【その2からの続き】
集会所をあとにして、家に行く途中、Timoおじさんは地元の各所を説明してくれた。私にもわかる程度のフィンランド語でだったので、私は相づちしながら、きょろきょろ周囲を見ていた。
そして、ある三叉路のさしかかると車が止まった。おじさんはそこあった道標を指差した「Kinnarintie」とある。すかさず、ここかぁ!と思った。
実は、ここに来る前からこのことは知っていたのである。Timoおじさんの苗字は、Kinnari。日本語で言えば、「キンナリ通り」となる。つまり、自分の苗字がついた道なのだ。
その通りを少しいくと、数軒の家並みが見えてきた。到着だ。
それほど大きくはない家が敷地にぼつんぽつんと建っている。
Timoおじさんは、旧宅を「KOTIMUSEO」として開放している。kotimuseoを訳すと家庭博物館とかになるが、ここでは「家庭資料館」にしたほうが規模からいっても適切だろう。
このことも、フィンランドに出掛ける前から知っていたことだった。以前、何気なく住所を基に検索していたら、彼の住む地域であるKylmäkoskiのホームページにKinnarin Kotimuseoのことが掲載されているのを見つけていたのだ。ここは、小さな町の名所なのである。
そして、赤っぽいペンキで塗られた2階建てに連れて行かれた。
いよいよ、KINNARIN KOTIMUSEO ツアー?の始まりである。
階段を昇って行くと、壁には大きなのこぎりや生活道具がぶら下がっている。
普段は、あまり多くを語らない Hämäläinen の Timoおじさんさんが、突如フィンランド語で捲し立て始めた...
【その4へ続く】