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三ヶ月で三十五人の購読者

2010年01月28日 | 経済学

アメリカの新聞のNewsdayがウェブサイトを有料にしたところ購読者が三ヶ月で三十五人しかいなかったそうだ。結局のところ、お金を払ってみるだけの価値を提供できなかったということだ。ウェブの発達やコピー技術によって大きな打撃を受けた業界として音楽や日本のアニメなどもあったが、新聞の場合とは一つの点で大きく違っていた。

音楽や日本のアニメなどの場合には、作っているものには価値があったが違法な形で余りにも簡単に複製できるようになったことで、業界全体に大きな被害を及ぼした。それに対して、新聞の場合には記事の大部分は他のと大差なく、希少価値がほとんどないため縮小し続けている。

このことは、違法な複製の規制の強化やネットでの販売方法の拡充に従って、音楽などの売り上げが戻ってきているのに対して、新聞の長期低落傾向がひたすら続いていることからもわかる。結局のところ、何らかの差異化のできないものには価値はないのである。だから、誰でも書けるような記事ばかりの新聞がこれから利益を上げるのはどんどん難しくなっていくだろう。

新聞の中で、ネットの有料化によって上手くいくかも知れないのはWall Street Journalくらいである。一部の顧客にとって必要な情報を提供する内容でないと上手くはいかないだろう。

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