07年大木・10年ツバメ+2017年大木調査

10年前の大木は420本。12年前の巣は420個。さて今回は?

080207大木余禄「1/25,000地形図について」

2008-02-07 20:58:53 | 余禄
 今回の大木調査では、大木位置の確定にGPSを利用しました。
  ・GPS測定値に日本測地系と世界測地系があること、
  ・測定は世界測地系で行う必要があること
は承知していました。おさらいのため1/25000地形図「吹田」「大阪東北部」を確認した結果、面白い発見がありましたので紹介します。

1.世界測地系への変更
 これまで地形図の基礎となる経緯度は、日本独自の日本測地系で表示されていました。人工衛星を利用したGPS利用が一般化し、世界で利用されている値に統一する必要がでたため、平成14年4月1日より日本測地系に代わって世界測地系が採用され、平成14年4月以降に発行された地形図は、世界測地系が表示されています。測地系についての説明は下記アドレスでご確認ください。
  http://www.gsi.go.jp/LAW/G2000/g2000.htm

2.国土地理院1/25000地形図「吹田」
 大阪旭屋書店で販売中の1/25000地形図「吹田」は平成14年11月1日発行品でした。地図の表示範囲は従来通りですが、四隅に従来の日本測地系の値を黒色で、世界測地系の値(平成14年4月1日から適用として)を茶色と、両方の値が表示されています。


西南隅の表示は以下の通りです。
  ①日本測地系(黒字) 東経135度30分     北緯34度45分
  ②世界測地系(茶字) 東経135度29分49秒9  北緯34度45分11秒7
  差異①-②           +10秒1      ‐11秒7

 また、地図の西南隅の少し東の欄外に茶色で30′とありますが、世界測地系の135度30分の位置を示しています。

3.国土地理院1/25000地形図「大阪東北部」
 同時に販売中の1/25000地形図「大阪東北部」は平成19年12月1日発行の新版でした。地図は四隅とも旧版の1/25000地形図より広い範囲が示されており、地図の東側(右側)に示されていた凡例が西側(左側)になっています。添付の地図ではわかりにくいのですが、旧版の範囲を△印で表示されています。
 地形図の基準の説明欄に、
  1.経緯度の基準は世界測定系
  2.日本測地系への変換は、経度に+10.1秒、緯度に‐11.7秒を加算する
と記載されています。


 O氏により吹田市周辺では、経度1分は1520m、緯度1分は1854mと試算されているので、世界測地系→日本測地系の違いは、東へ約256m、南へ約362mとなります。
 また従来、国土地理院の地図は境界線が同一のため、「吹田」と「大阪東北部」は上下に繋ぐとそのままぴったり一致しましたが、新しい地図では両方がオーバーラップした範囲が表示されるようです。

4.メッシュマップとの関係
 これまですいた市民環境会議が緯経度を調査に利用したのは、野草マップをメッシュコード表示としたことでした。
 国土地理院1/200000地勢図「京都及大阪」は一次メッシュと呼ばれ5235、1/25000地形図「吹田」は二次メッシュ5235-14であり、野草マップの区域割りに使った三次コードは1/25000地形図を100等分したもので、一般に1キロメッシュとも言われている区画です。コードNo 5235-1400は1/25000地形図「吹田」の最南西隅区画を示し、上の地図では広芝町・南金田辺りになります。

 このメッシュコードは日本測地系の経緯度から計算されていたので、世界測地系採用後はどうなるか興味があります。これまで政府・各自治体が環境調査や各種の経済活動調査報告に、メッシュマップを利用してきました。利用する区画が一次メッシュであれば問題ありませんが、地方自治体などが実施している三次メッシュベースの調査結果には影響がでると思います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿