2024年7月24日(水)
微分可能な多様体(可微分多様体)については、いずれ別の機会に述べたい。ここでは、多様体の接ベクトル
空間(接平面)について、そのさわりを考えてみたい。微分可能な多様体については、かってそして現在も私が
を最も関心もって学習している分野である。
接ベクトル空間とは、例えば2次元の曲面のある点の接平面を考えるとわかりやすい。曲面がz=f(x,y)であたえ
られるとき、その全微分は、
dz={∂f(x,y)/∂x}dx+ {∂f(x,y))/∂y}dy
で表すことができる。ここに出てくる
∂/∂x ∂/∂y
を基底(基底ベクトル)として、接ベクトルは
v=a(∂/∂x)+b(∂/∂y)
と表すことができる。このベクトルvが生成する空間を接平面というわけである。
このブログの内容は、この2次元の曲線の接空間の概念を微分可能な多様体に移したものである。多様体であ
るから、議論はある点っxを含む開集合に導入された極所座標上で展開される。xを含む別の開集合に導入され
た極所座標とは、座標変換でお互いに移り合える。
xを含む2つの開集合の共通部分をある変換則によって接平面を貼り合わせて多様体全体に拡張したものが接
空間である。
多様体になじみの薄い人には難しいかも知れないが、あくまでも私自身の学習として整理したものである。