「たばこ」の好きなあなたへ。

え～、わたしも以前は相当なヘビースモーカー（１日に両切りピース４０本入りのピーカン１個吸ってました）でしたので、タバコのうまさ、一服したときの安らぎは理解できます。しかし時代が変わりました。喫煙者にはショックな研究結果をひとつご紹介を！

　喫煙者は認知症やアルツハイマー病に罹患しやすい！
　オランダ・ロッテルダムのエラスムス医療センターの研究者が米国・神経学会（ＡＡＮ）の「Neurology」９月４日号に発表。
 「喫煙は脳血管疾患のリスクを上昇させ、それが認知症にもつながる。もう一つの機序としては酸化ストレスによるものが考えられる。酸化ストレスが血管の細胞を損傷し、動脈硬化につながる可能性がある。喫煙者は非喫煙者より大きな酸化ストレスを受けており、アルツハイマー病では酸化ストレスの増大も認められている」という記事が載った。
 既に Rotterdam Study により、追跡調査２年の結果がでている。それはアポリポ蛋白Ｅ（ＡＰＯＥ）ε４対立遺伝子（この遺伝子については現在は石原も知らない。ただ喫煙で癌になりやすいタイプが遺伝的にあるということ）の無い現在の（過去は違う）喫煙者では認知症およびＡＤ（アルツハイマー病）のリスクが上昇する、というものである。（インターネットでの調査によれば逆の情報がある。すなわち、ＡＰＯＥε４対立遺伝子『アレル』が多いほどＡＤのリスクが高いというものである。これは下記ＵＲＬのアメリカ臨床遺伝子学会の正式な情報の訳から得たものなので、おそらくアレルがあるほうがＡＤのリスクが高いのが本当だろう）
　今回は１９９０－１９９２年にベースラインを置き研究開始時点で認知症の無い５５歳以上の６８６８例を対象に７年追跡して、その時点で認知症と診断された７０６例の分析から結論を出している。
 ７０６例の被験者のうち５５５例（７８．６％）はＡＤ、７９例（１１．２％）はＶａＤ（血管性認知症）であった。
 年齢、性別、飲酒、学歴、抗酸化物質の摂取について補正後、非喫煙より現在の喫煙の方が偶発的認知症およびＡＤの高リスクと関連していた。
 一方、ＶａＤのみを評価項目として解析を行なったところ、喫煙状況とＶａＤのリスクとの間に関連性は認められなかった。さらに、過去の喫煙と認知症、ＡＤ、ＶａＤのリスクの間にも関連性は無かった。
 さらに、ＡＰＯＥε（イプシロン）４対立遺伝子のある人において、現在の喫煙は認知症、ＡＤ、ＶａＤのリスク上昇と関連していなかった。同遺伝子の無い人で、リスクが有意に認められた。
 ここでアポリポ蛋白Ｅε４という物質が鍵を握っていることがわかる。この蛋白の動きを抑える遺伝子（ＡＰＯＥε４対立遺伝子）を持っているか、もっていないかで大変な差が出るということになる。日本人に、どのくらいの率でこの遺伝子を持つ人がいるのかは今のところ、私は知らない。さっそくインターネットで調べてはみます。

http://square.umin.ac.jp/~mtamai/ASHG/10_ASHG.htmが参考になると思います。
まだ、早合点はダメな情報のようですが、注目はしていく必要を感じました。
現在の私の結論；遺伝子によりタバコがＡＤのリスクに関係するだろう。その遺伝子とは「アポリポ蛋白Ｅε４」というものであり、血漿中の第１９染色体の遺伝子にコードされている。ＡＤの人のうち３４％から６５％にＡＰＯＥε４アレル（アポリポ蛋白Ｅε４対立遺伝子）がある。一方、ＡＤでない成人では約２４％から３１％の人にしか存在しないことが明らかになっている。しかし不明な部分がまだ多く結論を急ぐべきでは無い。