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五行目の先に

日々の生活の余白に書きとめておきたいこと。

4月21日(木)曇り

2011-05-05 01:20:48 | Weblog

 8時半起床。朝食はイギリストーストとレモンジンジャー。大学にはできるだけ歩いて行こうと思っているが、時間がないときにはどうしても自転車になってしまう。

 2コマの時間に卒論指導。予め送ってもらったレジュメをもとに議論する。時々、こんな本は読んだ?といって立ち上がる。書棚の本を探すために。だが思いついた文献はたいてい見つからない。必要な本の多くがいまだに倉庫に眠ったままだ。いつになったら手元に戻ってくるのだろう。

 昼食は生協のコンビニの弁当。久しぶりに食べた。少し急いでかき込む。食べ終えると事務室に行ってカラーコピーを借りる。いつの間にかカラーコピーの値段がびっくりするほど安くなっている。モノクロコピーに至っては、50枚以下なら輪転機印刷より安い。

 3コマは「社会学概論」。今日が実質的な初回。おそらく今期の授業のなかで最も自由にできるのがこの時間だ。いろいろと遊んでみる。もっとも毎回毎回こんな調子でやるわけではない。そのうちに難しくなってくる。そこでがっかりされるか、ちゃんとした流れを作って引き込んでいけるか、毎年毎年の課題である。今年度はどうなるだろう。

 4コマは4年生の「公民演習」。受講生の希望で、23日の卒論構想発表会に向けての予行演習。一人約8分で報告してもらう。9人の報告で90分を見込んでいたが、実際には2人欠席で時間に多少余裕が生じた。いろいろと指摘するべきところはあったが、大きな修正は23日以降にすればよい。各自初めてのまとまった発表なので緊張しているようだったが、とにかく自信をもって臨むように励ます。

 5コマは「地域生活調査実習」。10分ほどオリエンテーションをする。それから今年度の調査に向けた講義。講義といってもこれまでの実習で行ってきた内容の紹介と、今年度の調査で行おうと思っていることについて話すだけなので、気分的にはいくらかラクである、はずだったのだが、今年度からこの授業を担当していただく新任の先生が見学に来られて、しかも一番前の席に座っておられたので、結構緊張した。やはり同僚に見られるというのは独特の緊張感を生むものである。それでも時々はこんな機会があるというのもいいのかもしれない。

 2コマから5コマまで授業が続いたものだから、いささか疲れた。今日くらい少しはいいものを食べよう。久しぶりに「プリムヴェール」に行く。Cセットとハーブティーを注文する。閉店時間近くまで、『鉄道ひとつばなし3』を読む。

 僕の担当する4月中の授業はこれで終わり。5月に入ると、新入生もやってくる。新たな気分で、2回目の新年度スタートになる。


4月20日(水)晴れ

2011-05-05 01:00:26 | Weblog

 9時起床。イギリストーストとレモンジンジャーの朝食。いいお天気だが、冷える。自転車に乗る際にはまだ手袋が必要だ。

 2コマの時間は卒論の個別指導。要領よくやれば90分の間に2人くらいまとめてできるのかもしれないが、当日持参のレジュメに目を通してから始めるとどうしても1時間はかかってしまう。できるだけ希望には応えていきたいが、全員(10人)を満遍なくカバーするのは難しそうだ。そのために木曜日の公民演習があるのだが、4年生にとっては何よりもまず卒論構想発表会を「無難に」乗り切ることが大事なのだ。「炎上」するくらいのほうが意義があるのだ、といってはみるものの、当事者としてはそれを簡単に受け容れるわけにもいかないのだろう。

 何とか昼休みは確保した。今日はこの時間にちゃんと食事を摂っておかなくてはならない。大学に出てくる途中で買ってきた弁当をレンジで温めて食べる。

 3コマは「比較社会学」。今年度は昨年度後期の「地域生活調査方法論」を受講した学生がほとんどなので、授業を展開しやすい。今日はその「地域生活調査方法論」の復習のような内容で終わる。

 4コマはゼミ。テキストの購読が始まる。3年生の報告とコメントはさすがの内容であった。30分で退出しなくてはならないのが残念。その先の議論は大学院生にリードしてもらう。この点については本当に助けてもらっている。

 総合教育棟から教育学部棟に走って戻る。教授会、そしてその後に講座会議。それらが終わってから明日の授業の準備に取りかかる。明日一日を乗り切ると、GWまで実質2週間授業がない。ようやくエンジンがかかってきたところで拍子抜けするようだが、その間に英気を養って、いい状態で本格的な授業のスタートを切れるようにしなくては。

 新居の風呂にはあまり入っていない。追い焚き機能もあって便利なのだが、やっぱり温泉に行ってしまったほうがいろいろと楽なような気がする。都市ガスは使用料が少ないほど単価が高くなるから、むしろ毎日入ったほうがいいのかもしれない。それでも温泉に足が向く。こればっかりはそうそう簡単にやめられるものではない。


4月19日(火)曇り時々雪

2011-05-03 22:08:46 | Weblog

 9時起床。朝食はイギリストーストと紅茶。昨日は暖かかったが、今日になって一変、ぐっと冷え込む。歩いて大学に出る。

 本来であれば火曜日の2コマには、今期唯一の午前中の授業が入っているのだが、21世紀教育は連休明けスタートであり、またTuesday実習の開始も来月末だから、今日は授業が何もない。ならばゆっくりと落ち着いて勉強ができるか、というとそうでもない。

 社会調査士資格に関わる調査実習概要報告書を作成する。この資格に関しては、年度末から年度はじめ、それから6月と9月にまとまった事務処理が必要になる。とりあえずこの報告書を提出してしまえば一段落だ。かなりの手続きがWebでできるようになったのはありがたい。あとはシラバスのコピーの提出もちょきちょき紙を切るような手間なしでできるようになればと思うのだが。

 研究室はえらく冷える。外を見るとちらほらと雪が降っている。これがこの春最後の雪になるだろうか。

 スコーラムで昼食。もりもり焼き肉のランチとコーヒー。原武史『鉄道ひとつばなし3』を読む。原先生の本は、数多ある鉄道モノのなかでも、中央線や武蔵村山市といった、僕にとってなじみの深い路線や場所が多く登場するのがうれしい。今日は時間を気にせずに読みふける。

 午後は専ら授業の準備に費やす。だが今週が終わると2週間授業が空いてしまうので、僕自身の気持ちにどうも締まりがない。何だかこの緩んだ気分が授業そのものにも反映されてしまうのではないか、不安である。

 今日は定時で帰ろうか、と思っていたところに4年生がひょっこりやってくる。今週土曜日の卒論構想発表会に向けての相談。僕にとってはいいタイミングで来てもらった。レジュメを読んで、一緒に課題を考える。いろいろと会話を重ねていくなかで、いくつかのアイディアが出てきたりもする。面白い。

 1時間ほど議論をした後で、近況についての話しを聞く。就職活動はGW明けまでいったん小休止とのこと。もちろん震災の影響だが、外側の人間から見れば、スケジュールだけはまっとうな状態に戻ったようにも思える。だが当の学生からすればまったくそんなことはない。「不安」の時間が延長されるだけとのことだ。早期化した就職活動の開始がもたらした心理的な影響が、ひとつの出来事で変わるわけでもない。学生たちは、新幹線が使えない状況のなかで、夜行バスで仙台や東京へと向かっていく。多少なりとも理解をしていたつもりだけれど、まだまだわかっていないことが多い。最近ゼミの4年生たちは、どんどん大人びた雰囲気をまとうようになっている。僕ものんびりしているわけにはいかない。いい刺激をもらった。


4月18日(月)曇り(東京)→晴れ(弘前)

2011-05-03 01:46:33 | Weblog

 6時起床。朝食は摂らずに、ホテルの送迎バスで羽田空港に向かう。車内は新聞を黙々と読んでいるサラリーマン風のお客さんばかりだ。

 手荷物検査場を抜け、エアポートラウンジで朝食。朝はクロワッサンがサービスで提供される。トマトジュースを飲みながら、ぼんやりと滑走路を眺める。

 始発の青森行きの飛行機もエアバスだ。席は前のほうで、ずいぶんと景色がよさそうだ。だがやはり眠い。景色を見るか、少しでも寝ておくか、迷う。結局前者を優先することにした。

 東京から青森までは、夜の飛行機を利用することが多い。たまに昼の便に乗っても、景色が見えることはあまりない。その点今日はある程度見える。雲の上に出ると富士山が見えた。だがあっという間に遠ざかって、見えなくなってしまった。

 日本海が見えてきた。海沿いに広がっているのが庄内平野だろう、というのは見当がついた。

 鳥海山は電車の窓からはたびたび眺めているが、こうやって空から見るのも楽しい。

 そして岩木山と津軽平野が見えてきた。大学はどのあたりだろうか、と目を凝らす。

 

 そろそろベルト着用のサインが出て、デジカメも使えなくなりそうだ。最後にもう1枚、とシャッターを切る。飛行機は、そのまま青森市を飛び越えて、津軽海峡の上空に出る。北海道まであと少しのような気がしたところで、Uターンをして、無事に青森空港に到着した。空港からは八甲田山を望む。

 空港バスで弘前に戻り、自宅でひと風呂浴びてから大学に出る。今日は授業がひとつだけ、3コマの公民演習がある。受講者は先週からさらに増えて13人になっていた。調査の計画を抜本的に見直さなくてはならない。今日は僕のほうで90分間講義をする。

 午後から夕方まで事務仕事をして、学食で夕食。何だか久しぶりだ。そして授業が本格的にスタートしていないせいか、メニューもいつもより少なめ、サラダなどもなくなっている。

 桃太郎温泉に行く。よーく温まる。飛行機の移動は、慣れている人には快適だろうが、僕のように苦手な人間は、ある種の緊張を強いられる。そんな凝り固まった身体を、温泉でじっくりとほぐしていく。


4月17日(日)晴れ

2011-05-03 01:11:02 | Weblog

 9時起床。朝食はトーストと卵焼き、緑茶。母がいろいろと食べものを持たせてくれた。だが持って帰るには少々多いので、宅配便で送ってもらうことにした。

 昭島駅から青梅線・中央線を乗り継いで東京駅に向かう。電車は空いている。座席に座って、正面の車窓を眺められるなんて不思議な気分だ。いつもなら立っている乗客が視界をふさいでしまうのに。

 東京駅でもコインロッカーを確保するのに苦労しなかった。弘前にいるよりも東京にいるほうが、今がついこの間までとは違うのだということを実感させられる。地下鉄丸ノ内線も間引きダイヤなのか、6分くらいの間隔で走っている。

 後楽園で丸ノ内線から南北線に乗り換えて東大前へ。駅の外に出ると、陽射しがまぶしい。しばし昼食を摂るお店を物色する。東大の学食もいいが、もうちょっと別のところがいい。久しぶりに「万定」に入った。何年ぶりだろう。「万定」といえばカレーが有名だが、ハヤシライスを注文した。懐かしい味わいだ。食後には苺の生ジュースを飲む。これぞ生ジュース!さっぱりして、果実の甘味を存分に味わう。

 本郷で用事を済ませる。いささか長い打ち合わせだったが、僕にしては珍しく最後まで集中力が途切れなかった。

 東大農学部前のバス停から「上60」系統のバスで池袋に向かう。池袋に出るのなら、本郷三丁目から丸ノ内線で行くほうが断然早い。だが春日から千川通りを走り、大塚に出て、向原を経由して池袋に至るという、この路線のうらぶれた感じに惹かれた。何しろ上野から大塚までなら、春日通りを走る「都02」系統がメインルートのように堂々とあって、それに遠慮しながら走っているのが「上60」なのだ。大塚から新大塚まで戻って、それから池袋に向かうという、非効率なルート取りもよい。

 池袋で買いものをする。さすがにこの街は人通りが多い。何だか安心する。今度は丸ノ内線に乗って東京へ。

 丸の内オアゾの「鶴群(たづむら)」で、とんかつと京野菜の定食を食べた。なかなかおいしかったのだが、どうも高いビル(といっても5階だ)にいると、なんだか余震が来そうな気がして落ち着かない。

 東京駅丸の内北口に下りる。オアゾも新丸ビルも、節電のために電気を抑え気味。建物が大きいだけに不気味に見える。

 本当は今夜の飛行機で青森に戻る予定だったのだが、満席だったので明日朝イチの飛行機にした。品川まで京浜東北線に乗り、そこから京急に乗り換える。羽田空港行きの電車を待っていたのだが、先に三崎口行きの快速特急がやってきた。とりあえず蒲田まで乗ろう、と思って乗り込む。車内は空いている。そして転換クロスシートの座り心地のよさに、ただちに下りるのが惜しくなってきた。じゃあ川崎まで、いや、もう少し、と横浜まで乗ってしまった。

 横浜から蒲田までも快特に乗る。一度はこの快特で久里浜や三崎口まで行ってみたいと思っているのだが、まだ実現していない。

 ホテルにチェックインする。周りにはコンビニくらいしかないので、部屋で大人しくしていて、ほどなくして就寝。明日は早起きだ。


4月16日(土)晴れ

2011-04-28 17:08:47 | Weblog

 8時起床。一晩寝て起きたら、もう内臓の痛みはすっかりよくなっている。まったく元通りになった。トーストと緑茶の朝食を摂り、実家を出る。

 昭島駅から青梅線・中央線を乗り継いで吉祥寺へ。吉祥寺から井の頭線に乗って渋谷に行く。いつもなら混んでいるイメージのある井の頭線も、何だか今日はやけに空いている。渋谷まではあっという間だった。

 渋谷駅近くのビルに用事で立ち寄っていると、比較的大きな揺れがあった。ガラスの多い場所にいたので、安全なところまで誘導される。ビルそのものが新しく、地震に強いとのことだったが、その分かえって揺れるようだ。

 用事が済むと渋谷から表参道のほうに歩いていく。いったん表参道ヒルズのほうに向かって進み、それから神宮前の路地裏をうろうろする。あてもなく歩いていくと青山劇場の裏手に出た。ちょうどお昼どきになったので、「京はやしや」でおばんざいランチを食べる。なかなか上品なお味。外に出ると、暑い。すぐに銀座線の表参道駅に潜り込む。

 銀座へ。東京宝塚劇場や日比谷シャンテにある宝塚グッズのお店を覗く。宝塚の劇場のほうは、僕は一度も行ったことがない。エントランスから覗いてみると、立派な階段があって、一歩足を踏み入れたらそこは特別な世界、といった感じだ。

 銀座五丁目の「マリアージュフレール」のサロンに入る。地下のほうに案内されたが、何だかまた地震があるんじゃないかと思うと少々落ち着かない。しょうがの入った紅茶(銘柄の名は忘れてしまった)とフルーツババロアを食べる。

 ババロアは実に上品な味でおいしい。だが、僕にとってのフルーツババロアの記憶というのは、かつて小田急エースにあった「ピレネーカタオカ」のものである。お店がなくなってから久しいが、今でもあそこのフルーツババロアとレモンケーキを食べたいと思う。

 帝国劇場へ。「レ・ミゼラブル」を観にやってきた。今年は帝劇100周年のメモリアルイヤーに当たる。内外にも特別な装飾が施されている。

 ロビーには、出演者の寄せ書きもあった。劇場は日常を忘れさせてくれる空間ではあるけれども、だからといって断絶しているわけではない。現実はつながっている。

 「レ・ミゼラブル」を観劇するのは今日が2回目である。主人公ジャン・バルジャンは前回と同じく山口祐一郎さんである。今回は何といってもこの人が観たくてチケットを取った。

 重苦しい雰囲気のなかでの物語の始まり。ああ、何だか懐かしい。冒頭のジャベールとのやり取りも記憶を甦らせてくれる。

 ジャベールを演じるのはKENTAROさん。これまでにも何度も舞台での活躍を観てきたのだけれど、どちらかといえば踊りの人、というイメージが強い。実際どの舞台でも華麗でキレのあるダンスを見せてくれていたから。だからこのキャスティングにはびっくりした。だが歌声もしっかりとしていていい感じだ。

 ファンテーヌは知念里奈さん。弱々しそうに見えながら、芯の強さを感じさせる。転落していくなかで、最後の希望をジャン・バルジャンへと託していく、その演技が素晴らしかった。

 ある意味一番の私的注目キャストは、テナルディエを演じる三波豊和さんであった。三波さんといえば、僕にとっては何といっても「いじわるばあさん」の万年さんだ。それが舞台では欲深き親父になっている。あくどいのだが、どこか憎めないキャラクターはぴったりだ。

 そしてテナルディエ夫人を演じる阿知波悟美は、もう東宝の舞台では欠かせない、というくらい、この手のおばちゃんをやらせたら天下一品である。抜群の安定感だ。

 今回の上演では、かなりキャストの世代交代が進んで(その代わり?に、スペシャルキャストの出演があるのだが)、全体として若々しい空気が漲っているのだが、そんななかでのベテランたちの演技はさすがだ。

 レミゼは、鹿賀さん、滝田さんがそれぞれバルジャンを演じたCDも持っているのだけれど、不思議と普段聴くことがない。こうして今あらためて劇場に身を置いていると、その楽曲の何と素晴らしいことか。社会が動き、変わっていく様がひしひしと伝わってくる。その高揚感と緊張感を、今回あらためて感じ取ることができた。

 カーテンコールの盛り上がりもまた、舞台の素晴らしさに対する端的な反応であるように思えた。東宝の舞台のカーテンコールは、それぞれが役柄から離れて、素に近い表情を見せてくれるのが楽しい。阿知波さんのコミカルな動きとか、そんな様子もまた実に微笑ましいのだ。

 お芝居が与えてくれる力を感じて、じっくりと余韻に浸りながら劇場を後にする。力強いナンバーを頭のなかで反芻する。こんな夜はすぐには眠りたくない気分になる。


4月15日(金)晴れ

2011-04-28 00:32:16 | Weblog

 4時起床。異例の早起きは検査のためである。これから1.8リットルの下剤を飲まなくてはならない。検査の経験がある人の話しでは、とにかくこの量を飲み干すのが大変なのだ、とのことであった。

 ペットボトルの水を、専用の容器に入れて、粉末と混ぜ合わせる。混ざったところでポリカップを用意する。1杯200ミリリットルとのことだから、これを2時間ほどかけて9杯飲めばいい勘定だ。飲んでみると、思った以上に飲みやすい。ポカリスウェットみたいな味だ。昨夜水分を控えて寝たせいか、すいすい飲める。あっという間に全量飲んでしまった。

 ほどなくすると効いてきた。準備は万全で臨める。8時少し前にかかりつけの医院に到着。準備の総仕上げをしてから検査を受ける。

 苦しいと聞いていたが、思ったほどでもない。胃カメラに比べたらずいぶんマシだ。だが先生が困っている様子がだんだんわかってきた。カメラがなかなか思うように進まないらしい。足を組んだり、姿勢を変えたりしてみたが、なかなか難しいようだ。だんだんお腹の突っ張りがしんどく感じられるようになってきた。

 何でも僕の腸というのが異様に長いらしい。確かに、思い当たる節はある(詳細は書かない)。どうにか目標地点に到達したようで、そこから実況解説つきでモニタ画面を眺める。格別大きな問題はなさそうだ。ひと安心する。

 歩いて帰宅する。若干内臓のあちこちが痛む感じがする。普段どおりの朝食を摂る。少しばかり横になったらだんだん落ち着いてきた。

 両親と車で出かける。旧青梅街道を走る。安晴堂に寄って、酒まんじゅうを買う。ここのおまんじゅうは祖父の好物だった。皮の食感と餡の量が絶妙である。お店のたたずまいが変わっていないのもうれしい。

 隣の村山織物組合の建物も、昔のまんまだ。祖母は生前村山大島紬を織っていた。機織りのパタンパタンというリズミカルな音は今でも脳裏に残っている。そしてこの建物は、武蔵村山では数少ない戦前からの近代建築(1928年)である。

 第一小学校の角を曲がって、三本榎から日産村山工場跡地の前を通る。住宅街に分け入って、最近母がお気に入りのお店に寄る。ランチのお弁当とデザートのパウンドケーキを食べる。コーヒーがおいしいお店とのことだったが、今日のうちはコーヒーを控えるようにお医者さんにいわれているので我慢する。

 国立に行く。画廊・岳さんで開催されている「藤井哲 素描集刊行記念展」を観る。藤井先生は2年前に亡くなられたが、以前増田常徳先生と一緒にお話しをさせていただいたことがある。遺された素描は5,000点にもなるとのこと。その一端を眺めて、先生を偲ぶ。

 お天気もいいので、一橋大学の構内を散歩する。すでに大学通りの桜はあらかた散ってしまったが、枝垂れ桜はまだまだ見頃である。仕事と関係なしにこの大学を訪れるというのはいつ以来だろう。ごあいさつをしなくてはならないところもあるのだけれど、今日のところは散歩の一環なので、失礼させていただく。

 帰りに名倉堂に寄る。東京に帰る機会がめっきり少なくなったので、時間があればできるだけ行くようにしている。仕事がまだハードではないせいか、凝りのほうはさほどひどくはない模様だ。

 何だかやけに一日が長く感じられた。4時起きだったから、当然といえば当然だが、長く有効に過ごせたような気がしている。今夜は早寝をして、じっくり休むことにする。


4月14日(木)曇り(弘前)→晴れ(東京)

2011-04-27 00:35:54 | Weblog

 8時半起床。朝食は検査食のおかゆ。味気ないものを予想していたら、グリコ製のものでそれなりにおいしかったりする。

 10時20分から新設のタスクチームの会議。男女共同参画推進室の「つがルネッサンス!」事業の一環として設置されたものである。本日のみ、僕が取り仕切ることになっている。用意した資料をもとに進行する。僕はこういった会議の進行というのが実に苦手だ。質問が出されただけでびびってしまう。できるだけ早く終わるようにと進めていくのだが、出席者からは当然質問や意見が出る。何も発言のない会議よりいいのは間違いなのだが、対応がしどろもどろになる。まるで何かの面接を受けているような気分になる。

 幸い、オブザーバー参加してくださった推進室の室長先生のサポートなどもあって、どうにか乗り切ることができた。終わった後に「いや~緊張して緊張して」といったら、他の委員の先生方からは、そうは見えなかったけど、といわれた。緊張が表に出ないというのは損なのか得なのか、よくわからない。

 昼食も検査食のおかゆ。食べた直後は水分が多いので、かなり満腹な感じになる。お腹がたっぽんたっぽんしている。そのまま3コマの「社会学概論」の教室へ。30分ほどオリエンテーションをして終える。こちらは受講者が60名ほど。教室の定員ギリギリである。今の時期はいいが、夏場になったら大変なことになりそうだ。さりとて代替えの教室もないようである。

 4コマは4年生の公民演習。こちらは今年度から卒論ゼミといった感じになる。9人の4年生に、ほぼ月1回のペースで研究の進捗状況を報告してもらう。1回3人ずつのローテーションに、僕の講義を交える形。論文の書き方といった話しを、学生たちは1年の基礎ゼミナールで学んではいるのだが、すでに時間が経っているし、学んだ技術も実際に使わないでいると錆びついてしまう。だから復習かたがたお勉強もしてもらう。僕にとっても、書くということの原点に立ち返る機会になるだろう。

 帰宅して、バスで青森空港に向かう。車内で検査食の「おやつ」を食べる。さすがグリコ、ちゃんとビスコがあったりする。栄養補給用の粉末ジュースもまずくはない。ペットボトルの水に溶いて飲む。空港に着くと、本日最後の食事であるポタージュスープを飲んだ。

 空港ロビーで出発を待つ。東京からやってきたエアバスの操縦席の日よけには、「頑張ろう東北」のメッセージが入っていた。

 飛行機は満席である。依然として新幹線の復旧が見えない今となっては、やはり頼りになるのは飛行機である。

 ほぼ定刻に離陸して、分厚い雲を突き抜けると、窓の外がオレンジ色になる。新幹線からでも夕陽を眺めることはできるけれど、空からの眺めというのもまた格別である。

 今日のフライトも、ほとんど揺れることはなく快適だった。夜景のなかへと降りていく。心なしかいつもよりほのぐらい感じがするが、そういった心持ちで眺めているからかもしれない。いつもなら煌々と光っている東京ディズニーリゾートのあたりも、暗くてよく見えない。

 羽田空港に到着する。空港内も節電で照明控えめである。たくさんの乗客が降り立ったにもかかわらず、どこか閑散とした印象を受けた。

 モノレールに乗って浜松町へ。このあたりにくると、ようやく明るい街明かりになってくる。22時過ぎに帰宅。そろそろお腹が空いてきた。これから検査が終わるまで、しばらく我慢しなければならない。


4月13日(水)晴れ

2011-04-27 00:26:26 | Weblog

 9時起床。「野風パン」の全粒粉パンと野菜サラダ、紅茶の朝食。

 大学に着いて、廊下を歩いていると、何人かの学生に声をかけられる。公民演習に出たいのですが、とのこと。先日、追加の参加を認めてしまった以上、ここで断るわけにもいかない。いいですよ、と答える。これで9人か。もう当初の目論見通りの調査は難しくなってしまった。僕の事前の見通しが甘かったといわざるをえない。

 午前中は授業の準備。今日は授業は2つである。いずれもシラバスを配布してのオリエンテーションだ。

 お昼休みは学生の応対をしていたら終わってしまった。昼食は後で食べることにしよう。どっちみち3コマはそう長くはかからないだろうから。

 「比較社会学」は、出席者が30名ほど。昨年度は50人近かったから、少し落ち着いた感じ。開講年次を3年次から2年次へと繰り下げたことで昨年は多かったわけだが、今年度はほとんどが2年生で、ぽつぽつと3年生が混ざっているような具合である。「比較社会学」という科目名称も、実質的には今年度までである。

 オリエンテーションは40分ほどで終わり、それから研究室でお弁当を食べる。広いテーブルでゆったりと食べられたらいいのだが、こちらは書類やら本やらで散らかっている。パソコン机のキーボードをよけて、ひっそりと食べる。

 4コマはゼミ。先日のゼミガイダンスで顔を合わせているから、あらためての自己紹介はなし。もっぱら文献購読の順番を決める。3年生を前半に集中させたのは、身を以て2年生のお手本になってもらうためである。分担を決めるのにそう時間はかからなかった。残りの時間は僕のほうで講義をする。今年度のテキストは佐藤健二・吉見俊哉編『文化の社会学』(有斐閣)である。文化を研究するとはどういうことかについて、30分ほど即興でしゃべる。これくらいの時間なら、本やメモがなくても話すことができる。少しは成長しているのかな、と思う。

 研究室に戻ると、明日の会議のための資料づくり。こういったものを準備していると、規程や○○要項といった文書を作成することの難しさを痛感する。この日記のように適当に書き散らすものならともかく、「公的書類」というものがいかに複雑なことか。ささっと作り上げてしまう事務職員の皆さんの能力にはただただ感心するばかりなのである。

 20時過ぎに帰宅。明後日に大腸の検査を受けるので、繊維質のあるものは控えなくてはならない。少々不便だ。明日から東京に帰るので、今夜は温泉に行っておく。ゆったりのんびり温まる。


4月12日(火)晴れ

2011-04-26 23:52:40 | Weblog

 9時起床。昨日に続いて「野風パン」の田舎パンをトーストして食べる。さすがにもう雪が降るということはないだろうが、それでもまだまだ冷える。

 大学に出ると、卒業生の社会調査士資格申請の書類作成に取りかかる。本来ならば卒業式の前後に準備をして、余裕をもって提出の運びとなるはずだったのだが、震災の影響で必要書類を取りまとめるのに手間取ってしまった。卒業生もすでに弘前を離れてしまっている。事務の方々を煩わせて、何とか取りまとめるメドが立った。こういうとき、うちの学部の事務の皆さんは本当によくしてくださる。それに甘えてばかりではいけないと思いつつ、頼ってしまう我が身を反省する。

 ひととおり手続きが済むと、もうお昼どきである。例によってお弁当を食べる。毎日梅干しを食べるようになった。あらためて白米との相性のよさを知る。

 13時からTuesday実習のオリエンテーション。着任して以来、隔年でTuesday実習を担当している。最初に担当した4年前と比べると、進め方もだいぶ簡素化してきたようだ。その一方で社会科の履修希望者は18名と、ほぼ例年通りである。教員免許の取得が卒業要件とはなっていない生涯教育課程の学生が多いのには、やはり昨今の就職難というのも反映しているのだろうか。

 オリエンテーションを途中で抜け出して、別の委員会の会議に出る。そう長くはかからなかった。研究室に戻る。卒論指導を1件。明日が23日に行われる卒論構想発表会のテーマ提出期限なので、それに向けての相談を受ける。やはり発表が近づくと緊張感が高まってくるのだろうか。僕などは、2年生から研究構想を考えてきて、助走期間は十分なのだから、批判されるのも恐れずにやったらいい、などというのだが、当の本人からすれば、やはり厳しいコメントをもらうというのは避けたいのだろう。気持ちはわからないではないが、叩かれてナンボだと思うのだけどねえ。打たれ強い学生を育てるというのは難しい。いや、そもそもそんな学生を育てることなど僕にはできないのかもしれない。

 20時過ぎに帰宅。新居に移ってから、何となくこのような生活パターンが定着してきたような感じだ。おかげで体調も割といい。もっとも少しずつ花粉症にやられつつあるような。飛散量をネットで見てみると、確かに多くなっている。ここのところ、まともな対策を取ってこなかったから、こりゃあ今年はばっちりやられるかもしれない。


4月11日(月)曇り

2011-04-26 23:34:17 | Weblog

 9時起床。昨日岩木山神社に行った折りに立ち寄った「野風パン」の田舎パンを焼いて食べる。少しばかりオリーブオイルを付けると実にいい感じである。

 自転車で大学に出る。時間に余裕があるときには歩いて行くのもいいのだが、なんだかんだ理由をつけて自転車に乗ってしまう。

 僕にとっては今日が授業のスタートである。といってもひと回りはオリエンテーションだから、まだまだウォーミングアップといったところである。配付資料などもあれこれ用意するようになって、それらしい雰囲気になってきた。

 昼食はお弁当。まだ研究室が冷えるので、行きがけに買ってきたインスタント味噌汁も飲む。部屋にある冷蔵庫は気がついたら故障していて、常時温蔵庫状態である。生味噌タイプの味噌汁が妙な具合になっている。今日もお米は温かく、色とりどりのおかずとともにいただく。一見すると少ないようで、しっかりと詰まっているので、意外に腹持ちもよい。

 3コマは3年生の公民演習。今年度から3年生のこの授業は社会調査実習である。受講生は5人くらいだろう、と思っていたら、6人の出席者があった。テキストも5冊しか頼んでいないから、追加注文しておかなくては。

 社会調査実習はこの授業の他に、もう1クラスあって、僕のほうが質的調査、もうひとつが量的調査である。とくに棲み分けを行っているわけではないが、何となくそうなっている。6人なら動きやすそうだ。ちょうどいい人数だと思う。

 授業を終えるとそのまま男女共同参画推進室に向かう。所定の打ち合わせが終わって帰ろうとしたら、もうひとつ臨時の会議が入る。それを終えて研究室に戻ったときには17時近くになっていた。

 17時40分から社会調査士資格ガイダンス。出席しているのは2年生と3年生合わせて10人程度。説明をした後で、来週から公民演習に出てもいいか、という問い合わせを受ける。何で初回に出ないのか、と少し機嫌を悪くしながらも、まあ1人くらいなら何とかなるかな、と考える。想定している人数は、僕を入れて8人だ。大学の公用車の定員である。それ以上になると移動の手段を別に考えなくてはならない。

 20時過ぎに帰宅する。ようやく引っ越し先に落ち着いたが、ひとつ困った事態に直面している。先日市役所に行って、ゴミの収集カレンダーをもらってきた。どうも今住んでいる場所は、2つのエリアの境界らしく、最初は以前住んでいた場所と同じカレンダーを渡され、それから別なものと交換した。だが日々ゴミの集積場所を観察していると、どうも市役所でもらったスケジュールでは収集されていない。どう考えても前住所と同じスケジュールだ。前の部屋のときから持ってきたカレンダーに従って出すことにした。明日になれば、どちらが正しいものなのか、はっきりするであろう。


4月10日(日)晴れ

2011-04-26 18:48:22 | Weblog

 9時半起床。久しぶりに張さんのコーナーを見たが、大沢親分亡き後、やはり迫力不足の感は否めない。

 おいしいものを求めて、少しばかり遠出をすることにした。鰺ヶ沢に行こうと思う。だがその前に岩木山神社にお参りをすることにした。何かあると、この場所に足が向く。こういうのがパワースポットたるゆえんなのかもしれない。

 よく晴れて、岩木山がくっきりと見える。鳥居からも、そして山門の上にも、真っ白な頂上が顔を覗かせている。

 湧き水の手水で清めてから、お参りをする。おみくじも引いてみる。思うようにすっきりと「大吉」とはいかないものだ。

 つづら折りの道をくねくねと下って鰺ヶ沢に至る。目的地の「たきわ」で昼食。地魚丼を食べる。定番のまぐろ丼やうに丼などもうまそうだが、この地魚丼もなかなかである。値段は安く、新鮮だ。わざわざ足を運ぶだけの価値はある。

 海の駅わんどに寄って、長谷川自然牧場のお肉と卵を買う。いろいろな魚を見て回る。どんな風に調理して食べるものか、わからないようなものもたくさんある。いろいろ試してみたいところだが、結局魚というと刺身か、アジの開きといったものばかり食べている。

 今日もわさおに会いに行く。ポカポカ陽気のせいか、でれーんと寝そべったままである。観光客の呼びかけにも、ほとんど反応しない。

 ところが、飼い主の菊谷さんが声をかけると、徐に起き上がる。ちゃんとそちらのほうを向く。映画「わさお」にもあったように、本当に菊谷さんのいうことだけは聞くのだなあ。あらためて感心する。

 わさおは滅多に吠えないそうだが、今日は大声で吠えるところを見た。これはなかなか珍しいことらしい。

 お散歩に出るとのことで、軽トラックの荷台にひょい、と飛び乗った。しばらく菊谷さんと2人で写真のモデルになっていた。五能線沿いの坂を下って、浜辺で散歩する。

 イカ焼きを買って、車のなかで食べる。遠くを見やると、おお、浜辺を走るわさおの姿が見えた。散歩というよりトレーニングといった感じであった。

 そのまま車を五所川原に向かって走らせる。エルムの街に寄って、スターバックスで一服する。今のところ青森県内唯一のスタバは、今日もなかなか盛況である。ひととおり買いものをする。エルムの街全体を歩いてみても、賑やかだ。週末はこうやって賑わっているほうがいい。

 帰りがけにさくら野に寄って、「アンさんの店」のキムチを買って帰る。この辛さがたまらなくうまい。

 久しぶりに遠出をしたような気がする。出かけてしまえば、いろいろな人やモノに触れられる。出かけられるときには出かけよう。


4月9日(土)曇り

2011-04-26 18:31:58 | Weblog

 9時起床。バタートーストと野菜サラダの朝食。週末は引き続き部屋の整備に費やすことにした。僕にとっては、研究室の引っ越しが遅れたことで、多少の余裕が生まれた。もし予定通りに研究室のほうも移転していたら、両方の整理でてんてこ舞いになっていただろう。

 必要なものの買い出しに出る。こういうとき、ホームセンターや100円ショップなので細々とした買いものをするのが好き、というのが僕の性分である。実際に活用はするのだが、いわゆる「便利グッズ」の類に弱いのである。おおこれは、と、ついつい手を伸ばしてしまう。

 昼食は「和歌山」のしじみラーメンを食べる。大好きなお店だが、そうしょっちゅう通う、というわけでもない。ときどき無性に食べたくなる。ラーメンをすすってから、一粒一粒しじみをつまんで実を食べる。殻は専用の器のほうに捨てていく。ああうまい。ここのラーメンは、最後までスープを飲みきってしまう。

 帰宅してほどなくすると、リサイクルショップの人が、引き取りを依頼していた商品を受け取りにやってきた。家具が1,000円、インテリア用品が500円。前の部屋では大活躍していたものだが、新しい部屋では居場所がなくなってしまった。それなりに愛着はあるが、置き場所がなければ仕方がない。

 大きな家具が片づいて、ずいぶんと片づけがしやすくなってきた。引っ越し用の段ボールも、業者さんが引き取ってくれた。

 夕方に再び買いものに出る。気まぐれにリサイクルショップに寄ってみたら、家具のほうは6倍、インテリア用品のほうは5倍の値段が付いて売られていた。芥川龍之介の小説に出てくる大導寺信輔だったら、その場で買い戻してしまっただろうが、僕としてはただ苦笑するのみである。

 去るものあれば来たるものありで、新たな家具を購入した。こちらは自分で組み立てる。価格の安さをカバーするのは、自ら行う作業である。組み立て作業じたいは決して苦痛ではない。むしろ好きなほうである。だが、できあがりがまずいときの失望感が大きいから、何となく避けたくなるのだ。もともと模型づくりは好きなのだ。ただ上手でないだけである。今回は、易しい組み立てだったこともあって、なかなかの出来だと思う。しかるべき場所に収まると、いい感じじゃないか。ひとつ組み立て終わると、さあ次はこんなものを、と欲が出る。自制しなくてはいけない。


4月8日(金)曇り

2011-04-26 18:11:28 | Weblog

 目が覚めたのは8時過ぎ。どうやらまだ停電が続いているようだ。窓から外を見ると、ほとんどの信号はストップしているが、ところどころ動作しているものもある。

 地元のFMは、引き続き停電の状況を丁寧に伝えてくれている。ありがたい。電気はダメだが、ガスはいつもと同様に使える。お湯を沸かして熱いお茶を飲む。パンは焼かずにかじる。

 今日から授業開始ということになっているのだが、僕は金曜日には授業を持っていない。出かけるにしても停電の復旧の見通しが立たない以上、仕事にならないだろう。自宅にとどまったままじっとしている。そのうちに市内で電気が点いた場所が次々と報じられるようになった。よく注意をして聞いていると、やはり市役所の周辺は戻りが早いようだ。そのうちに僕の部屋も電気が点いた。ちょうど12時間ばかり停電していたことになる。

 午後から大学に出ようかとも思ったが、大学のほうが復旧したとの放送はまだない。よって今日は自宅で大人しくしていることにした。といっても、何から手をつけていいのかわからない。やるべきことはあれこれあるはずなのだが、地震の後は放心状態になってしまう。

 夕方になって、少しばかり陽も差してきた。イトーヨーカドーに買いものに出かける。ここのところスーパーに買いものに行っていなかったから、あらためて商品の陳列を眺めると、まだまだ流通に支障があることに気づかされる。「普段通りの生活」というのは、ずっと遠いところにあるような気がする。レジにしたって、それほど待たずに会計ができるというのはありがたいが、それだけお客さんが少ないということだ。控えめの照明と相まって、買いものの場さえ重苦しい感じがする。

 たびたび襲ってくる余震は、物理的な影響よりも精神的な影響のほうが大きい。ひたすら「忘れるな、気を抜くな」といわれているようで、緊張感がなかなか解けない。忘れないことの大切さを、ひしひしと噛みしめる。そうして、想像力を繋ぎとめながら、日々を送る。


4月7日(木)曇り

2011-04-26 16:56:41 | Weblog

 8時半起床。トーストと野菜サラダ、紅茶の朝食。いくらか暖かくなってきたような気がする。自転車で大学に出る。

 今日はガイダンス・デー。といっても1年生はまだ入学していないから、2年生以上を対象としたガイダンスである。

 午前中はメールの返信をしているうちに過ぎる。スコーラムで昼食。ランチのオムライスを食べる。食後にはコーヒーを注文する。いったん研究室に戻ってから、総合教育棟へと移動する。

 最初に社会科のガイダンスに出る。こちらのガイダンスには出る必要はないのだが、社会調査士の資格ガイダンスのアナウンスだけはやっておかなくてはならない。途中で抜けて、今度は地域生活専攻のガイダンスにも顔を出し、同様にアナウンスをする。

 講座や専攻別のガイダンスの後には、ゼミガイダンスを行う。僕は例年この任意のガイダンスをやってこなかったのだが、今年度は学生数も多くなったことだし、きちんと行うことにした。開始時刻は講座・専攻別ガイダンスの終了予定時刻に合わせて設定したのだが、どうやらこれらが相当に早く終わってしまったようで、少々手持ち無沙汰だ。

 ゼミのガイダンスには、全員が顔を揃えた。2年生から4年生まで、それぞれが置かれている状況は様々だが、とにもかくにもこうしてみんなが集まることができて、本当によかったと思う。順番に自己紹介をしてもらう。2年生の話しのなかには、ええ!と驚くようなものもあった。一番最後に僕も自己紹介をした。ちょっとしたサプライズを用意していたため、歓声が上がった。ようやく新年度の実感を得る。

 20時近くまで仕事をしてから帰宅する。夕食を摂り、のんびりテレビを見たりしながら過ごしていると、緊急地震速報の警報音が鳴る。ほどなくして大きな揺れがやってきた。3月11日の地震と同じような、大きな横揺れである。間もなく停電した。部屋の外に出てみる。周りを見回しても、部屋から出てきている人はいないようだ。

 廊下の非常灯が点いているので、それなりに外は明るく感じられた。しかしそれとて充電池が生きている間だけなので、次第に弱々しい光になって、やがて消えてしまった。表は真っ暗闇である。

 引っ越したばかりで、懐中電灯などは無造作に段ボールに突っ込んだままになっていたりする。それらから探し出してきて、どうにか灯りは確保した。ラジオを聞く。どうやら東北全域で停電しているらしい。本震のときと同様に、AMラジオは広域の情報を伝えているから、知りたいことがわからない。地元のFM局を聞きながら、休むことにした。いつ停電から復旧するかは、皆目見当がつかない。