もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

ようこそ腐女子の匣喫茶へ お好みのモノをどうぞ、召し上がれ。 日々を書き連ね、妄想をこよなく愛でます

二次創作@オジサマ専科 Vol.2 Memories BLver(2)

2012-05-07 22:04:15 | 腐女子の御伴
オジサマ専科 Vol.2 Memories母の手帳の設定を超改変してあります。なのでネタバレも含まれております。BOYSLOVEテイストにしてお届けなので、実際の商品とは一切何も関係ありません。もぐ菜は古川透CV:中田譲治しゃん推しなのでよろ。それと古川透氏は黒髪サラサラ和装で物静かな優しいアーカード様をイメージしてねんVv




         gentleman's&boy(2)





ベースボールカフェで藤宮と、会ってから六日が経った。 終始、野球談義で盛り上がり自分達が、いい歳をしたオジサンと言う事を忘れ大いにはしゃいた。

アルコールですっかり酔いが廻り上機嫌で斉藤がスマートフォンを取り出し、藤宮と携帯電話とメールアドレスを交換した。

古川と松谷は一昔前の旧機種の携帯電話で斉藤は最新機種のスマートフォン。赤外線通信で難無く、お互いの携帯電話とメールアドレスを交換は出来た。

藤宮は正社員で働いて居るとの事で、忙しいそうである。オジサン達と遊ぶ暇はないと思うが、ここ何日か古川は何と無くソワソワして気持ちが落ち着かない。

斉藤と松谷からメールが届くが同じく藤宮からは連絡はないとの事だった。宛名書き用の文机の上に置かれた携帯電話の着信音が鳴る。

(剛か??)

斉藤からの、ぼやきメールは頻繁に届く。

携帯電話のサブディスプレイが輝き、文字が表示され繰り返しスクロールする。古川は思わず息を飲む、藤宮悠紀様からメールを受信しました。と文字が流れた。

携帯電話を開き受信ボックスのメールを見る。


お手紙は届きました??


呉服店と自宅は別で今、居るのは呉服店の個人的な部屋。 古川が携帯電話を見て居ると、扉が軽くノックされた。

「失礼致します。若、いらしゃいますか??若にお手紙が届きましたぞ。」

呉服店に働く者達は皆、古川の事を若と呼ぶ。古川の父親は高齢であるが、背筋を伸ばししゃんしゃんと現役で仕事をして居る。なので古川の父親は旦那さんと呼ばれている。


「あぁ。」

古川は畳に敷かれた座布団から立ち上がり扉の前に着くと、扉が開かれて手紙用のお盆の上に白の長方形の封筒が置かれて居た。

呉服店に勤める者は皆、着物を着て居るが個々の好みの着物を着て良い。

爺は深緑の着物で黒の帯。若と呼んだ男性は笑顔で見つめるがつっけんどうな古川。

「何だ??何があった??」

古川は相手を見てムムと気難しい表情になる。

「若も、やっと決心を…… 爺は嬉しいですなぁ。」

この者は自分の事を爺と呼ぶ。爺と言っても血縁者でもなく実際はそんな高齢ではない。時代劇に出てもいいぐらいの二枚目である。

「馬鹿を言え。この手紙の主は歴史しとした男子だ。」

「さようですか。なら、一度お会いしてみたいですな。今のこの便利な時代で文をしたためるなんて、何とも粋なお方でございましょう。では、失礼致します。」

爺はそう言うとお辞儀をし去ると、古川はふぅと深呼吸をした。古川は堅物の若様が通り名である。古川は義理堅く人情派であり、女性に大変人気はあるが古川自身が女性に興味がない。

下心がなく丁寧で親切なので女性に慕われて居るが、本人がいかんせん興味がないので親しみを篭めて堅物の若と通り名を持つ。

女性から手紙を幾度も貰って手紙を返信した事はある。それは手紙を貰った事の挨拶の返事だった。

黒の漆(うるし)塗りの使い込まれた円形のお盆。美術館に寄贈したら重要文化財には楽勝でなるだろう。古川家の歴史を象徴する物で、今にも付喪神(つくもかみ)に成りそうでもある。


古川は扉をそっと閉めて、文机に戻りお盆を置き座布団に座る。

文机の引き出しを開けて、ペーパーナイフを手に取り引き出しを閉めた。古川の心は躍(おど)り浮き立つ、気づくと鼻唄を唄って居る事にハッとし驚く。

古川は思わず部屋の気配(けはい)を察し廻りを見てしまう。部屋には座布団に座る自分だけなのに、それぐたい自分自身の上機嫌さに驚く。

(落ち着け、何がどうしたと言う??)

古川は自分自身が動揺して居る事に気がついた。何はともあれまずは、手紙を開封し内容を確認せなばならないとペーパーナイフを手紙に宛がい開封した。

手紙の丁寧な文面で先日の事が書かれており、古川は手紙を読みながら自然に笑みが零れる。どうして、手紙にしたかの理由も書かれいて、藤宮の心配りに感心した古川だった。

ます手紙にしたのは、メールでは古川が読んでくれそうにもないと思い手紙を書いたと。自分どれだけ藤宮に堅物な人物と、想定されて居たのか思うと苦笑してしまう。

古川は手紙が好きだその人の、人柄や想いが伝わり心と心が通い合うと思う。早速に古川は藤宮に手紙を返信する事にした。

自分の自宅の住所を書き添える事にした。手紙にはこう追伸(ついしん)した。


追伸


私からも、メールを差し上げても宜しいでしょうか??



藤宮に手紙を返信して、三日後に藤宮から電話があった。古川は手紙や電子メールも、良いが電話で声を聴けるのも確かに良いものだっと実感した。





gentleman&boy(3)