JUSSI SALMIAKKINEN (ユッシ☆サルミアッキネン)

フィンランド各地の日の出、日の入り時間の変化をウィークリーでご紹介します。

FILE-018 オーロラ・ムービーに挑戦 -奮闘記-

2006-01-31 14:17:57 | フィンランドぶらぶら紀行
 
この数日はアクセスが多い。オーロラの写真が続いたからだ、本題であるサルミアッキとラクリツィの記事が続くとアクセスが減る。 なんだか複雑な心境。

今日ご紹介するのは、昨年のフィンランド旅行で初の試みとなったオーロラ写真の動画化である。
撮影地はロヴァニエミを流れる川の上、Arktiumを背にするロケーションである。
午後8時半、宿泊先のスカンディック・ホテルを出発。
ホテルを出るなり、日本人観光客が大勢乗り込んだモイモイ号が目の前を通り過ぎた。
モイモイ号を目で送り、一人とぼとぼ川原を目指して歩く。

凍った路面で転ばぬよう靴には滑り止めが着けてある。ちなみのこの滑り止めは、日本で買ったものだ。税込みで1050円也。地元荻窪で購入した。旅先でのケガはしたくない。かつて日本で凍った道で転んで肋骨を折った経験が周到な準備を私にさせる。油断は禁物なのだ。

15分後、川原に到着。昼間ロケハンした場所に三脚を据え、準備を始める。
カメラ周りの防寒装備、電池の充電も万全だ。
周囲には誰もいないが、川原の土手沿いの街路灯がオレンジ色の光を放っている。

暗い夜空に目が慣れてくると、ようやくオーロラの出現に気が付き、慌てて撮影を開始する。まったく、いつものパターンだ。もっと早く気付けるようになりたい。

これはと思う位置にカメラを向け、シャッターを切り始める。
以前のブログでご紹介した連続撮影用タイマーを使っているので、肉眼で見る事にも集中できる。ただ、ピント合わせのことが気になる。最近のカメラはオートフォーカスが当たり前なので、手動ピント合わせに切り替える。
オーロラや星の距離に合わせるのは以外と大変だ。昔はピント合わせの位置を無限遠(∞)にすれば良かったが、今はオートフォーカス機能の関係で無限遠で止まらなくなってしまったからだ。

撮影間隔は、15秒間シャッターを開けたままの撮影とメモリーカードへのデータ書き込みの時間15秒間の繰り返しで行う。後でこれを動画化するソフトでパラパラ漫画のようにつないで動画化するのだ。


オーロラの動きは予測しにくい。
本来は、一度決めた位置をキープしたまま撮影を続けなければ行けないのだが、ついつい動きに合わせてカメラを動かしてしまう。そんな自分がちょっと悲しい。
そして悪いことに、カメラをあっちこっちに向けているうちにピントがずれてくる。

撮影中にロバニエミの空港に到着するジェット機や夜間飛行を楽しむ小型機が引っ切りなしに飛んでくる。映像的には面白くなりそうだ。

撮影から約2時間半。メモリーカードが満杯になり、撮影がストップする。
メモリーカードを交換しようとカメラの防寒ケースを開けるが、手袋のままではうまく扱えないので素手になる。
完全に冷えきったカメラに手こずっている内に指先がしびれ始め、そのうち感覚が無くなってきた。
懐中電灯で指先を照らすと白くなっている、どうやら軽い凍傷になったようだ。まずいと思い、慌てて指を口に中に入れて暖める。
まだ、2週間残っている旅の事を考え、撮影を終了させた。
ちなみに、このときの総撮影数は196枚だった。

下記のアドレスに、その時の写真を基に制作した動画を置いてみた。ご覧頂ければ幸いである。
形式:QuickTime Movie
http://xc-museum.hp.infoseek.co.jp/revontulet.mov

2005年3月撮影

FILE-017 昼はクロカン、夜はオーロラ

2006-01-30 11:46:30 | フィンランドぶらぶら紀行
 
上のタイトルの言葉は、自分のフィンランド旅のキャッチ・フレーズになっている。
クロカン(cross-country skiing)は自分でやるのもいいし、世界のトップクラスの選手の競技を見るのもいい、それにクロカンの本場での一般者のクロカン・シーンを見るのもいい。

写真は、ラハティ(Lahti)の北30Kmほどにあるアシッカラ(Asikkala)という地域で撮ったものだ。夕陽をバックに滑るスキーヤーである。
滑っている場所は湖の上だ。凍った湖面の上に雪が積もり、格好のクロカンコースになっている。連日マイナス10度以下の日が続く時期なので、氷は分厚くなり、安全面では心配ない。

湖に名前はVesijärvi。(水の湖?)南北に長い湖である。

2005年3月撮影


FILE-015 弱い光を積み重ねて

2006-01-28 17:47:13 | フィンランドぶらぶら紀行
 
全天を覆うばかりのオーロラ。
撮影時には、その規模の大きさがわからなかった。
空に何か白いものがぼんやり見えていたので、とりあえずシャッターを切ってみたのだ。
露光時間は30秒間。
デジカメなので、その結果はすぐわかる。
規模がでかい!

明るい帯がはっきりわかるようなオーロラやダイナミックに渦を巻くようなオーロラは素晴らしいに決まっている。
出来れば、そんなオーロラを毎回見ていたい。
でも、僅かな光でもフィルムやCCDに長い時間を掛けて蓄えると写真になるという特性を使った写真もいいと思う。条件が悪くても工夫の仕方次第では、面白いものが撮れそうな気がする。

2003年12月撮影

FILE-014 侘げな食事。でも、リラックス。

2006-01-27 15:54:46 | フィンランドぶらぶら紀行
 
ひとり旅の終わりに近づくと、彼の地の食事が重くなってきて、簡単に済ませたくなってきた。
だから、レストランなどへは足が向かなくなり、デパート、スーパーやファスト・フード店で買い物をして、ホテルに戻り部屋メシという侘げな食事が多くなってしまった。

昼は写真のようなバケットサンド(täytetty patonki)を1本買い、部屋でビールを飲みながら済ました。
(私はKARHUが好みだ。できれば IV-A をご指名したい。)

夜は、デパートやスーパーのデリカ。エビのサラダ(多分甘エビのボイル)をドレッシングでなく、わさび醤油で食べるとホッとする。やっぱり日本人だ。
あとは、炒麺を店でチンしてもらってお持ち帰りしたり、鳥もものローストか。
特に鳥もものローストは安いので、貧乏旅行者にはありがたい。

だが、このような食事形態には、もう一つ理由があるのだ。

冬の旅だから、防寒対策でアンダーウェアを始めに重ね着をするようになる。すると、結構圧迫感があり、着たままだとリラックスして食事が取りにくくなってしまうのだ。
だから、部屋に戻るとまずジャージに着替える。解放感が心地いい。
そして食事。ビールもうまい。
極楽、極楽。

その後、
“ああ、買った分のビールのカートン飲み切っちゃった。でも、足りないなぁ。”とつぶやきながら、ミニバーの高いビールに手をつけ始めるのである。