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哲学者か道化師 -A philosopher / A clown-

映画、小説、芸術、その他いろいろ

先週のアニメ

2007-09-24 | アニメ
 先週はアニメの内容がどうこうというよりも京都の事件のあおりを受けて『School Days』と『ひぐらしのなく頃に解』が放送中止(『ひぐなく』はうちではやってたけど)になったのが、話題に。こういう事件が起こってアニメを(アニメ番組を擁護することなく)放送中止にするということは、テレビ局側も益体のない番組を作っているという羞恥心みたいのがあるのかなあ、と思った。まあ、よく言われるとおり深夜アニメなんてそれ自体DVDのCMみたいなものではあるけれど。僕自身アニメを楽しんでいる側だけど、どうアニメを擁護していいのか分からん時はある。とりあえずは、テレビ局は視聴者に対して責任をもってもらいたいとは思う。
 けれどまあ、それこそ『School Days』や『ひぐらしのなく頃に』が代表格だけど、最近「猟奇美少女」みたいのは結構流行っているような気がしなくもない。斎藤環先生の「戦闘美少女」から一歩進んだというか。しかしこの二作がダメならチェーンソー振り回している『怪物王女』とか、ポン刀振り回している『瀬戸の花嫁』もだめなんじゃないかと思うが、よく分からんね。

『アイドルマスターXenoglossia』25話「春の雪」
「デコはバカなの?」←真美ちゃん、失言です。
 リファもそれこそ「斧」を振り回しまくってるけど、これはアリなのか…。
 前回出番が少なかった分、リボンやデコがグリグリ動く。ゆうに100体以上もあるエピメテウス・シリーズだが、さすがにそれだけ量産するのは、資金が莫大だろう。カラスさんはどこから資金を捻出していたのか。明らかにモンデンキンドのiDOLチームとは、予算の規模が違う。まあ、そんなことを気にしていては、見られないアニメだ。
 春香と雪歩の対決は、エヴァ初号機対弐号機のまんま。雪歩さん、戦い方がえげつないです。
 エピメテウス・シリーズと戦うデコに、真が加勢。ネーブラ、熱血スポーツアニメみたい。それとも「そんなiDOL修正してやる!」か。
 今回ネコさんたちが、あっさり死んでしまい、朔さんの天下。カラスも登場しなかったけど、ネコさんたちが死んじゃった今、わざわざ生き残らせているとは思いにくいし、出番がないままトゥリアビータ本部と運命を共にしてしまったのか。次回、朔さんはジョセフ所長あたりの策略で、失脚するんだろうなあ。
 あと、今回東京に向かった弥生は、東京についたとして何ができるのか。春香にお帰りを言うだけなのか。
 とまあ、いろいろなところで話が展開しただけあって、レビューも散漫になってしまうのだが、気になるのは一点。雪歩の千早さんに対する「愛」とは何か!? 「舞-HiME」プロジェクトの一端というだけあって、「同性愛」の可能性も否めず非常に気になるところ。親子や姉妹ではなく、友達でもなく師弟でもなさそう。崇拝ではあるのかもしれないが、いつかシャワー上がりの千早にバスタオルを渡していたあたりはちょっと怪しい。というか、雪歩はいつか千早の「奴隷」だと自分で言ってたような。「何」奴隷だ? まあ、そんな無理にそちらに引き寄せるものでもないんだけど。

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出崎統『CLANNAD』

2007-09-23 | アニメ
 出崎統監督の劇場版『CLANNAD』を見てきた。なかなか評価するのは難しい作品。というのも、結構観る人にハードルをもうけているような気がするのだ。だからヘタをすると、原作ファンほど評価を低く見かねない映画ですらある。実際に、僕も智代の性格が違うとか、設定が違うとか突っ込んだところが少なからずある。まあ、以下かくかくしかじかと語っていきたい。

 僕にとって原作ゲームの『CLANNAD』は思い入れ深い作品だ。というのも、僕がフィクションでマジ泣きしたのは後にも先にもこの先ゲームしかなく、今僕がオタクみたいなことをやっているのは(僕のオタク定義は一種の共同体だから、オタク仲間をもたず秋葉原にも幕張にも行かない僕はオタクとはちょっとズレているのだ、余談だが)、良くも悪くもこのゲームのおかげであり、せいである。無論、いろんな小説を読み映画を観、それなりに感動することはあったが、『CLANNAD』のアフターストーリーのように涙を流させたものは他にないのだ。
 とはいえ、たぶん『Fate』好きだったりするのだろうが、『CLANNAD』がダメという人が一定数いるのも、理解しているつもりだ。

 さてそんな『CLANNAD』の劇場版だが、これを正しく観るためには、僕には二つの記憶が必要なように思われる。映画自体、朋也の回想形式で語られているのは、その傍証となるだろう。一つはもちろん原作ゲームをプレイした記憶。長い話を2時間弱の映画に圧縮しただけあって、映画の筋だけを追っただけでは、ちょっと足りないところがあるし、制作者もゲームをプレイした人が見られるように配慮して作っている。そしてもう一つは、80年代以前のアニメの記憶である。というのは、出崎監督はまさに今の日本のアニメを作った一人であり、この方のキャリアと直接の影響を受けた作品を見なければはっきり言って、演出が全く分からないのである。
 たぶん、この映画を観た20代前半以下の世代のオタクはかなり戸惑うのではないか。というのは、ほとんどのシーンで光と影を強調したエフェクトが張られ、やたらと劇画調の止め画が使われ、同じ動きをわずかにずらしながら重ねるような映像が流れ、今の高品質なTVアニメでは使われないような、気の入らないガヤの画がなんのてらいもなく出てくる。正直最後のなどは、今のアニメに慣れた人ならば、かなり安っぽく感じるのではないか。というのは、これらはおそらくセルアニメが全盛だった頃に、動画の枚数を節約することを兼ねて発案された演出なので、今のグリグリ動くことが豪華とするアニメとは、単純に制作のための発想や出発点が違う。たとえば、主人公や春原ががに股で歩いて、照れや見栄を表すのなどは、まさにアニメが表現を節約していた時代をそのまま引きずっている。そう言った意味で、80年代くらいまでのアニメを全く知らず、90年代後半以後の清潔なCGアニメを観てきた世代(僕もそのうちに入るのだが)には、この演出はわけの分からないものだろうと思う。世代論的な問題なのだ。

 じゃあ、80年代以前のアニメの演出を知り、原作の『CLANNAD』をやったような人がどう劇場版『CLANNAD』を観るかと言えば、さすがとうならされるのではないかと思う。少なくとも、多少は80年代のアニメを覚えている僕などは、あの物語を映画にまとめるにはこういう演出は必要だったし、ちょうどゲームをプレイした人が物語を思い出すような感じで、効果的な演出が取られていたと思う。だから、これから劇場版『CLANNAD』を観る人は、予習として原作ゲームと、同じく出崎監督の劇場版『Air』を観ておくことを進めたい。あとは、押井守の『うる星やつら2 ビューティフルドリーマーズ』とか。
 ただ一方で残念なのは、短縮してしまったせいで物語が雑になってしまったことだろう。「家族」というテーマを原作通り打ち出しながらも、「幻想世界」が朋也たちの住む街の裏側の様な設定から、朋也と渚が共通して観ていた夢へと変わり、ニュアンスが大分違っている。それに、朋也と父親の過去のエピソードはあっさり語られ過ぎて、チープな印象を受ける。さらに、平凡な話を恐ろしく丁寧に描いたおかげで成功したアフターストーリーもだいぶ短縮されたせいで、ちょっと安易な印象は受ける。この辺りは、原作ゲームを思い出しつつ読み取り補間をしたいところ。

 というわけで、制作者自身うん十時間のゲームの映画化という過大な要求を背負わされ、そのせいというわけではないが、観客にもやはりそれなりの要求を掲げる『CLANNAD』はなかなか大変な映画である。いろんな意味でがんばって観ていただきたい。コツは出崎監督の演出と映像を全肯定するつもりで観ることだ。そのうち京アニがTVアニメで『CLANNAD』をやるらしいが、こちらは原作の再現度が高いとか言われて評判になるんだろうなあ。ちょっと悔しい。

 ところで、あとはグチみたいなものだが、平日の昼間に『CLANNAD』を観に行ったところ、割とがら空きで入っている観客も全くオタクだった。それは当たり前なのだが、観客の中に映画が始まって1時間も経ってから席を立ったり、コーラか何かをストローでずるずるすするのが聞こえて、目障りだった。残念ながら、彼らにはこの映画の価値を理解できなかったのだろう。というか、オタクならせめてアニメくらい死ぬ気で観ろ!

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今週の『らき☆すた』

2007-09-18 | アニメ
 『らき☆すた』最終回
 『らき☆すた』が一足早い最終回だとは気づかなかった…。
 今回は学園祭の話で、こなたたちがチアの出し物をやるという話。OPのチアって、そういうことだったのね。なかなか演出が巧みで、ちょっと感動してしまったよ。あきらも本編に出ていたけれど、喜ぶとかそういう話ではなかった。
 ところで、周知のことだが『らき☆すた』では柊かがみが一番人気らしい。まあ、ツインテールでツンデレという、法則通りのキャラクターではあるが、あれって、こなた=アキバ系オタクとして、突っ込みつつも許してくれ、しかもひっぱっていってくれる女の子がイイ!ということではなかろうか。ツンデレのツンとは、そうか突っ込みのことだったのかと気づくのであった。

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今週の『さよなら絶望先生』『アイドルマスターXenoglossia』『ひぐらしのなく頃に解』

2007-09-16 | アニメ
『さよなら絶望先生』第11話「あれ 不可よ 原作があるじゃないかね」
 前半は、「原作通り」など、世の中的な様々な逃げ道の話だったが、原作を毎回逸脱している新房監督の作品においては、「『原作通り』は逃げ道」ということが、逃げ道になっている様な気もなきにしもあらず。しかし先生、年末だか年始に教え子の女子高生が大挙してやってくる状況じゃあ、絶望している場合じゃないと思うのだが。

『アイドルマスターXenoglossia』第24話「復興歴百八年」
 今回はどちらかと言えばトゥリアビータ側のエピソード。救出された覚えがないリファがトゥリアビータの本拠地にいたときにはあれ?と思ったが、リファって量産されてて、あづささんとサシで戦ったのはその内の一体だったわけね。斧をもって現れたときには、どこの「雛見沢」の人かと思った。てっきりカラスが事件の黒幕でラスボスかと思ったら、実はちょっと(朔ぴょんなみに)情けなくて、ラスボスは暴走した千早さんか。なんか千早さんもよく分からない人になっていたけど。千早さんが取り込まれた機械にあづささんも取り込まれて、精神体同士の会話をしたりするのだろうか。
 それと、前回顔の見えなかったあづささんはトゥリアビータの本拠地に『メタルギア ソリッド』中。グランドロッジを皆殺しにいったわけではないのね。次回は、「春の雪」ということで、春香と雪歩が戦って仲直りする話かな。その次は、遂にiDOLと融合する力を得た千早さんのせいでアウリンの扉が開きそうになって、春香と雪歩がそれを止めに行くというところか。最終回あたりで、歴史の闇に埋もれそうになったiDOL関係の事件を、弥生が公開するくらいの活躍はあるだろうか。

『ひぐらしのなく頃に解』第10話「皆殺し編 其の伍 対決」
 ……なんか、圭一が大活躍のエピソードだったから、あそこまでいくとさすがにわざとらしいなあ……。

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今週の『スカイガールズ』

2007-09-14 | アニメ
『スカイガールズ』第11話「4人目の少女」
 4人目の少女ということで、新キャラ登場。ドイツからはるばる軍艦に乗り、金髪で天才で性格ツンで量産型に乗っているって、どこの惣流・アスカ・ラングレーだよ! 出身地はフランスとか設定のズラしようはいくらでもあると思うが、スタッフは狙っているのか。
 話自体は、瑛花姐さんのちょっとキツイ新入生歓迎(?)といったところだが、ワーム戦のイマイチ具合に対してソニックダイバー同士の戦闘だと、マクロスっぽくてちょっと良い感じ。CGでモデリングしているんだから、板野サーカスとか割と楽に再現出来そうな気もするのだが、あんまり戦闘には力を入れないのかなあ。

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今週の『School Days』

2007-09-12 | アニメ
『School Days』第11話「みんなの誠」
 というか、今週の言葉様。
 遂に光と乙女の友達3人も(他その他大勢も)毒牙にかけ、ついに言葉様と女バス部の背の高い人以外のレギュラー級キャラクターは全て誠の毒牙にかかることに。というか、どうなったらそうなるんだ? 光さんなどは、ミイラ取りがミイラだけど、なんでそういう流れになったのかは全く想像できない。誠の周りに媚薬成分でも撒かれているのだろうか。まあ、それが『スクデイ』っちゃ『スクデイ』だ。しかもPCゲーム版よりもパワーアップしているっぽいし。
 そんな誠にも遂に天罰っぽいものが。光と乙女に見限られ、世界の妊娠に追い詰められ、周囲の視線も冷たくなる。そして、『SHUFFLE』の楓の空鍋に並ぶ、言葉様の空電話。妄想の世界に飛び込んだ言葉様は、電波を受け、誠との一人彼女ごっこ。そして、追い詰められた誠が言葉様と再会。変わり果てた言葉様の姿に誠は涙を流す。そして、「言葉を大切にするから」という誠の言葉に、言葉様は目の光りを取り戻し、微笑む。遂に、言葉様が誠を手に入れるのか。次回は「スクールデイズ」というそのまんまなサブタイトルの最終回だが、どこをどうやれば「スクールデイズ」になるのか。誠と言葉が二者関係に閉じこもって、本妻=世界と愛人=言葉様の対決につながる、というエンドが容易に想像できるのだが。しかし、やっぱり最後は流血の事態で締めてもらわないと『スクデイ』にならない。

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今週の『もえたん』と『らき☆すた』

2007-09-11 | アニメ
『もえたん』第10話「禁断の時」
 なんだか急に超展開がはじまり、いきなりいんくとすみが魔法王国の危機を救うことになる。まあ、パロディアニメらしく、恐ろしくベタ展開。しかも、事件の元凶はあーくんの貧乳趣味。ちらほらパロディネタが散らばされているが、拾いきれている自信ないなあ。ところで、結構このアニメ好きだったのだが、1クールだけか。残念。

『らき☆すた』第23話
 本編は、なにげに田村こよりが一番面白い。まあ、作中でこなたの父に次いでイタイ人だからな。
 ま、そんなことはともかくゴトゥーザ様降臨。これは、ふつうの人だと分からな過ぎるネタだろう。作品のレギュラーメンバーですらない人が、あだ名て登場なんて。それにゴトゥーザ様って、ああいうキャラだったのか。いっそ毎回声優のゲストを呼んで、『らっきーちゃんねる』を一本の番組にして、バラエティー番組的なアニメをやったほうが『らき☆すた』よりも面白くなりそうな気もするのだが。それを言っちゃおしまいか。

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今週の『アイドルマスターXenoglossia』と『瀬戸の花嫁』

2007-09-10 | アニメ
『アイドルマスターXenoglossia』第23話「RUN!」
 今回の主役はある意味、千早さん。インベルを改造&再ペインティングしてもらって、もうノリノリ。そして、お供二匹とその他大勢を引き連れてアイドル課本部に攻め込むものの、春香のインベルへの愛の告白に、インベルから放り出されて廃人状態へ。絶頂から奈落へ突き落とされてしまう。次回予告ではすでにそれなりに元気を取り戻しているように見えるけど、雪歩の愛の力か。はたまた狂気に足を踏み出しはじめているのか。
 たくさん出ていたエピちゃんもリファがいないせいか、iDOLにとっては有象無象の模様。真もあずささんに未練を捨てきれない模様。そういえば、あずささんの姿が見えないけれど、まさか海外に高飛びして、静留さんよろしくグランドロッジを皆殺しにしていっているとか(ぶるぶる)。
 そういえば、この世界には月がなくなったのに地球の地軸のバランスが崩れていないという謎があったわけだけど、今回それが何とかの扉の影響だということが判明。iDOLが5体そろうと、これがなくなってしまうかもしれないからヤバイと。これを考えると、何とかの扉というのは月と同じくらいの重力をもったワームホールで、これはiDOL星人の星につながっていて、iDOLももともとはここを通って地球にきた、とかいう話か。

『瀬戸の花嫁』第23話「過去のない男」
 今回は、『瀬戸花』のベストキャラクター政さんが主役。いつも通りのテンションだが、記憶をなくす前の政さんの声が池田秀一さん…。池田さんがシャア以外の声をやっていると、もはや違和感しかないのだが…。

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『舞-乙HiME Zwei(ツヴァイ)』

2007-09-08 | アニメ
舞-乙HiME Zwei 1

バンダイビジュアル

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 『舞-HiME Zwei』全四巻を観た。ネタバレするとおもしろさが半分になるアニメなので、あまりネタバレはしない方向で。

 TVの最終回から1年。アリカはマイスターオトメにはなったものの、ガルデローベの単位は不足しており、オトメとして働きながらガルデローベに通う日々(胸ばかり大きくなってからに:マシロ様談)。最近も、惑星を襲った隕石を撃墜し(iDOL…)、アリンコとして有名になるばかり。一方のマシロも立派な女王になるべく激務を重ねる日々だが、アリカとマシロはあることがきっかけでケンカ別れしてしまう。一方その頃、地表に落下した隕石の破片から謎の存在が出てきて、ミユやシズルらマイスターオトメが次々と石化させられてしまう。そして、遂にチャイルドが猫神山(旧黒い谷)に現れ、アリカと舞衣は撃退には成功するのだが、猫神山ごと舞衣たちとマシロはさらわれてしまうのだった。

 全四話をまとめれば、アリカとマシロがケンカして仲直りする話と、アリカとニナが再会する話である。しかし、一方でよくわからん設定が膨大で、見終わったあとでむしろ謎が増す。チャイルドをはじめとした敵性体はどこからきたのか。アリカの「Zwei」は何なのか(マスターとオトメのシンクロ率の問題か)。いろいろと臭わされている『舞-HiME』との関係はなどなどと。しかも、ニナが手に入れることになるGEMとか、脈絡のない話が多いしなあ。四話ぽっきりという短さなので、インパクト重視で話の展開の丁寧さを諦めたように見えるのだ。
 作画などに関しては、TV版がそうだったので当たり前のように良好。OVAらしいのは一話の隕石の3Dモデリング(?)くらいか。乳揺れにも力が入っている。あと、ポロリもあるよ(笑)。
トモエとか、「あの人は今」的な出番しかない人も多いが、一応前作のキャラはみんな出る。

 というわけで、一応OVAらしいお約束は抑えているものの、全体としては視聴者は不完全燃焼を強いられるような。レナ・セイヤーズが現役だった頃の話を描く、『舞-乙HiME 0~S.ifr~(マイオトメ・シフル)』というOVAが作られているらしいが、今回出た伏線が回収されるような話になるのかな。

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今週の『らき☆すた』と『School Days』

2007-09-05 | アニメ
『らき☆すた』第22話「ここにある彼方」
 今回は、こなたの母さんかなたの話がメイン。というか本当に死んでいたんですねお母さん。ちょっと『CLANNAD』風の良い話かもしれないが、あのお父さんとの恋愛はありえない。というか、嘘だと言ってほしい。だまされてますよ、お母さん! 相手は、娘にエロゲの攻略を聞く相手ですから。残念。

『School Days』第10話「心と体」
 というか今週の言葉様。なんか今回はすごかった。
 今回は言葉様が壊れていく話。泰介に身を持ち崩し、誠の誠意のない謝罪に機嫌を直し、誠が「会うのをやめたほうがいい」といい刹那が「誠は自分と付き合っている」というと、「嘘です」「だまされています」と繰り返し、家では深夜に静かに包丁を研ぐ姿が。
 一方の誠は乙女とセフレ関係を続け、乙女はそれ幸せを感じる。そして世界の面倒を見るという約束で、刹那も毒牙にかける(まあ半ば刹那もかかりにいってたが)。その時の誠のセリフ、「あのキス、気持ち入ってたぞ」は大名言。どこの石田純一だ。
 言葉いじめの温床だった女バス組だが、先輩はそんなどころではない。学祭で休憩室にしかけたカメラの盗撮映像を、後輩も映っているのに人を呼んで大公開。それに泣き崩れる背の高い人。そして、誠の乙女への浮気が世界にバレる。そして、誠を探す世界の前には壊れた言葉様が(ブルブル)。
 ここまで来ると、言葉様が世界を殺すしか話を終わらせる手段がないのではないかしら。ここまで原作の再現度が高いと、もはや怖いのだが。

 ところで『スクデイ』がPS2版で出る。おそらく、PS2版の新規シーンに、さらにシーンを加えてPCの「完全版」とか出すのだろう。まさにオーバーフローな感じ。

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『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』

2007-09-03 | アニメ
『エヴァンゲリヲン新劇場版:序 EVANGERION 1.0 You are(not)alone.』を観てきた。

 エヴァの新劇場版については、宇多田が主題歌が歌っているとか、ショコタンがなんとかそのうち騒がしくなると思うから、あんまり語りたくないと思う。そもそも旧エヴァのときに、散々論評されマスコミに騒がれたのが、今となっては空しく恥ずかしいので、あのときの二の舞になってほしくないし、そうしたくもないと思う。

 で、『序』なのだが、話はTV版エヴァの第一話からラミエル戦の終わりまでと全く同じで、映像は全て新しくなっているが、絵コンテも使い回しているのが多い。それでも、映画としては十分に煮詰まっていて迫力があるのは、そもそもTV版からすごいスタッフが集まっており、またオリジナルスタッフがみんな新劇場版に携わり最近の優秀な人も集まっているからだろう。TV版エヴァを旧劇場版のクオリティで作り直したというくらいのものだが、演出が精緻になされていて全く古さを感じさせない。特にラミエル戦で、ラミエルがいろいろ変形するのだがそれが美しく、またヤシマ作戦の電力システムのディティールがすさまじくて、庵野監督のメカフェチぶりの健在を示している。
 話的には、シンジとミサトの二人の心のすれ違いや交流がメインの流れとなる。それに後半でシンジとレイの絡みが見られるようになるのだ。エヴァらしく観念的な映像もしばしば出てくるのだが、それがなくても人物たちの心の機微が描き込まれていて(しかもTV版の台詞回しのまま)、エヴァってこんな繊細な話だったかと改めて感心する。それにしても、シンジ君の放り込まれた状況のカワイソサは泣ける。
 旧テレビ版と特に違ったのは、ミサトがシンジを信じてぶつかっていくことと、ヤシマ作戦の後にシンジに助け起こされたレイがゲンドウの幻影を見ないことだろう。それに、アダムやリリスの位置づけがだいぶ変わってきているようだ。

 というわけで、感動した。ある意味では、TV版に対する『新訳 機動戦士Zガンダム』の位置づけに近いのである。おそらく、最終的にはハッピーエンドになるのではないかな。庵野監督がアニメ監督にカムバックしてくれて本当に嬉しい。続きを期待したい。

 続編の『エヴァンゲリヲン新劇場版:破』は『序』と違って、かなり旧エヴァとは話が異なってきているよう。エヴァの5号機や6号機が登場するらしいし、『序』の最後に出てきた渚カオルくんがかなり表に出てきそうな感じである。まさに『破』という副題にふさわしい変りっぷりが期待できそう。「碇シンジの物語は破綻していく」と予告していたから、シンジくんの苦難はまだまだはじまったばかりのようである。

PS.ところで、劇場版『CLANNAD』の宣伝をやっていたが、ちょっと感動してしまった。こちらにはあまり期待しないつもりでいたのに、結構良さそうである。かなり話の流れは改変されるだろうが、それはそれで期待したい。

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今週の『アイドルマスターXenoglossia』と『瀬戸の花嫁』

2007-09-03 | アニメ
『アイドルマスターXenoglossia』第22話「鍵とバット」
 アイドルチームが朔に接収された基地を取り戻す話。そして、それに便乗して春香が暫定復活する。とりあえずだが、フル装備の軍隊相手にバットや素手パンチじゃあ勝てないだろう。普通、催涙弾打ち込まれたりしてあっさり制圧されるのがオチだと思うんだが、つっこんじゃいけないところですか。それに、(インターネット)ラジオなんて、外部からの通信が完全に遮断されていてもおかしくないのだが。それにしても、はじめて弥生のラジオが話の中で役割を果たした。めでたい、かもしれない。
 まあ、そんなツッコミはともかく、iDOLは何か(名称を忘れた)を開くための鍵らしいですな。iDOLのことをバスターマシンバスターマシン言ってきたけれど、こんどはエヴァンゲリオンに似てきた。やっぱりiDOLを集めると、iDOL星人とか何かが現れるのか。モンデンキンドとトゥリアビータの対立は、鍵を開きたくない側と開きたい側の対立ということでいいのだろうか。
 それにしてもかわいそうなのは、「ばっちい」扱いの雪歩。いや、確かにヨゴレだが。

『瀬戸の花嫁』第22話「傷だらけのアイドル」
 久しぶりにルナが主役の回。ルナが表に出てくると、癒されるなあ(しみじみ)。しかも今回はルナと巻のからみという珍しいペア。そして、ルナのドラマの練習のために男装した燦…。あれがタイプなのに、なんで永澄とラブコメしているのか分からない。それに、番長と極道って天と地ほどの開きがあると思うのだが。まあ、今回もテンションが高かったから良し。
 ところで、僕は『瀬戸の花嫁』を第一回を見て面白くないと切り、数話くらいたってから、また見はじめたので2話からいくつかのエピソードを見ていないのだ。そこで最近出たDVDの1巻を借りて、1話と2話を観たのだが、やっぱり1話おもしろくねー。確かに今のおもしろさに続くところもあるのだが、それでもただのドタバタという感じ。対し、2話では今のおもしろさがほとんど出ていてよかった。もったいないことをしたなあ、と今になって思うのだが、普通第1話って視聴者を集めるために一層気合いの入ったものを作るはずなのに。

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出崎統『AIR』

2007-09-01 | アニメ
劇場版 AIR スペシャル・エディション (初回限定版)

ジェネオン エンタテインメント

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 劇場版『CLANNAD』の公開を記念して、アニメイトTVで無料配信されていた出崎統監督作、劇場版『AIR』を観た。この映画は、劇場公開時に観ていたので二回目となる。

 改めて観てみると、結構原作や原作に忠実な京アニ版『AIR』とは違う。本作が革新的であった要因の、家族愛(母娘愛)が引っ込み、1000年前の恋愛と現代の恋愛が重ね合わされるという、恋愛劇的な要素が非常に強いのだ。単純に言えば、人間や自分に失望している少年が少女との恋愛を通して、強く生きていくようになるという筋書きである。この筋書きは、二次元少女との恋愛は不可避的に終わってしまうけど、オタクはそれを乗り越えて強く生きよ、ぐらいのメッセージに容易に変換可能である。

 ただ、作画や音楽なんかは京アニ版には及んでない。演出も、劇画調の止め画の多様など、映像の雰囲気がやや古い。この演出が気になって調べてみたところ、wikipediaの出崎統監督の項に、監督が発明した独特の演出をしてしっかり書かれていた。

 出崎監督はまさに今の日本のアニメを作った人という意味で、その功績は絶大なものであるが、『AIR』というごくごく現代的な作品に、そのアニメの制作手法を当てはめてしまうと、古いなあという感じは否めない。映画自体の完成度はかなり高いのであるが、その点は差し引いてしかるべきではないかと思う。劇場版『CLANNAD』も、あまり映画向きでない(と僕は思う)話をまた映画にするという点ではちょっと不安。それに中原麻衣嬢の渚というのも、僕にはやや引っかかるのだが。

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今週の『スカイガールズ』

2007-08-31 | アニメ
『スカイガールズ』第9話「デルタロック」
 あ、それ知っている。「防衛結界!」。え、違う?
 同じコナミ、岩崎監督つながりで、『陸上防衛隊まおちゃん』の防衛結界そっくりの合体必殺技。考えてみれば、十代の女の子が自衛隊だか軍隊に属して驚異と戦うという設定は、全く同じなのな。デルタロック…『第二次スーパーロボット大戦α』のハイペリオンの必殺技をちょっと彷彿させる。
 話的には、怖いけれど、みんなの「ありがとう」のためにがんばろうというふつーの話である。まあ、良くも悪くも『スカイガールズ』はふつーの話をこなしていくのだろう。戦闘シーンは、まあまあの感じ。しかも今回飛行外骨格の変形シーンまで丁寧にあった。…果たして「スパロボ」出演は可能だろうか?

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『マリア様がみてる』

2007-08-30 | アニメ
マリア様がみてる 1

ジェネオン エンタテインメント

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 第四期シリーズを現在制作中という「マリみて」シリーズの第一期『マリア様がみてる』全13話を観た。なんかすごい。こんな女の子たちは絶滅してしまった、というものではなく、有史以来存在しえなかったんじゃないかという乙女たち同士の花園が描かれている。ひょっとしたら、日本のどこかにこの花園はあるのだろうか。ないだろうなあ。
 ところで、この作品から着想を得た作品に、『ストロベリー・パニック』があるが、作画の質とかは制作話数の問題とかもあるが、比べものにならないくらいに『マリみて』の方が高い。それに、作品の雰囲気作りとかが徹底されている。『マリみて』と『ストパニ』両方に興味のある人は、まず『マリみて』を観てから、特殊なパロディとして『ストパニ』を観るといいと思う。

 福沢祐巳は聖リリアン女学院に通う一年生。秋も深まり、学園祭を間近に控えた頃。偶然にあこがれの上級生小笠原祥子と面識をもった祐巳だが、祥子が祐巳をスール(上級生と下級生の特殊な姉妹関係)に出来れば、とある理由から祥子が出たがらない学園祭の劇の主役を降りることが出来るという話に巻き込まれてしまう。祥子に憧れる祐巳だが、なぜか祥子のスールになることを拒んでしまう。

 起こる事件事件が、みんな人間関係のスキャンダル的なものなのは、女子校という特殊な環境のなせる技。話も良くできていて感心する。普通に観ても、上質なアニメとして楽しめる。
 ただ、この作品のポイントはやっぱりキャラクター、とりわけお姉様である。魅力的な人物の多い本作だが、やはりなんと言っても小笠原祥子様。どの角度から撮っても写真集みたいな完璧な写り方をし、立ち振る舞いや言葉遣いも完璧。而してその実体は、究極のツンデレ。素晴らしいツンデレなのである。お嬢様育ちの、ツンツンした振る舞いながら、ときに祐巳にたいしお姉様らしい愛情と気遣いを見せる。『マリみて』を踏襲した作品(『ストパニ』や『オトぼく』)は多いが、祥子様を再現したり乗り越えたりするキャラクターは未だ観たことがないなあ。やっぱり、ツンデレの「ツン」はこれくらい硬質でないと。まあ、そんな祥子様も、最終二話で祐巳とデートするときには、高校生とは思えぬシックな服装と、お嬢様育ち故の、「田舎から孫の成長を見に来たおばあちゃん」かと思うくらいの世間ズレを見せる。ある意味これもデレだ。
 『マリみて』を観る場合には、是非祐巳の視点から「祥子お姉様」といろんな意味でハラハラしながら味わっていただきたい。あと、次回予告が自己パロディ的なギャグテイストだが、これも良い。総じて、祥子様のように完璧な作品。

 第二期、第三期OVAとシリーズが続いているので、そのうちそちらもレビューしたい。あと、文体に興味があるから、原作の文庫も覗いてみるかなあ。

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