車輪を再発見する人のブログ

反左翼系リベラルのブログ

資源分配と平等性

2009年10月04日 | 経済学

自由競争と平等に関してよく主張されることの一つに、平等に関してはいろいろな価値観があって一つには結論を定められないが効率的な資源分配は一つしかないというのがある。唯一の問題は、ほとんどの場合主張される資源分配が効率的な一つの資源分配ではないということである。

当然のことながら、経済全体を考えて最適な資源分配は一つしかない。しかしながら、雇用規制を維持するとか、すべての市場を競争的にしないなどの制約を加えれば、それぞれごとに無限の制約条件化での効率的な資源分配が存在する。だから、最適な資源分配は一つしかないが、条件化での資源分配には無限の可能性がある。

このとき、保護されている産業の経営者の利益を上げ労働者の賃金を上げる一方で、それ以外の産業の労働者の賃金を下げることは正しいだろうか。規制などの保護が維持されるという前提条件下においては、そのようにすることによって現在の資源が部分的に効率的に使われることになるかも知れない。しかし、問題は、結局のところそのような変化は最終的な最適な資源分配とは実のところ逆方向であるかも知れない。

つまり、制約条件下においては無限に効率的な資源分配を選べるし、さらには最適な資源分配の逆方向の資源分配さえも選ぶことが出来る。しかしながら、最適な資源分配を考えるならばそのような最適な資源分配とは逆方向への動きを積極的に推進することが本当に市場の効率性を本質的に増加させるのかどうかという点においては、疑問が生じるのではないだろうか。

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ただいま

2009年10月02日 | 経済学

いや、諸事情によりえらく間が空いてしまって申し訳ない。ただいま、帰ってきました。いつの間にか、総選挙も終わり。政権交代が起こって、書きたかったことも色々とあったのだが、中々書くことが出来なかった。現在の日本の抱える最大の問題は、一般大衆の意見とマスコミを中心とした特権的な正社員を中心としたエリート階層の意見との信じがたいほどの開きにあると考えている。この点において、民主党は結局は労働組合の御用政党でしかないので、国民の意見や国民生活ではなく、一部の特権階級の利害を代表することしか出来ないのではないかと危惧している。大戦後に構築された特権階級による非民主的な社会構造が打破されるにはまだ時間が掛かるのだろう。

と、話は代わってアゴラではまたもや消費者金融の話題で盛り上がっているようだ。いつもながら、この話題に成ると不思議なほど盛り上がる。同じような同じようなことを書いても仕方ないかもしれないが、少しはっきりさせておきたいことがあるのでまたこのことについて書くことになると思う。とりあえず、今日はこの当たりで。