、Bongoさん、
はまださん、sudobanさん、あるちゃん、wildbirdさん、藤之助さん、よねぞうさん、
ナカさん、Fさん、
見送りにきてくれた人が、ふぉあぁさん、atsuさん
↑masaさん所から拝借

もうね、凄い人ばかりなので、集合場所の伊勢原駅で離脱宣言！
でも、密かに完走狙いますから o(^▽^)o




どんどん自転車海苔が集まるの図
ご挨拶できなかった方、内気な僕でお許しください。
また、是非何処かでよろしくお願いしますヾ(^▽^)ノ



■左：noahponさんの青虫号と２ショット
やっとお会いできました。同じフレームなのに別物の自転車でした。もっと質問したかったのですが、追いつけないので…。またよろしくです。
■右：リュウさん号も交えてミニベロ３ショット
な、なんと、リュウさんの自転車は１８インチ(゜Д゜)オーラ、バリバリ出てました。


そんな、お二人が先頭で出発。
着いていかないわけにはいけません。
上りに入るまでは食らいつく。ほんの１０分ほどでしたが嬉しかったです。


さて、集合写真を撮ってからは独り旅です。はい、予想通りで予定通り。
副班長、保健係、忘れ物捜索隊…シンガリはお任せを。
バスでも一番後ろしか座ったことないしｗ

蓑毛前の直上りを回避したルート→ヤッホゥ。
と、思ってたら大違い。
ヤビツ峠だけなら、ＴＴって感じにもなりますが、今日はゆっくりマッタリいきましょう。
って、ＴＴやってもゆっくりマッタリです。はい。




ルートは良く分かってないのです。
で、遭難。
『迷ったら、下れ！』ってmasaさん言ってたなぁと思って、下りだして１０分も自転車を押し歩いていると、また、上るしorz
へこたれないぞぉと押し歩くこと２０分。やっと舗装路にでた。
と、思ったら、前から、カートヾ(゜∀゜)ヾ
いや、ゴルファーの皆さんからしたら、前から自転車ヾ(゜∀゜)ヾであろう。
すっごい、怒られるかと思いきや、クラブハウスまでの抜け道まで教えてもらって(^_^;)
記念写真！って言ったら、どうぞどうぞって！
ご親切にあざした！


で、これ。
今日一ナイスおすましショット！です。
一番左のおじ様もナイショッ！ナイスオンでしたヾ(^▽^)ノ



遭難後、コンビニで昼食。再び山を登り始める。

マイナスイオン出まくり空間、独り占め！

道路にはガレ石や土砂など危険がいっぱい。
慎重に歩（ペダルか？）を進めます。



丹沢湖から足柄峠へ向かいます。
ココにもゴルフ場があったのだが、ここの上りがもうだめ。
勝手に九十九折り走法をしながら上るも、多くのものを失いました。
体力、時間、水…。
だけど、何とか、気力だけは持ち続けることができた。
残りの上りは１０キロ強！だと、思っていたから。

でも、Ｋ７８から右折して矢倉沢林道へ向かおうとしたところで、農作業から家路に向かうおじいさんとその先の状況をお聞きしたところ、戦国原からの上り１４キロをすっかり落としてしまっている。

ボキっ！

はっきりと音がしました。
おじいさんも、おや？という顔してました。




地図（境川のmasaさん作）を広げて、天を仰ぐ。


叔父ちゃん、今の僕には無理だった。
多分、このまま、突っ込んでいけば、確実に遭難する。
それが分かっていて、突っ込む訳にはいかねーや。
リアル遭難になっちゃ、リベンジできなくなる。
そう、リベンジするためにも今日はココでＤＮＦするよ。
ゴメンね。
でもね、また、いつか達成するから。
あの夏の流れるプールのときみたいに。
そのときはガッツポーズよろしく頼みます。




カッパ着て、ダウンヒル。
小田原まで、下って、１号線を東へＧＯ！


２２時３０分ちっちゃいＣゲット
本物はお預けってことです。
海にタッチ！もお預けにしました。

いつか、ここで、イエーイって写真をとってみたい。
また、励みが増えました(^o^)


その後、雨宿りをしながら北上するも、眠くて眠くて。
大和市あたりかな？閉店後のジャスコの軒先借りて仮眠。

汗でタイルがぬれてますね(゜Д゜)
ドロノヨウニネムレタ。
もうね、何も怖いものなくなりました。

よし来い、『』
↑やっぱ、怖いかも『』内が書けなかった(^_^;)



走行時間　14:58←で、家→家は24時間20分ですから（休み過ぎだろｗ×10）
走行距離　234.10km←うーん、最長走行距離だけど…
平均速度　15.6km/h←いくら、上りばかりといえ…


ご一緒くださった皆様、どうもありがとうございました。
皆さんの、タイヤの跡に励まされました。
また、よろしくお願いします。

叔父ちゃん、安らかに、ゆっくりと休んでね。合掌。