ちびもかの裏庭(乳がんとかヘルニアとか痔とか)

腰椎椎間板ヘルニアを手術。
その後、乳がん発覚。
非浸潤性乳がんの全摘&自家組織で同時再建。
痔の手術も経験。

患者の気持ち

2019-07-10 10:57:07 | 乳がん
新聞で、こんな記事見つけた。 ↓




はぁ、ストレスでねぇ・・・


って、コレ、病気全般そうなんでないのー?とか思ったりして。

持病が悪化。そもそも、ストレスが原因で、発症する病気もきっとあるよね。

でも、ストレスの全く無い生活なんて、生きてる限りほぼ不可能。

実現したら、それはそれで、頭がぼんやりしちゃったりして。


と、あれこれ悪態ついちゃったけど

科学的に証明された。って事が大事なんですよね。

原因解明は、更なる治療の進歩に欠かせない。


ストレスと言えば

以前、乳がんで全摘手術を受けた、知人が、先日珍しく、怒っていた。

この方、とても我慢強く、憤りや悲しみを、そうそう表に出すタイプではない。

・・・のに、怒っていた。

「聞いて下さいよー!この前、病院で定期受診だったんですけど」

彼女は術後ホルモン治療をしているのです。その経過観察の受診時のことらしい。


「若ーい看護師さんがね、しれっと「再建手術は保険でできるし、大丈夫ですよ。」って言ったのよー!!!

この言葉で、知人は心がひどく傷つき憤ったのです。

はい。何故に彼女が怒ったのか、分からない人も、いらっしゃるかと思います。

簡単に言うとですね

「は?(-_-メ)何が大丈夫だって?お前に何がわかんだよっ」ってトコに尽きるのです。


ネット社会の昨今、一般人でも病気についての知識は、望めば得られるこの時代。

彼女も、乳がん発覚当時から、ご自身でも調べ、私にも尋ねたりしてきた。

とっくに再建手術があることも。保険適用なことも知っている。

でもでも、彼女は

「敢えて再建しない(現時点では)」選択をしたのです。

理由は、「また痛い思いしたくない」「必要を感じない」「再建より再発を防ぐ治療に専念したい」などなど

同じ病を経験した者なら、ほんのちょっと想像すれば、気持ちはとても分かる。


彼女は続けて言った

「手術をすごく簡単な事みたいに言ったの。それがもうね、本当に嫌で。あなた受けた事ないでしょ?って思うじゃない?」って

うんうん。だよね。


再建手術だって、リスクもある。体の負担、恐怖、仕事のスケジュール調整etc

痛いのが怖い彼女、全然簡単じゃないよね。ぺたっとくっつけるだけ、みたいにはいかない。


更に言うならば

再建手術して当然。って感じが

=「胸を全摘したままだと、さぞかし嫌でしょう?」的な

上から目線みたいに聞こえてしまったんだと思う。


「別に困んないしっ」と言う彼女に「だよねっ。ちょっとばかり肩が凝るとかくらい。あ、でもそれは前からか(笑)」

「そうそう!肩こりは胸ある時からだし。ね、失礼しちゃうでしよー?(笑)」

・・・と、2人で笑い飛ばして、少しはスッキリしたっぽいのが、ちょっと救い。


人の気持ちは、時間の経過とともに、変わるもの。

再発が何より心配な彼女。

だからオンコタイプの検査も受けたんだから。

今は、復帰してやっと落ち着いた仕事を続け、ホルモン治療を粛々とやっていきたい。そうなんだと思う。


きっと、看護師さんに悪気はなかったんです。

ただ、やはり当事者にならないと、分からない部分はある。

「患者の気持ちに寄り添う」ってのは簡単なことではないんだなぁ、と。つくづく思う。

心臓に剛毛生えてるような、私でさえ

闘病中は、身近な人の、何気ない一言に、ハートがぐさりとなったりしたもの。

あらためて、私自身、勉強になった。忘れちゃいけないよなぁ。

そんな気持ちです。