股関節の構造についてお伝えしたいと思います。
股関節の機能不全を潜在的に持っている患者さんは非常に多いです。
腰痛との関連も非常に大きいです。
あなたは絶対にこの部位を理解し、治療出来なければいけません。
もちろん、私も含めて。。。
さて、今回は股関節です。
今回も>これを読んでいる勉強熱心なあなたにだけ、レポートの最後に、股関節の痛みに深く関連がある意外な筋肉を教える事にしましょう(*´ω`*)
かなり股関節の痛みとの関連は鉄板な筋です。
ここをリリース出来れば、絶対に変化が出る所です!
では、今回の最初のお話しは、、、
「治ります!と断言する勇気」についてです。
皆さんも患者さんに良く聞かれるかもしれませんね。
「先生、これ、、、治るんですか?」
「先生、これ、、、どのくらいで治りますか?」
こんな時は、
「治りますよ(*´ω`*)」
「~で治りますよ(*´ω`*)」
と、断言しちゃいましょう!笑
イヤイヤ、そんな事言って治らなかったらどうすんだ?
と、思いますよね(;´Д`)
では、なぜそう言い切る必要があるのか?
①言い切る事で自分を追い込む
言い切ってしまったら、人はウソつきにはなりたくないので、必死にどうにかしようと最大限のパフォーマンスを発揮します。治すために自分の持てる力を最大限発揮します。その力が足りない場合は、何とかしようと新しい事に挑みます。そうすると、自分の成長スピードが飛躍的に高まります。
②患者さんの気持ちを高め信頼を得る
あなたが患者さんだとして「治せます!」と言い切る先生の所と、「う~ん、難しいですね、、でも、、たぶん、、この程度ならよくなるかも、、、やってみないと分かりませんね。。。」
どっちの先生に診てもらいたいか?分かりますよね?
患者さんは自信が無い先生には診てもらいたくないし、自信が無い事を感じ取ります。そうなると不安になり痛みが増すこともあります。
患者さんの治そうと言う気持ちを上げる事で治療効果は高まります。
でも、ウソを故意的についてはダメですよ。何年も前からの症状を、一日で治します!なんてのはただの嘘つきになってしまいますから(;´Д`)
それと、自分で責任を持つことです。
治します!が無理なら、、、
最初は、これくらいの期間、この頻度で治療したら、痛みがこれくらいになります。
これから始めてはどうでしょう?(^^)
言ったからには治す!治らなかったら素直に謝り自分の非を認める。この覚悟を持って、今度患者さんに聞かれたら言い切ってみてはいかがでしょう?自分の責任で、自分の成長の為に。
達成した時、間違いなく自分は成長しているはずです。
では、本題です。
股関節の痛み。。。何の病名が出てくるでしょう?
変形性股関節症、単純性股関節炎、ペルテス、大腿骨頭壊死、発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)、臼蓋形成不全、、、、
こんなところでしょうか。
どの疾患に対して治療する時にもまずは構造や理解を深める必要がありますね。
Q.では、まず皆さんは股関節治療と聞いたらどんな風に考えるでしょうか?
・あまり治療した事が無いし分からない。
・何処を治療すればいいのかも分からない。
・正直、構造自体も筋肉も良く分からない。
・とりあえず、痛い所をマッサージする。
・そもそも、OAだから痛いのは仕方ないと思っている。
・とりあえず大殿筋リリースしてみようか、、、
こんな感じではないでしょうか?
私の勝手な推測ですので、違っていたら失礼しました(+_+)
しかし、もしそうなら、、、この勉強会の内容を理解する事であなたは、、、
・股関節の構造と仕組みを理解出来ると、何処にアプローチすればいいかが分かる。
・腰痛との関連を知る事で、股関節治療により腰痛も治療できるようになる。
・治療結果を出しやすくなる。
・ただ、やみくもに痛いところをマッサージしなくて済む。
・出産後の女性の骨盤周囲のケアが出来るようになる(患者、嫁さん、姉妹、友達、知り合い、、、)
・筋肉の性質を知る事で、何処が異常なのかが分かる。
努力次第でこんな事が出来るようになります。
でも、股関節の痛い人あまり診る事ないしな。。。
と思うあなた!
そんなことありませんよ( `ー´)ノ
まず、この股関節の痛みは圧倒的に女性に多いです。
現在日本で股関節の痛みに悩んでいる患者さんは、120万~420万の人がいるらしいです。
日本の人口の1~3.5%の割合です。かなり多いです。
また、来院する患者さんを考えても女性の方が多くないですか?
平日の昼間に来院するのはどうしても女性の方が多くなります。
こんな事を含めて何処の院でもターゲットは女性になる傾向があります。
ですから、独立してやって行こうと思うのなら、股関節の患者さんは絶対に来ます。
今、治療できるようになっておかないといけません(-_-メ)
では、股関節についてです。
言わずと知れた球関節(臼状関節)です。
下肢と体幹を連結している唯一の関節です。
寛骨臼というくぼみの中に大腿骨頭が三分の二収まっています。
しかし、この関節窩は浅い為に関節唇、寛骨臼蓋靭帯がその深さを補ってくれています。
そして、その上には関節包、靭帯によって股関節は補強されています。
股関節の関節包は厚く強靭です。
なんたって、骨盤よりも上をこの関節で支えている訳ですからね。
その関節包の上を補強するのが靭帯です。
主に、①腸骨大腿靭帯、②恥骨大腿靭帯、③坐骨大腿靭帯によって補強されています。
①腸骨大腿靭帯
その形状から、Y靭帯とも呼ばれ、人体で最強の靭帯です。
②恥骨大腿靭帯
関節包の前方を補強します。
③坐骨大腿靭帯
関節包の後面を補強します。
それと、もう一つ、補強する作用が強い訳ではありませんが、大腿骨頭靭帯も忘れてはいけませんね。
大腿骨頭への栄養供給の経路となっている所です。
骨頭には栄養が乏しいですからね。
この様に股関節は形成されている事を最低限覚えて起きましょう。
もっと欲を言うと、靭帯の制限が起こる運動まで分かればいいのですが、、、今回はここまでにしておきます。
肩関節と似通っている所が多々ありますが、基本的に股関節は肩関節と違い複合関節ではありません。
肩関節は、肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、肩鎖、胸鎖、第二、、、とたくさんの関節が複合して運動が起こるのに対し、股関節は基本は単純な関節です。
しかし、股関節の動きと、骨盤、腰椎、膝関節の動きの連動性はもちろんありますが。。。
・被覆率
では、今回の最大のポイント、、、
股関節の被覆率についてです。
この事をどれだけ理解できるかが股関節の構造、性質を知るポイントです。
骨頭がどれだけ関節窩にしっかりと収まっているのかですね。
この被覆率が減少すると、股関節の骨性支持が不安定になり、靭帯、筋の支持負荷が高まり痛みとなって出てくると言うのが、多いパターンです。
我々が診る股関節痛の場合ですが、、、
この被覆率は、、、
骨盤の前傾=被覆率の上昇
骨盤の前傾=被覆率の減少
となる事だけでも、今回は覚えておいてほしいですね(;´Д`)
例を出してみましょうか、、、
女性で、先天的に関節窩が浅い、、、そして出産の影響で寛骨が外転位になり、被覆率が更に減少してしまった人がいるとしましょう。
この時に身体は代償と言うか、弱い所を補う為に働くことがあります。
それは、何か。。。
骨盤を前傾させることによって、被覆率を上昇させ安定性を確保するんです。
上の図のbのようにです。
しかし、前傾させることによる弊害もあります。
それは、骨盤の前傾に伴い、腰椎の前弯も増加してしまう為に腰痛が発生してしまう事があるのです。
この場合、股関節が悪いにもかかわらず、痛みが出るのは腰部です。。。
この腰と股関節の関係性の事を、、、
HIP SPINE SYNDROME(ヒップスパインシンドローム)
と言ったりします。
私が以前からしつこく言っている、、、
「痛い所には原因が無い!」
この言葉にも関係してくる部分ではなかろうかと思います。
もう一つ例をあげましょう。。。
胸椎後弯の強い人、、、
皆さんも良く見かける事が多いのではないかと思いますが、、、
この胸椎の後弯増加によって腰椎の前弯が減少します。
それにより、骨盤が後傾し股関節の被覆率が減少します。
上の図のcの状態ですね。
その為、股関節の安定性を補う為に筋の出力が上がり負担が増加します。
そして、股関節痛が出現します。
これは、、、先ほど言ったHIP SPINE SYNDROMEの反対バージョンですね。
被覆率について、こんな背景がある事を覚えて起きましょう。
・筋の性質を覚える
筋の性質とは?
私が勝手に言っているだけで、他の言い方があるのかもしれませんが、、、
どういうことかと言うと、、、
例えば皆さんが良く知っているつもりの大殿筋!
この筋の作用は、一般的には股関節の伸展、外転、外旋と本には書いてあります。
では、どの作用が一番強く、どんな時にこの筋が活発に働くのか?
ほとんどの皆さんは大殿筋と聞くと、外転作用を思い浮かべるかもしれませんが、、、
実際に大殿筋の主な作用は股関節の伸展です。また、それによって骨盤を後傾させることです。
そして、歩行時にも作用しますが、それよりも階段を上るときに良く作用します。
これを知っていれば、問診で階段を上るときの痛みを聞いておくことで、大殿筋の障害を予測し仮説を立てることが出来ますよね(*‘∀‘)
そして、次に強い作用は外旋です。
なぜ、外転作用がそれほどでもないのかは、大殿筋の下部繊維は内転作用がある事など、筋の走行上の関係かなと考えていますが、、、
そもそも、外転作用が強いのは中殿筋、小殿筋です。
歩行時のもこの筋が強く作用します。
トレンデレンブルグ歩行を思い出すと今話している事がつながってくるのではありませんか?
そもそも、外転筋は内転筋に比べると、1.6倍もの強さがあります。
内転筋の筋力トレーニングが重要視されているのもうなずけますね。
外旋筋は内旋筋に比べ、なんと3倍もの強さがあります。
解剖学的肢位が外旋位にあるのもうなずけますね。
純粋な内旋筋と言うものはなく、一番強い内旋作用を持つのは何と、、、
中殿筋前部繊維なんですよ。
次いで小殿筋、TFLが続きますが、、、
以外にも内転筋の内旋作用はもちろんありますが、重要なのはこっちの方なんですね。
先ほど言った、股関節疾患のほとんどに内旋制限があると言う事も理解できるのではないでしょうか???
この様な、筋の優位性と言うか、性質を理解して行く事が、私も含めて今の皆さんに必要な事だと思いますよ。
骨盤のデモンストレーションで見せたように、この様な事を理解しておくことで、簡単に変化を出す事も出来ます。
次回ももう少し股関節について勉強して行きたいと思います。
最後に、、、
股関節疾患に大変関連性のある筋を、ここまで読んだ勉強熱心なあなたにだけ教えましょう(*´ω`*)
読んでない人には教えません。
なんとなく、皆さんもインナーのどれかだとは思っているんじゃないですか?
その通り!それは、、、
大腿方形筋です。
外旋6筋では梨状筋にばかり眼が行きがちですが、、、
この筋をリリース出来れば、股関節疾患、腰痛にとても効果があります。
さらに、上肢の外旋筋をリリースしきれない患者さんがいるのではないですか?
その患者さんはおそらく、ここのリリースでさらに変化を出すことが出来る可能性が高いです。
この情報はかなり役に立つものだと思います。
ぜひ、臨床に役立てて下さい。
おわり
股関節の機能不全を潜在的に持っている患者さんは非常に多いです。
腰痛との関連も非常に大きいです。
あなたは絶対にこの部位を理解し、治療出来なければいけません。
もちろん、私も含めて。。。
さて、今回は股関節です。
今回も>これを読んでいる勉強熱心なあなたにだけ、レポートの最後に、股関節の痛みに深く関連がある意外な筋肉を教える事にしましょう(*´ω`*)
かなり股関節の痛みとの関連は鉄板な筋です。
ここをリリース出来れば、絶対に変化が出る所です!
では、今回の最初のお話しは、、、
「治ります!と断言する勇気」についてです。
皆さんも患者さんに良く聞かれるかもしれませんね。
「先生、これ、、、治るんですか?」
「先生、これ、、、どのくらいで治りますか?」
こんな時は、
「治りますよ(*´ω`*)」
「~で治りますよ(*´ω`*)」
と、断言しちゃいましょう!笑
イヤイヤ、そんな事言って治らなかったらどうすんだ?
と、思いますよね(;´Д`)
では、なぜそう言い切る必要があるのか?
①言い切る事で自分を追い込む
言い切ってしまったら、人はウソつきにはなりたくないので、必死にどうにかしようと最大限のパフォーマンスを発揮します。治すために自分の持てる力を最大限発揮します。その力が足りない場合は、何とかしようと新しい事に挑みます。そうすると、自分の成長スピードが飛躍的に高まります。
②患者さんの気持ちを高め信頼を得る
あなたが患者さんだとして「治せます!」と言い切る先生の所と、「う~ん、難しいですね、、でも、、たぶん、、この程度ならよくなるかも、、、やってみないと分かりませんね。。。」
どっちの先生に診てもらいたいか?分かりますよね?
患者さんは自信が無い先生には診てもらいたくないし、自信が無い事を感じ取ります。そうなると不安になり痛みが増すこともあります。
患者さんの治そうと言う気持ちを上げる事で治療効果は高まります。
でも、ウソを故意的についてはダメですよ。何年も前からの症状を、一日で治します!なんてのはただの嘘つきになってしまいますから(;´Д`)
それと、自分で責任を持つことです。
治します!が無理なら、、、
最初は、これくらいの期間、この頻度で治療したら、痛みがこれくらいになります。
これから始めてはどうでしょう?(^^)
言ったからには治す!治らなかったら素直に謝り自分の非を認める。この覚悟を持って、今度患者さんに聞かれたら言い切ってみてはいかがでしょう?自分の責任で、自分の成長の為に。
達成した時、間違いなく自分は成長しているはずです。
では、本題です。
股関節の痛み。。。何の病名が出てくるでしょう?
変形性股関節症、単純性股関節炎、ペルテス、大腿骨頭壊死、発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)、臼蓋形成不全、、、、
こんなところでしょうか。
どの疾患に対して治療する時にもまずは構造や理解を深める必要がありますね。
Q.では、まず皆さんは股関節治療と聞いたらどんな風に考えるでしょうか?
・あまり治療した事が無いし分からない。
・何処を治療すればいいのかも分からない。
・正直、構造自体も筋肉も良く分からない。
・とりあえず、痛い所をマッサージする。
・そもそも、OAだから痛いのは仕方ないと思っている。
・とりあえず大殿筋リリースしてみようか、、、
こんな感じではないでしょうか?
私の勝手な推測ですので、違っていたら失礼しました(+_+)
しかし、もしそうなら、、、この勉強会の内容を理解する事であなたは、、、
・股関節の構造と仕組みを理解出来ると、何処にアプローチすればいいかが分かる。
・腰痛との関連を知る事で、股関節治療により腰痛も治療できるようになる。
・治療結果を出しやすくなる。
・ただ、やみくもに痛いところをマッサージしなくて済む。
・出産後の女性の骨盤周囲のケアが出来るようになる(患者、嫁さん、姉妹、友達、知り合い、、、)
・筋肉の性質を知る事で、何処が異常なのかが分かる。
努力次第でこんな事が出来るようになります。
でも、股関節の痛い人あまり診る事ないしな。。。
と思うあなた!
そんなことありませんよ( `ー´)ノ
まず、この股関節の痛みは圧倒的に女性に多いです。
現在日本で股関節の痛みに悩んでいる患者さんは、120万~420万の人がいるらしいです。
日本の人口の1~3.5%の割合です。かなり多いです。
また、来院する患者さんを考えても女性の方が多くないですか?
平日の昼間に来院するのはどうしても女性の方が多くなります。
こんな事を含めて何処の院でもターゲットは女性になる傾向があります。
ですから、独立してやって行こうと思うのなら、股関節の患者さんは絶対に来ます。
今、治療できるようになっておかないといけません(-_-メ)
では、股関節についてです。
言わずと知れた球関節(臼状関節)です。
下肢と体幹を連結している唯一の関節です。
寛骨臼というくぼみの中に大腿骨頭が三分の二収まっています。
しかし、この関節窩は浅い為に関節唇、寛骨臼蓋靭帯がその深さを補ってくれています。
そして、その上には関節包、靭帯によって股関節は補強されています。
股関節の関節包は厚く強靭です。
なんたって、骨盤よりも上をこの関節で支えている訳ですからね。
その関節包の上を補強するのが靭帯です。
主に、①腸骨大腿靭帯、②恥骨大腿靭帯、③坐骨大腿靭帯によって補強されています。
①腸骨大腿靭帯
その形状から、Y靭帯とも呼ばれ、人体で最強の靭帯です。
②恥骨大腿靭帯
関節包の前方を補強します。
③坐骨大腿靭帯
関節包の後面を補強します。
それと、もう一つ、補強する作用が強い訳ではありませんが、大腿骨頭靭帯も忘れてはいけませんね。
大腿骨頭への栄養供給の経路となっている所です。
骨頭には栄養が乏しいですからね。
この様に股関節は形成されている事を最低限覚えて起きましょう。
もっと欲を言うと、靭帯の制限が起こる運動まで分かればいいのですが、、、今回はここまでにしておきます。
肩関節と似通っている所が多々ありますが、基本的に股関節は肩関節と違い複合関節ではありません。
肩関節は、肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、肩鎖、胸鎖、第二、、、とたくさんの関節が複合して運動が起こるのに対し、股関節は基本は単純な関節です。
しかし、股関節の動きと、骨盤、腰椎、膝関節の動きの連動性はもちろんありますが。。。
・被覆率
では、今回の最大のポイント、、、
股関節の被覆率についてです。
この事をどれだけ理解できるかが股関節の構造、性質を知るポイントです。
骨頭がどれだけ関節窩にしっかりと収まっているのかですね。
この被覆率が減少すると、股関節の骨性支持が不安定になり、靭帯、筋の支持負荷が高まり痛みとなって出てくると言うのが、多いパターンです。
我々が診る股関節痛の場合ですが、、、
この被覆率は、、、
骨盤の前傾=被覆率の上昇
骨盤の前傾=被覆率の減少
となる事だけでも、今回は覚えておいてほしいですね(;´Д`)
例を出してみましょうか、、、
女性で、先天的に関節窩が浅い、、、そして出産の影響で寛骨が外転位になり、被覆率が更に減少してしまった人がいるとしましょう。
この時に身体は代償と言うか、弱い所を補う為に働くことがあります。
それは、何か。。。
骨盤を前傾させることによって、被覆率を上昇させ安定性を確保するんです。
上の図のbのようにです。
しかし、前傾させることによる弊害もあります。
それは、骨盤の前傾に伴い、腰椎の前弯も増加してしまう為に腰痛が発生してしまう事があるのです。
この場合、股関節が悪いにもかかわらず、痛みが出るのは腰部です。。。
この腰と股関節の関係性の事を、、、
HIP SPINE SYNDROME(ヒップスパインシンドローム)
と言ったりします。
私が以前からしつこく言っている、、、
「痛い所には原因が無い!」
この言葉にも関係してくる部分ではなかろうかと思います。
もう一つ例をあげましょう。。。
胸椎後弯の強い人、、、
皆さんも良く見かける事が多いのではないかと思いますが、、、
この胸椎の後弯増加によって腰椎の前弯が減少します。
それにより、骨盤が後傾し股関節の被覆率が減少します。
上の図のcの状態ですね。
その為、股関節の安定性を補う為に筋の出力が上がり負担が増加します。
そして、股関節痛が出現します。
これは、、、先ほど言ったHIP SPINE SYNDROMEの反対バージョンですね。
被覆率について、こんな背景がある事を覚えて起きましょう。
・筋の性質を覚える
筋の性質とは?
私が勝手に言っているだけで、他の言い方があるのかもしれませんが、、、
どういうことかと言うと、、、
例えば皆さんが良く知っているつもりの大殿筋!
この筋の作用は、一般的には股関節の伸展、外転、外旋と本には書いてあります。
では、どの作用が一番強く、どんな時にこの筋が活発に働くのか?
ほとんどの皆さんは大殿筋と聞くと、外転作用を思い浮かべるかもしれませんが、、、
実際に大殿筋の主な作用は股関節の伸展です。また、それによって骨盤を後傾させることです。
そして、歩行時にも作用しますが、それよりも階段を上るときに良く作用します。
これを知っていれば、問診で階段を上るときの痛みを聞いておくことで、大殿筋の障害を予測し仮説を立てることが出来ますよね(*‘∀‘)
そして、次に強い作用は外旋です。
なぜ、外転作用がそれほどでもないのかは、大殿筋の下部繊維は内転作用がある事など、筋の走行上の関係かなと考えていますが、、、
そもそも、外転作用が強いのは中殿筋、小殿筋です。
歩行時のもこの筋が強く作用します。
トレンデレンブルグ歩行を思い出すと今話している事がつながってくるのではありませんか?
そもそも、外転筋は内転筋に比べると、1.6倍もの強さがあります。
内転筋の筋力トレーニングが重要視されているのもうなずけますね。
外旋筋は内旋筋に比べ、なんと3倍もの強さがあります。
解剖学的肢位が外旋位にあるのもうなずけますね。
純粋な内旋筋と言うものはなく、一番強い内旋作用を持つのは何と、、、
中殿筋前部繊維なんですよ。
次いで小殿筋、TFLが続きますが、、、
以外にも内転筋の内旋作用はもちろんありますが、重要なのはこっちの方なんですね。
先ほど言った、股関節疾患のほとんどに内旋制限があると言う事も理解できるのではないでしょうか???
この様な、筋の優位性と言うか、性質を理解して行く事が、私も含めて今の皆さんに必要な事だと思いますよ。
骨盤のデモンストレーションで見せたように、この様な事を理解しておくことで、簡単に変化を出す事も出来ます。
次回ももう少し股関節について勉強して行きたいと思います。
最後に、、、
股関節疾患に大変関連性のある筋を、ここまで読んだ勉強熱心なあなたにだけ教えましょう(*´ω`*)
読んでない人には教えません。
なんとなく、皆さんもインナーのどれかだとは思っているんじゃないですか?
その通り!それは、、、
大腿方形筋です。
外旋6筋では梨状筋にばかり眼が行きがちですが、、、
この筋をリリース出来れば、股関節疾患、腰痛にとても効果があります。
さらに、上肢の外旋筋をリリースしきれない患者さんがいるのではないですか?
その患者さんはおそらく、ここのリリースでさらに変化を出すことが出来る可能性が高いです。
この情報はかなり役に立つものだと思います。
ぜひ、臨床に役立てて下さい。
おわり