開会式の時間がひどく押したのは、前半のスピーチが予定時間を大きく越えた
のが原因です。オブザーバーの発言機会がこのような形で奪われることは「よ
くあることだよ」と先住民族代表の皆さんは肩をすくめていましたが、生物多
様性条約の前文の精神にあきらかに反してますよねぇ!
先住民族グループは、誰か特定の代表者に原稿を任せてしまうのではなく、時
間ぎりぎり最後までひとつひとつの語句の政治的・歴史的な意味を深く、かつ
高度のバランス感覚をもって、集団討議し、文案を練り上げていました。その
様子を横で見守っていて、正直、その真摯さに圧倒されると同時に、あぁ、こ
の民主的な権利を奪われた人たちはみずから本当に民主主義を実践しているの
だなということがよく分かり、胸が熱くなりました。
今日の全体会で発言の機会を与えられなかった団体は、次の全体会(おそらく
金曜日)でその機会が与えられるという情報もあります。
COP10先住民族ニュース取材班
(文責:細川 弘明)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ のが原因です。オブザーバーの発言機会がこのような形で奪われることは「よ
くあることだよ」と先住民族代表の皆さんは肩をすくめていましたが、生物多
様性条約の前文の精神にあきらかに反してますよねぇ!
先住民族グループは、誰か特定の代表者に原稿を任せてしまうのではなく、時
間ぎりぎり最後までひとつひとつの語句の政治的・歴史的な意味を深く、かつ
高度のバランス感覚をもって、集団討議し、文案を練り上げていました。その
様子を横で見守っていて、正直、その真摯さに圧倒されると同時に、あぁ、こ
の民主的な権利を奪われた人たちはみずから本当に民主主義を実践しているの
だなということがよく分かり、胸が熱くなりました。
今日の全体会で発言の機会を与えられなかった団体は、次の全体会(おそらく
金曜日)でその機会が与えられるという情報もあります。
COP10先住民族ニュース取材班
(文責:細川 弘明)
3)IIFBの開会式声明日本語仮訳
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生物多様性に関する国際先住民族フォーラム(IIFB)
COP10 開会ステートメント 2010年10月18 日 名古屋・日本にて
私たち世界の先住民族の代表団は、日本においてこの機会に参集できることを
喜びとしながら、日本の先住民族であるアイヌ民族に感謝の意を表します。
私たちは、日本が現在、公的にアイヌ民族を先住民族として認めたことを大変
喜ばしく思います。
私たちはまた、琉球・沖縄民族に関しても日本の先住民族であると認識してい
ます。
私たちは、世界の全ての地域から先住民族としてごあいさつを申しあげます。
私たちは、日本政府、愛知県と名古屋市がこの重要な会議を主催されたこと、
また国際社会において先住民族の権利を支持し、促進するという近年の日本の
一連の貢献に対し感謝の意を表します。
私たちの代表は、多様な生態系を代表するすべての地域からここにやってきま
した。
―――――――
2007年、国連総会は、先住民族が世界の他のすべての人民と同じ権利と自由を
持つことを承認し、支持しました。
私たちは、自己決定の権利を有しており、それは、私たちが私たちの土地、領
域、水域及び天然資源へのアクセスに関して私たち自身で決定を行う権利を有
することを意味します。
私たちは、自分たちの領域の所有者であり、その領域に存在する生物多様性、
生物に由来する物質と資源について全面的な責任を持っています。
私たちは世界の他の諸人民によって自由に享受されているのと同じ権限を行使
する権利、つまり、私たちの領域や資源が利用されようとしている時、自由で
事前の十分な情報に基づいた合意(FPIC)の権限を有しています。
先住民族としての私たちの地位や権利は普遍的に承認されており、今こそ生物
多様性条約締約国によって尊重され、実施されなければなりません。
これらの権利に関して妥協はありえないのです。
国家によって先住民族が支配されていた時代は終わりを迎えました。
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