にゃんこと黒ラブ

猫達と黒ラブラドール、チワックスとの生活、ラーメン探索、日常について語ります

働きアリの法則

2019-08-07 16:32:00 | 日常

   『働きアリの法則』を聞いたことがあるだろうか。
蟻の集団を観察すると、よく働く蟻が2割、普通に働く蟻が6割、全く働かない蟻が2割だという。

その比率はどの蟻の集団でも変わらない。
2割の働かない蟻を取り除くと、残った蟻が再編成され、常に「2:6:2」の比率が保たれるというのである。

どうしてそうなるのかは実験的にしかわかっていない。
実に不思議な法則だ。
人間社会の集団にもそれに似た集団はたくさん見当たるような気がする。

この働きアリの法則と同じような意味合いでパレートの法則という経済学の一分野が使われることが多い。

要約すると、組織全体の2割程の要人が大部分の利益をもたらしており、そしてその2割の要人が間引かれると、残り8割の中からまた2割が大部分の利益をもたらす仕事を成し遂げるというのである。

たとえば、現代でよくパレートの法則が用いられる事象として、ビジネスにおいて売り上げの8割は全顧客の2割が生み出している。よって、売り上げを伸ばすには顧客全員を対象としたサービスを行うよりも、2割の顧客に的を絞ったサービスを行う方が効率的であるという。

このパレートの法則は、経済以外にも自然現象や社会現象などの事例に当てはめられることが多いらしい。ただし、この法則の多くは、法則というより経験則の類ではないだろうか。

自然現象や社会現象は決っして平均的ではなく、ばらつきや偏りが存在し、それを集約すると一部が全体に大きな影響を与えていることが多いということ。結果として2:8の数字に結びつくことが多いのかもしれない。

しかし、働きアリの法則にはいろいろと考えさせられる。
みんなが平等に仕事をシェアしようという民主主義の発想では効率や最適な仕事はなかなか達成できないということを物語ってないだろうか。

自然が到達した原理、原則には人間の知恵をはるかに超えた真理が存在することがある。働きアリの法則はそういう類の法則みたいに思える。

みんなが頑張る組織では上手くいかない。頑張らない人がいるから特に頑張る人が目立って成果を出す。だから、仕事ができない人をむやみに排除したり消去しない方がいい。

でも、働かない人を2割も雇うのは勇気がいるなあ。適材適所の発想と人間関係の潤滑油みたいな観点が人間社会の組織に盛り込まれると、そこを評価できると組織全体が最適化するのかなと思う。