四日目、午後に訪れたのは、 Victoria Bath (ヴィクトリア・バス)です。
ヴィクトリア・バスは、1906年に開場した公衆浴場施設で、第2*級指定建造物です。
当時はお風呂・3つのプール・サウナ等の設備があり、ステンドグラス・テラコッタ・
タイル・モザイクの床など多くの時代の装飾的特徴を備え、最高品質の素材で建てられました。
というのも、その当時のマンチェスターは世界で最も裕福な自治体であったからで、
建設には多額の費用が費やされたそうです。
1993年に閉鎖されましたが、建物の劣化を防ぐための作業が1998年に始まりました。
2003年に本格的な修復計画が決定し、2007年に第一期の復旧工事が開始され、2008年9月に完了。
その後はイベントやコンサート、展示会場として利用されています。
★内部の見学は水曜日のみで、事前に申し込みが必要です。
HPの申し込みフォームで希望日など必要事項を入力し、入場料をクレジットカードで支払うと、
チケットが表示されるので、それをプリントアウトして持っていくのですが、
私はプリンターを持っていないので、チケットの画面をスマホで撮ったものを
当日受付で見せましたら、それで大丈夫でした。
料金は7ポンドでしたが、確かそのうちの2ポンドは修復や保護のための寄付だったと思います。
14時からの見学ツアーのため、15分前くらいに着くと、開場を待つ5、6人の人たちがいました。
一緒に見学したのは20人くらいで、老若男女様々でしたが、アジア系は私一人でした。
最初に、引率してくれるスタッフの方からヴィクトリア・バスについての説明があり、
いよいよ内部見学の始まりです!
ここは3つあるプールのうちの1つ。
冬季には、このようにプールをフローリングして、ダンスホールにしたそうです。
こっちは別のプール。
両側に脱衣室が並んでいます。
こんなところにもステンドグラスが。
これは何でしょうか?高貴な方のための特別席とか?
もう一つのプールは、アーティストの方が制作に使っていました。
事前に調べた時には「内部撮影NG」となっていたのですが、一緒に見学してる人たちが
スマホで写真撮ってもスタッフの方が何も言わないし、本格的なカメラで撮影してる方もいたので
私もガンガン撮りました!(スマホでだけどね)
年配のご夫婦が気にかけてくれて、私が写真を撮っていると
「あなたも一緒に写してあげましょうか?」と言ってくれて、嬉しかったです。
このグリーンのタイルが本当に美しくて…!
床のモザイクも凝っています。
ヴィクトリア・バスで一番有名なのが、このステンドグラスらしいです。
そうそう、このヴィクトリア・バスを知ったのは、『時空刑事1973/Life On Mars』の
ロケ地だったからでした。
シーズン2・第3話で、アイルランド系の労働者たちが集会を開いてる場所がここ。
換気扇、わかります?
他に検死や遺体安置所のシーンで出てくるのも、このヴィクトリア・バスの
サウナ部屋です。
この通路でサムとジーンが話してるシーンもあったと思う。
先ほどの、第3話で追いかけられた容疑者が逃げるのは、上記の3つめのプール(だと思います)。
修復計画にBBCも関わっているので、それでロケに使われたんでしょうかね?
ちゃんとこんなプレートがありました!
他の作品も観てみたいな。
このヴィクトリア・バスのような公衆浴場は他にもいくつかあったみたいで、
たまたま知ったGreengate Bath にも一日目に訪れてみたのですが、こんな状態でした。
調べてみると、マンチェスターで最も偉大なヴィクトリア朝建築家の一人、
トーマス・ワーシントンによって1855年に建設されたとあります。これも第2*級指定建造物です。
劣化が進んでおり、保護・保存する動きはあるようですが、どうなるのかわかりません。
ヴィクトリア・バスのスタッフにも訊いてみましたが、知らないとのことでした。
こんな風に囲ってあるのは、保存するためと思いたいです。
お向かいにある Eagle Inn ってパブも気になるので、再訪したいところです(笑)
ヴィクトリア・バスでは一通りの見学が終わると、ティールームでみんなでお茶を
いただきました。一杯たった1.5ポンドの、ティーバッグでいれたミルクティーだったけれど、
なんだかとても美味しかったです。
ヴィクトリア・バスを出て、いい気分でブラブラ歩いていると、ウィットワース公園へ来ました。
Closed at Dusk ってのが、なんかいいですよね(笑)
公園に隣接した、ウィットワース美術館に寄ってみました。
人があんまりいなくてとても静かで、ひと休みするのにちょうど良かったです。(無料です)
美術館近くからバスに乗って帰り、スーパーマーケットに寄りました。
気になってたカップ麺とお寿司を買って、節約ごはん(笑)
お寿司は Dragon Roll というやつ。
一番高い2.2ポンドの麺だったのに、美味しくなかったです…(ショボン)
これで四日目終了。
五日目はちょっと遠出して、ターディスの降りた場所へ行きますよ!
(続く)