車輪を再発見する人のブログ

反左翼系リベラルのブログ

植民地問題と拉致問題

2009年06月17日 | 政治

朝鮮半島と日本の間にある非常に大きな問題として、日本による過去の植民地問題と、北朝鮮による拉致問題がある。しかし、この二つの問題に対する左翼の思考回路は真逆といっていいほどに違う。

植民地問題においては、ひたすら日本を批判し日本は永遠に謝罪し続けなければならないと言い続けている。村山談話のような、たくさんある政府の見解の中のたった一つだけをすべてを超越する絶対的な真理のように尊重し、総理大臣が代わるごとにそれを継承するかどうか聞いてくる。日本は過去に何度も謝罪を行い、賠償も行った。普通の国際政治の常識から言えば、これで問題は終わりだ。それにも関わらず、特定の事件や発言を永遠の真理のように繰り返すのは異常である。

それに対して、拉致問題に対しての態度はまったく違う。拉致被害者はもう死んでしまっているかもしれない、拉致のことは忘れよう。そんなことは忘れてしまって、北朝鮮と国交正常化しよう。日本には過去の植民地時代の責任があるから、日本は徹底的に謝罪して賠償すべきだ。どこにも、北朝鮮がした人権侵害に対する批判が存在しない。拉致自体が重大な人権侵害・国家犯罪であるだけでなく、もし拉致被害者が死んでいるのなら死亡原因が何なのか知る必要があるだろう。その中にもし拷問などでの死者がいれば、北朝鮮という国家の反社会性がまた一つ明らかになることだろう。そのような、重大な問題が左翼にはまるで存在しないかのようだ。

このように、自分達に都合のいいことに関しては永遠に重要な意味を持ちすべてに優先される。他方では、都合の悪いことはまるで存在しないかのように考える。これが左翼の思考回路である。問題は、このような思考回路においては客観的な事実や論理的な結論に関する議論が出来ないことである。だから、日本と朝鮮半島との外交がちゃんとした話し合いの下に進展しないことは当たり前である。客観的な事実の下に議論する能力を持たない人たちとは、客観的な事実に基づいた議論など不可能なのである。

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