今回の大木調査では、大木位置の確定にGPSを利用しました。
・GPS測定値に日本測地系と世界測地系があること、
・測定は世界測地系で行う必要があること
は承知していました。おさらいのため1/25000地形図「吹田」「大阪東北部」を確認した結果、面白い発見がありましたので紹介します。
1.世界測地系への変更
これまで地形図の基礎となる経緯度は、日本独自の日本測地系で表示されていました。人工衛星を利用したGPS利用が一般化し、世界で利用されている値に統一する必要がでたため、平成14年4月1日より日本測地系に代わって世界測地系が採用され、平成14年4月以降に発行された地形図は、世界測地系が表示されています。測地系についての説明は下記アドレスでご確認ください。
http://www.gsi.go.jp/LAW/G2000/g2000.htm
2.国土地理院1/25000地形図「吹田」
大阪旭屋書店で販売中の1/25000地形図「吹田」は平成14年11月1日発行品でした。地図の表示範囲は従来通りですが、四隅に従来の日本測地系の値を黒色で、世界測地系の値(平成14年4月1日から適用として)を茶色と、両方の値が表示されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/a3/e6ee38eda0c50e0ad53e24dff39ec4ef.jpg)
西南隅の表示は以下の通りです。
①日本測地系(黒字) 東経135度30分 北緯34度45分
②世界測地系(茶字) 東経135度29分49秒9 北緯34度45分11秒7
差異①-② +10秒1 ‐11秒7
また、地図の西南隅の少し東の欄外に茶色で30′とありますが、世界測地系の135度30分の位置を示しています。
3.国土地理院1/25000地形図「大阪東北部」
同時に販売中の1/25000地形図「大阪東北部」は平成19年12月1日発行の新版でした。地図は四隅とも旧版の1/25000地形図より広い範囲が示されており、地図の東側(右側)に示されていた凡例が西側(左側)になっています。添付の地図ではわかりにくいのですが、旧版の範囲を△印で表示されています。
地形図の基準の説明欄に、
1.経緯度の基準は世界測定系
2.日本測地系への変換は、経度に+10.1秒、緯度に‐11.7秒を加算する
と記載されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/d6/c29053c1299364008d906d03cfb8c205.jpg)
O氏により吹田市周辺では、経度1分は1520m、緯度1分は1854mと試算されているので、世界測地系→日本測地系の違いは、東へ約256m、南へ約362mとなります。
また従来、国土地理院の地図は境界線が同一のため、「吹田」と「大阪東北部」は上下に繋ぐとそのままぴったり一致しましたが、新しい地図では両方がオーバーラップした範囲が表示されるようです。
4.メッシュマップとの関係
これまですいた市民環境会議が緯経度を調査に利用したのは、野草マップをメッシュコード表示としたことでした。
国土地理院1/200000地勢図「京都及大阪」は一次メッシュと呼ばれ5235、1/25000地形図「吹田」は二次メッシュ5235-14であり、野草マップの区域割りに使った三次コードは1/25000地形図を100等分したもので、一般に1キロメッシュとも言われている区画です。コードNo 5235-1400は1/25000地形図「吹田」の最南西隅区画を示し、上の地図では広芝町・南金田辺りになります。
このメッシュコードは日本測地系の経緯度から計算されていたので、世界測地系採用後はどうなるか興味があります。これまで政府・各自治体が環境調査や各種の経済活動調査報告に、メッシュマップを利用してきました。利用する区画が一次メッシュであれば問題ありませんが、地方自治体などが実施している三次メッシュベースの調査結果には影響がでると思います。
・GPS測定値に日本測地系と世界測地系があること、
・測定は世界測地系で行う必要があること
は承知していました。おさらいのため1/25000地形図「吹田」「大阪東北部」を確認した結果、面白い発見がありましたので紹介します。
1.世界測地系への変更
これまで地形図の基礎となる経緯度は、日本独自の日本測地系で表示されていました。人工衛星を利用したGPS利用が一般化し、世界で利用されている値に統一する必要がでたため、平成14年4月1日より日本測地系に代わって世界測地系が採用され、平成14年4月以降に発行された地形図は、世界測地系が表示されています。測地系についての説明は下記アドレスでご確認ください。
http://www.gsi.go.jp/LAW/G2000/g2000.htm
2.国土地理院1/25000地形図「吹田」
大阪旭屋書店で販売中の1/25000地形図「吹田」は平成14年11月1日発行品でした。地図の表示範囲は従来通りですが、四隅に従来の日本測地系の値を黒色で、世界測地系の値(平成14年4月1日から適用として)を茶色と、両方の値が表示されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/a3/e6ee38eda0c50e0ad53e24dff39ec4ef.jpg)
西南隅の表示は以下の通りです。
①日本測地系(黒字) 東経135度30分 北緯34度45分
②世界測地系(茶字) 東経135度29分49秒9 北緯34度45分11秒7
差異①-② +10秒1 ‐11秒7
また、地図の西南隅の少し東の欄外に茶色で30′とありますが、世界測地系の135度30分の位置を示しています。
3.国土地理院1/25000地形図「大阪東北部」
同時に販売中の1/25000地形図「大阪東北部」は平成19年12月1日発行の新版でした。地図は四隅とも旧版の1/25000地形図より広い範囲が示されており、地図の東側(右側)に示されていた凡例が西側(左側)になっています。添付の地図ではわかりにくいのですが、旧版の範囲を△印で表示されています。
地形図の基準の説明欄に、
1.経緯度の基準は世界測定系
2.日本測地系への変換は、経度に+10.1秒、緯度に‐11.7秒を加算する
と記載されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/d6/c29053c1299364008d906d03cfb8c205.jpg)
O氏により吹田市周辺では、経度1分は1520m、緯度1分は1854mと試算されているので、世界測地系→日本測地系の違いは、東へ約256m、南へ約362mとなります。
また従来、国土地理院の地図は境界線が同一のため、「吹田」と「大阪東北部」は上下に繋ぐとそのままぴったり一致しましたが、新しい地図では両方がオーバーラップした範囲が表示されるようです。
4.メッシュマップとの関係
これまですいた市民環境会議が緯経度を調査に利用したのは、野草マップをメッシュコード表示としたことでした。
国土地理院1/200000地勢図「京都及大阪」は一次メッシュと呼ばれ5235、1/25000地形図「吹田」は二次メッシュ5235-14であり、野草マップの区域割りに使った三次コードは1/25000地形図を100等分したもので、一般に1キロメッシュとも言われている区画です。コードNo 5235-1400は1/25000地形図「吹田」の最南西隅区画を示し、上の地図では広芝町・南金田辺りになります。
このメッシュコードは日本測地系の経緯度から計算されていたので、世界測地系採用後はどうなるか興味があります。これまで政府・各自治体が環境調査や各種の経済活動調査報告に、メッシュマップを利用してきました。利用する区画が一次メッシュであれば問題ありませんが、地方自治体などが実施している三次メッシュベースの調査結果には影響がでると思います。