※この小説はアニメ黒執事を基に、二次創作として執筆しております。
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。
その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。
■黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠 エピソード8
客室に着き入室しセバスチャンが、言う前にフレイアは円形(えんけい)のテーブルに近寄(ちかよ)って行く。テーブルの椅子(いす)を引き、メイリンの方を向き声をかける。
「どうぞ、お座(すわ)りなさい。」
「私は…‥その…。」
メイリンは自分は使用人(しようにん)であり来客者(らいきゃくしゃ)と椅子(いす)を、並べ座(すわ)る行為(こうい)を進められ顔を俯(うつむ)き困り果(は)てて居る。
「どうしました??メイリン。」
フレイアは座(すわ)らないメイリンを不思議(ふしぎ)がって居る。
セバスチャンはメイリンが座らない理由を、どんなにフレイアに説明しても理解せずに反論すると考えるセバスチャン。
「貴方(あなた)が、意地悪(いじわる)を言うから」と納得(なっとく)せずに面倒臭(めんどうくさい)い事になるので、取り敢(あ)えずは茶(ちゃ)でも飲ませてさっさと帰らせ様(よう)と心の中で結論(けつろん)にセバスチャンは達(たっ)した。
「メイリン、私は飲み物を仕度(したく)して来ますので、その闖入(ちんにゅう)な来客者の相手をしてやりなさい。」
セバスチャンの方(ほう)を向きメイリンは返事をしフレイアが引いた椅子(いす)に座(すわ)ると、フレイアも自分が座(すわ)る椅子(いす)をメイリンの傍(そば)に近づけフレイアは安心して椅子(いす)に座(すわ)った。
セバスチャンは来客室から、燕尾服を翻(ひるがえ)し音もなく退室して行く。
フレイアはローブの袖(そで)からひょいとフワフワの毛あしが長いつぶらな瞳(ひとみ)の黒猫(くろねこ)のぬいぐるみを取(とり)り出しテーブルに置き、黒猫(くろねこ)のぬいぐるみを撫(な)で終(お)えると隣り合わせで椅子(いす)に座(すわ)って居るメイリンを見つめ話しかけた。
「では、メイリン。」
「はい。」
「貴方(あなた)は人間ですね? ?此処(ここ)が何処(どこか)分かりますか??」
「人間?? フレイアさんは──── 」
「セバスチャンと私は、人間はありません。貴方(あなた)が居る世界(せかい)は異府(いふ)と言う世界で、人間界と過ぎ(す)去(さ)る時間が異(こと)なる世界で生きた人間や死んだ人間でも入り込めない世界なのです。」
「異府(いふ)?? そんなの初めて聞いただす。坊ちゃんが心配(しんぱい)だすよ。だからここまで来たんだす。」
そう言うとメイリンは膝(ひざ)のメイドエプロンをギュッと手で握(にぎ)りしめ、淋(さび)しげに瞳(ひとみ)をとじ目尻(めじり)に泪(なみだ)を浮かべる。
「独(ひと)りぼっちで、さぞや、心細(ぼそ)く淋(さみ)しかった事でしょう。」
泪(なみだ)を流しながらも声を抑(おさ)え泣(な)くメイリンを愛(いと)おしいげにフレイアは見つめローブの袖(そで)から、ハンカチを取り出しメイリンの頬(ほほ)にそっと宛(あて)がいぽろぽろと零(こぼ)す泪(なみだ)を拭(ぬぐ)う。
メイリンはハッ!!とし驚(おどろ)き瞳(ひとみ)をあけて、顔を上げてフレイアを見つめると、セバスチャンが退室してものの数分で客室の扉(とびら)を三回ノックし入室して来た。
セバスチャンは咳(せき)ばらいをし、ワゴンを押しながらテーブルに近づいて来る。
ワゴンにはティーコジーを被(かぶ)せたティーポットとティーカップ二客(きゃく)に、お皿に盛り付けられたマドレーヌとクッキーにストロベリーのモンブラン。
セバスチャンはティーコジーをポットから外(はず)しソーサーごと右手で持ち左手でポットの、持ち手に指(ゆび)を入れポットを持ちティーカップに紅茶を注(そそ)ぐぎ煎(い)れるとメイリンの手前にティーカップを置く。
フレイアのも同様(どうよう)にポットからティーカップに紅茶(こうちゃ)を注(そそ)ぎ煎(い)れながらセバスチャンは、フレイアを鋭(するど)い険悪(けんあく)に満(み)ちた瞳(ひとみ)で睨(にら)む。
その視線(しせん)が合(あ)って見つめただけで心臓(しんぞう)が凍(こご)え止まってしまう程(ほど)の、殺傷(さっしょう)力(りょく)の高い鋭(するど)い睨(にら)みだが睨(にら)みつけられたフレイア本人は特に何も気にしてない。
ニコニコとフレイアは嬉(うれ)しげに笑う。
「どうも、お構(かま)いなく。」
「あの、もう大丈夫(だいじょうぶ)だすだ。」
フレイアがメイリンの頬(ほほ)に宛(あて)がっていたハンカチをメイリンが手で触(ふ)れて離(はな)そうとすると────── フレイアはメイリンの手に自分の手を添(そ)える。
フレイアの顔がどんどん近づき瞳(ひとみ)を見つめられメイリンは眼鏡(めがね)をメイドエプロンのポケットとワンピースのポケットを捜(さが)すが眼鏡(めがね)がない─────
(坊ちゃんから戴(いただ)いた、大切な眼鏡(めがね)がないだすだ!!)
眼鏡(めがね)がない事に気づきメイリンは自分が独(ひと)りだけが、人知れぬ世界に辿(たど)り着(つ)いてしまった事を、気づきフィニとバルドの生存(せいぞん)を確(たし)かめる術(すべ)はなく困惑(こんわく)し俯(うつむ)く。
フレイアはメイリンが恥ずかしがったと思いハンカチから手を離(はな)し、向きを変えセバスチャンが煎(い)れた紅茶を飲む事にした。
黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠 エピソード9
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。
その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。
■黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠 エピソード8
客室に着き入室しセバスチャンが、言う前にフレイアは円形(えんけい)のテーブルに近寄(ちかよ)って行く。テーブルの椅子(いす)を引き、メイリンの方を向き声をかける。
「どうぞ、お座(すわ)りなさい。」
「私は…‥その…。」
メイリンは自分は使用人(しようにん)であり来客者(らいきゃくしゃ)と椅子(いす)を、並べ座(すわ)る行為(こうい)を進められ顔を俯(うつむ)き困り果(は)てて居る。
「どうしました??メイリン。」
フレイアは座(すわ)らないメイリンを不思議(ふしぎ)がって居る。
セバスチャンはメイリンが座らない理由を、どんなにフレイアに説明しても理解せずに反論すると考えるセバスチャン。
「貴方(あなた)が、意地悪(いじわる)を言うから」と納得(なっとく)せずに面倒臭(めんどうくさい)い事になるので、取り敢(あ)えずは茶(ちゃ)でも飲ませてさっさと帰らせ様(よう)と心の中で結論(けつろん)にセバスチャンは達(たっ)した。
「メイリン、私は飲み物を仕度(したく)して来ますので、その闖入(ちんにゅう)な来客者の相手をしてやりなさい。」
セバスチャンの方(ほう)を向きメイリンは返事をしフレイアが引いた椅子(いす)に座(すわ)ると、フレイアも自分が座(すわ)る椅子(いす)をメイリンの傍(そば)に近づけフレイアは安心して椅子(いす)に座(すわ)った。
セバスチャンは来客室から、燕尾服を翻(ひるがえ)し音もなく退室して行く。
フレイアはローブの袖(そで)からひょいとフワフワの毛あしが長いつぶらな瞳(ひとみ)の黒猫(くろねこ)のぬいぐるみを取(とり)り出しテーブルに置き、黒猫(くろねこ)のぬいぐるみを撫(な)で終(お)えると隣り合わせで椅子(いす)に座(すわ)って居るメイリンを見つめ話しかけた。
「では、メイリン。」
「はい。」
「貴方(あなた)は人間ですね? ?此処(ここ)が何処(どこか)分かりますか??」
「人間?? フレイアさんは──── 」
「セバスチャンと私は、人間はありません。貴方(あなた)が居る世界(せかい)は異府(いふ)と言う世界で、人間界と過ぎ(す)去(さ)る時間が異(こと)なる世界で生きた人間や死んだ人間でも入り込めない世界なのです。」
「異府(いふ)?? そんなの初めて聞いただす。坊ちゃんが心配(しんぱい)だすよ。だからここまで来たんだす。」
そう言うとメイリンは膝(ひざ)のメイドエプロンをギュッと手で握(にぎ)りしめ、淋(さび)しげに瞳(ひとみ)をとじ目尻(めじり)に泪(なみだ)を浮かべる。
「独(ひと)りぼっちで、さぞや、心細(ぼそ)く淋(さみ)しかった事でしょう。」
泪(なみだ)を流しながらも声を抑(おさ)え泣(な)くメイリンを愛(いと)おしいげにフレイアは見つめローブの袖(そで)から、ハンカチを取り出しメイリンの頬(ほほ)にそっと宛(あて)がいぽろぽろと零(こぼ)す泪(なみだ)を拭(ぬぐ)う。
メイリンはハッ!!とし驚(おどろ)き瞳(ひとみ)をあけて、顔を上げてフレイアを見つめると、セバスチャンが退室してものの数分で客室の扉(とびら)を三回ノックし入室して来た。
セバスチャンは咳(せき)ばらいをし、ワゴンを押しながらテーブルに近づいて来る。
ワゴンにはティーコジーを被(かぶ)せたティーポットとティーカップ二客(きゃく)に、お皿に盛り付けられたマドレーヌとクッキーにストロベリーのモンブラン。
セバスチャンはティーコジーをポットから外(はず)しソーサーごと右手で持ち左手でポットの、持ち手に指(ゆび)を入れポットを持ちティーカップに紅茶を注(そそ)ぐぎ煎(い)れるとメイリンの手前にティーカップを置く。
フレイアのも同様(どうよう)にポットからティーカップに紅茶(こうちゃ)を注(そそ)ぎ煎(い)れながらセバスチャンは、フレイアを鋭(するど)い険悪(けんあく)に満(み)ちた瞳(ひとみ)で睨(にら)む。
その視線(しせん)が合(あ)って見つめただけで心臓(しんぞう)が凍(こご)え止まってしまう程(ほど)の、殺傷(さっしょう)力(りょく)の高い鋭(するど)い睨(にら)みだが睨(にら)みつけられたフレイア本人は特に何も気にしてない。
ニコニコとフレイアは嬉(うれ)しげに笑う。
「どうも、お構(かま)いなく。」
「あの、もう大丈夫(だいじょうぶ)だすだ。」
フレイアがメイリンの頬(ほほ)に宛(あて)がっていたハンカチをメイリンが手で触(ふ)れて離(はな)そうとすると────── フレイアはメイリンの手に自分の手を添(そ)える。
フレイアの顔がどんどん近づき瞳(ひとみ)を見つめられメイリンは眼鏡(めがね)をメイドエプロンのポケットとワンピースのポケットを捜(さが)すが眼鏡(めがね)がない─────
(坊ちゃんから戴(いただ)いた、大切な眼鏡(めがね)がないだすだ!!)
眼鏡(めがね)がない事に気づきメイリンは自分が独(ひと)りだけが、人知れぬ世界に辿(たど)り着(つ)いてしまった事を、気づきフィニとバルドの生存(せいぞん)を確(たし)かめる術(すべ)はなく困惑(こんわく)し俯(うつむ)く。
フレイアはメイリンが恥ずかしがったと思いハンカチから手を離(はな)し、向きを変えセバスチャンが煎(い)れた紅茶を飲む事にした。
黒執事 StarRingSilver 白薔薇の揺り籠 エピソード9