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東京サンフィッシュ

落語ときものとマンガとマンボウを愛するコピーライター(こやま淳子)のブログ。

柳家小伝次真打披露パーティ

2015年03月24日 11時36分03秒 | 落語日記
だいぶ時間たってしまいましたが、あれは2月の16日。
平日なのでヒヤヒヤしましたが、万難を排して行ってきました。
柳家喬之進改め小伝次さんの真打披露パーティ。同じさん喬一門のさん助さんと合同でした。



場所は、東京ドームホテル。ここ、なかなかいいホテルでしたよ。



とても立派になって…会場の前でお会いしたとき、ちょっとうるっときました。


いろいろ調べると、真打披露パーティって、披露宴みたいなものらしいと。

だから着物も格式の高い二重太鼓を締めて行くのがふさわしいと思ったので、
めずらしく付下げを着てみました。

モダン好きなので、あまり付下げっぽくないですが…。



ご祝儀も3万円包みました。
が、会場に入ってみると、なんとステージの真ん前の主賓席!
隣にはらくごカフェの青木さんがいるし、
同じテーブルには一之輔さんの会を長年主催してる方とか、
もう落語ファンの重鎮(笑)のような方ばかり。
こんないい席にしてくれるなんて、まさか思っていなかったのです。



あーもっとご祝儀包めばよかったか…などと少し後悔。
小伝次さん、ごめんなさい。そしてありがとう。
これからも落語会いっぱい行くからね。

そしてパーティ開始。
らくごカフェの青木さんの乾杯からはじまり、



正蔵師匠、権太楼師匠のスピーチ。





たしかに結婚式のような運びですが、違うのは、スピーチがぜんぶおもしろいこと。
落語家の方はもちろん、ファン代表の方も落語好きなだけあって、
なんだかみんなおもしろい(or おもしろいことを言おうとする)方々なのです。


なかでもおもしろかったのが、三K辰文舎(柳家小せんさん、入船亭扇辰さん、橘家文左衛門さんによる落語家バンド)。



「ときがくれば~つたない君も~真打になると気づかないまま
いま春がきて~君は~真打になった~♪」
という、「なごり雪」の替え歌がめちゃくちゃ笑えました。


そしてこういうときにはお約束らしい、市馬師匠のエンドレスな歌謡ショー。



最後はもちろん、小伝次さん、さん助さんのスピーチと、さん喬師匠によるお言葉で終わったのでした。






スピーチを聞きながら、ぼんやりと思ったこと。

ここ2年くらい、結婚したり、忙しかったこともあって、あまり落語に通えてなかった私なのに、
昔のことを覚えていて、こんないい席に招待してくれた小伝次さん。
その小伝次という名前も、さん喬師匠がずっと誰かにつけたかったのに、
喬太郎さんも左龍さんも拒否し、「喬四郎まで拒否しやがった」(笑)という名前らしいのです。
が、元喬之進の彼は、「小伝次をください」を自ら言ったとか。
「お前いい奴だなあ」と師匠。
小伝次さんは、これからもその素直な性格で、きっとすくすくといい落語家さんになっていくんでしょうね。

そして私自身は、「過去の自分に助けられる」ということもあるのだなと、
しみじみ思った次第です。
過去に何も考えずがんばってたこと、熱を入れていたことが、
時間差でご褒美をもってきてくれるというか。

よし、今年はまた落語に通うぞ。

そんなわけで、
とにかくはじめて来た真打披露パーティだったので、忘れられない楽しさでした。



東京ドームホテルのお料理も、とても美味しかったです。


このあと3月には、三遊亭司さんの会にもお呼ばれしましたが、またそれは違ったおもしろさでした。
(でもちょっと力尽きたので、また気が向いたら書こうと思います…)


真打ち披露パーティ(その1)

2015年03月09日 12時42分37秒 | 落語日記
数年前、ひどく落語にハマっている時期があった。
ひどく、という形容詞がぴったりなくらいハマっていた。
週に一度とか二度とか三度とか落語に通っていた。
昼でも夜でも関係なく通った。
忙しいフリしてたくせに。すいません、じつはそんなことしていました。

好きが高じて、自分で落語会を主催する、ということまでやっていた。
最初は神保町のらくごカフェのような小さなハコを借りて。
その時期は、三遊亭司さんなどの二ツ目の方々3人の会を、何回か開催させていただいた。
この会は、ひょんなきっかけからはじまり、
集英社の藤井さん、いまは門前仲町「たにたや」を経営する谷田さんと
3人で共同主催させていただいていたのだが、
いろんな二ツ目さんや落語ファンの方と知り合い、
私が落語にどんどんハマるきっかけになったものだった。
司さんはその頃から、年齢よりも安定した古典落語のできる方で、
私たちの期待の星だった。
「司さんが真打になるときはお祝いしよう」といつも皆で言っていた。
よく鎌田の餃子屋に飲みにいって、
落語論を交わした(というか教えてもらったというか)。

その頃、らくごカフェのイベントで柳家喬之進さんと知り合い、
兄弟子の喬太郎さんの大ファンだった私は、
「いつか喬太郎さんの落語会やるのが夢なんですよねー」などと口走ったところ、
「僕を利用してくだされば、喬太郎は来てくれますよ」と喬之進さん。
二ツ目さんとはいえ落語家さんにはプライドがあって、
普通ならそんな風に喬太郎さんの話をすると、
「どうせ淳子さんは喬太郎師匠が好きなんでしょ。フン」
みたいにスネられたりすることが多かったのに、
喬之進さんはとても素直で育ちのいい性格で
「いえ僕だって喬太郎のファンですからわかりますよ」
と清々しい。
そんなキャラを気に入ったこともあり、その後うちのホムパに誘ったり、
飲みにいったりもするようになり、
数年後、ダイヤモンド社の土江さんと一緒に、喬之進さんの会を主催。
このときは渋谷の大きいホールを借りて、300人近くの人を集めた。
そして本当に弟弟子思いの喬太郎さんがゲストに来てくださって、
2席もやっていただいた。
舞台の袖で喬太郎さんを見ることができたときは、
ファンとして夢のような瞬間だった。
喬之進さんは、その素直なキャラがよく出ている落語をやる人で、
聞くとやさしく清々しい気持ちになれるのだった。

そんな縁があったものの、このところいろいろ忙しかったこともあり、
すっかり落語から遠ざかっていた。

しかし、なんと今年、その三遊亭司さんと柳家喬之進(改め小伝次)の2人が、
なんと同時に真打になることに。
で、真打披露パーティに招待していただいた。
今日はそのことを書こうと思ったんだけど、前段が長くなってしまったので、
次回につづく。

らくこのらくご

2012年08月09日 20時46分01秒 | 落語日記
日曜日は博報堂主催の女子限定落語会「らくこのらくご」に行ってきました。

女子限定といっても、それは客席だけの話。

春風亭ぴっかりちゃんをレギュラーに、

いま旬な落語家さんたちがゲストで来るというシステム。

1回目は談笑さん、白酒さんでしたが、今回は。


お菊の皿 春風亭ぴっかり

お見立て 三遊亭兼好

中入り&質問コーナー

豊志賀ちゃん 三遊亭白鳥


「女ってコワイのお話」というテーマだったので、ぴっかりちゃんは怪談噺を基調にした古典落語、

兼好さんは吉原の芸者に騙される田舎侍の噺、

そして白鳥さんは、落語界にたむろす真打ちになれないお姐さま方にスポットをあてた新作落語(笑)。

私は女子友達4人を連れて浴衣で行きました。

ぴっかりちゃんはカワイかったし、兼好さんはサエサエでおもしろかった。

白鳥さんはいつもにましてめちゃくちゃでした…(笑)。

らくこのらくご、これからも続いていくみたいです。たのしみ。


立川談志の言葉。

2011年11月24日 12時12分25秒 | 落語日記
立川談志師匠が亡くなった。

しばらくこのブログ書いてなかった間に、

スティーブ・ジョブズが亡くなり、談志師匠が亡くなり、母方の祖母まで亡くなってしまった。

(じつは先週末、通夜と葬式で近江八幡に行ってきたばかり。なんだかいろいろありすぎて整理がついていない)

いったい今年はどんな年なんだろうと思う。


歌舞伎座で行われた談志・談春親子会に行ったのが3年前だったかな。

あの頃は「あの2人親子だったんだー」なんてアホなことを思ったくらい、私は落語知らなかった。

(師弟の会のことを親子会、同じ一門の弟子でやる会を兄弟会というものなんだとその後知った)

談志師匠はすでに容態が悪いとされていて、当日だって「ホントに来るのか?談志だったら来ないこともありうる」

なんて言われてたくらいだったが、ちゃんと高座に現れた。

声の調子が悪くて、歌舞伎座の2階席では、身を乗り出して集中して聞いても、ところどころ聞き逃してしまう。

というような感じだったが、それでもその語り口は、衝撃的だった。

いま思うとあれは「やかん」という古典落語なのだが…。

「ニシンはなんでニシンて言うんだい?」「西のほうでとれるからだよ」

「ホッケは?」「ほっけーどう(北海道)でとれるから」

「鯖は?」「サバサバしてるから」

「さんまは?」「ありゃ、誰がみてもさんまだろう」

みたいなありえない知ったかぶりトークが繰り広げられるのが「やかん」という噺なんだけど、

そこから談志のやかんは、

「努力とは?」「そりゃバカに与える夢だ」

「未来とは?」「修正できると思っている過去」

などという哲学的な話になっていく。

一瞬たりとも聞き逃せない、怒濤の「創作やかん」だったのである。

時折、「なんだかぼーっとしてきましたよ」「いや、ほんとにこれが最後かもしれないよ」

と、体調の悪さを隠しきれない言葉をポロポロこぼしながらも、

「談志、サイコー!!」という客席からの言葉には、

「なに、みえすいたこと言ってんだよ」と返してきっちり笑いをとり、

「こりゃ、代役立てたほうがいいんじゃねえか…?」「おーい、志ん朝呼んでこい!」

なんていう、落語ファンなら身悶えするようなジョークもまじえていた。

(※志ん朝師匠は当時とっくに亡くなっていた。あいつだけがオレの代役になれる。という意味だったのだろう)


いま思い返しても、あの高座を見たことが、その後わたしの落語熱を加速させたような気がする。

そのあと、まれに談志が落語会やると聞くと、なるべく都合をつけて見に行った。

練馬まで行ったこともあるし、去年、紀伊國屋ホールで行われた復活落語会にも行った。

私の見た談志師匠は、いつも声が出なくて、いつも落語が満足にできずくやしそうに帰る姿だったが、

それでも見ているだけで談志はいいね。なんて思っていた。


ああ、なんだか尽きないな。

「choo choo日和 愛のマタタビ。」のあとがきにも書いたことだけど、

「落語は、人間の業の肯定」

という談志師匠の言葉が、私は大好きなのである。

おこがましすぎてなかなか書くのもはばかられるが、

「choo choo日和」という本のコンセプトを決める最初の打ち合わせのとき、

ほんとうに私はその言葉を持ち出して、編集者の方と話したくらいだ。

人の弱さとかダメなところを、説き伏せて修正するのではなく、おかしみや笑いに変えて昇華する。

そんなものづくりをしたいと思った。

このさきもきっとその言葉を思い出しながら、私は落語に通うと思う。










特撰花形落語会@鎌倉芸術劇場

2011年09月10日 14時52分45秒 | 落語日記
きのうは鎌倉芸術劇場で、贅沢すぎる落語会。

たい平「禁酒番屋」
花緑「笠碁」
三三「妾馬」
昇太「花筏」

花筏は相撲取りが出てくる話で、てっきり昇太さんの新作かと思ったけど、古典らしい。

最初から最後までコテンコテンな会だったわけだが、それはこのメンツ。

ずっと笑い通しだった。

いちばん久しぶりに見たのが三三さんだったけど、やっぱりキレキレだったなあ。

あの淡々と毒のある感じは、小三治さんとよく似ている。

昇太さんは、志の輔さんの同期なんだとか。これは年齢じゃなくて芸歴の話だったと思うけど、

会場がざわっとした。

「ほら、こういう反応でしょ」

と昇太さんは言い、志の輔さんは富山で北○鮮や中○の風を受けて育って、

しかも談志師匠の元でいろんなストレスを浴びて修行したから、しわの間にいろんな苦労が刻まれている、

それに比べて自分は静岡でハワイの風を受けて育ち、柳昇師匠もやさしかった。

「だからね、いま僕はこんなに薄っぺらい感じなんですよ」

っていうのが枕だった(笑)。

人生の幸不幸って、平均するとみんな結局同じくらいになるんじゃないか、という話。

でも私はそんな薄っぺらい感じの昇太さんが大好きですw


AXIS落語会

2010年10月17日 23時09分32秒 | 落語日記
先週の木曜日は、六本木AXISへ花緑さんを聞きに行った。

「デザイン提案体」であるAXISが、初めて開催した落語会で、

テーマは「落語はデザインに通ず」。

じつはこれ、友人のTさんが世話人で、いろんな経緯を聞いていたこともあって、

とても楽しみにしていた落語会だった。

演目は以下の通り。


目黒のさんま 柳家花緑

中入り

トーク 柳家花緑+高橋理子(HIROCOLEDGE代表)+アクシス編集長

紺屋高尾 柳家花緑


花緑さんの目黒のさんまは、何回か聞いているが、かなりアレンジされたもので、

これが、かなりおもしろい。

志村けんが元ネタであるという、すっとんきょうなバカ殿さまが登場したり、

「タイです。まったくだるいよねー。やんなっちゃうよ。ざけんなよ」

という「冷めたタイ」が登場したりする、飛ばしまくった目黒のさんまなのである。

私は落語初心者を落語につれていくなら、まあ喬太郎さんをのぞくとすれば、

ぜひともこの花緑さんの目黒のさんまをオススメしたい。

案の定、200人満席の会場は爆笑の渦。私の隣に座っていた落語初心者の2人も、お腹を抱えて笑っていた。

アーティスト高橋理子さんとのトークもとてもおもしろく、

(これは改めて、もっとゆっくり深くやってほしい対談だった。

HIROCOLEDGEは、新しく実験的なきものやてぬぐいを展開する、素敵なブランドなのである)

そのあとの紺屋高尾が、またよかった。

前半からガラっと変わって、小気味のいい語り口とじんわりと感じさせる大人の落語。

それでいて、気持ちがビンビン伝わってくる。

落語を知らない人に楽しんでほしい、何かを感じてほしいという、

はっきりとした意志が、そこにはあった。

ふだん落語をやらないあの場所だからこそ、出会える花緑さんがいたと思う。

4回シリーズでやるというAXIS落語会。次回は2月の予定だそうです。

SWAクリエイティブツアー

2010年09月27日 11時29分28秒 | 落語日記
土曜日、SWAクリエイティブツアー@赤坂レッドシアターに行ってきた。

SWA(創作話芸アソシエーション)の落語会は初めてだったけど、

一人一人は大好きな落語家さんたちである。


(オープニングトーク)

春風亭昇太「温かい食卓」

柳家喬太郎「故郷のフィルム」

林家彦いち「知ったかしげちゃん」

三遊亭白鳥「新婚協奏曲」

(エンディングトーク)


それぞれ「温故知新」から一文字とって、新作をつくり、

ネタ卸しするというのが今回のテーマ。

どれもおもしろかったけど、特に白鳥さんのネタはよかった。

落語通には評価の低いあの話し方も、かわいらしくておかしみを誘う。

喬太郎さんは、急に前日までと違う設定でやってみたくなったらしく、途中で

「なんだか今日の噺はとっちらかってるね」

「設定変えてやってみたら、わけわからなくなっちゃってね」

「いいんだよ、明日がんばれば」

なんていうくすぐりを自ら入れていた。

それぞれがそれぞれのネタを自分のネタに即興で入れ込む、

みたいなことも当然のようにやっていた。さすがSWAである。

考えてみると、新作を4本立て続けに聴くという機会もなかなかない。

しかも全部ネタ卸しだから、本当に初めて聞く噺ばかりなのである。

それを疲れさせないで聞かせるって、けっこうすごいことだと思う。

4人揃ってのトークでは、仲の良さが伝わってきて、またそれも楽しかった。

フクモリ落語。

2010年06月10日 15時33分58秒 | 落語日記
日曜日のことだが、柳家花緑さんが出るフクモリ落語というのに行ってきた。

東神田のこじんまりしたカフェで行われた、ちょっと変わった落語会。

いつもの落語仲間ではなく、博報堂ケトルのSさんという

大好きなクリエイティブディレクターからお誘いいただいて、

それだけでも私はすごくルンルンしていた。

行ったら、広告業界っぽい人たちがわんさかいて、

Sさんの知り合いの、なんだか個性的な方々と知り合うことができた。

なんでもケトルの某クライアントだった方が、そこを辞めてオーナーになったカフェなんだとか。

会場のすみには坂井真紀さんがいたらしい。

こじんまりしているわりには、なにげにすごい会だった。

もちろん花緑ファンもいて、いつもの落語仲間にも結局会ったりしたけれど。

挨拶 柳家花緑

転失気 柳家緑君

抜け雀 台所鬼〆 

目黒のさんま 柳家花緑

刀屋 柳家花緑

強烈キャラの鬼〆さんをはじめて見ることができたのもよかったが、

この日の花緑師匠はキレていた。

落語初心者と、落語ファンが両方いるらしい会場に合わせたのだろう。

季節はずれの目黒のさんまは、めちゃくちゃすっとぼけた殿キャラで笑わせ、

(殿キャラの発想元は、志村けんらしい。世代的にどうしてもそうなってしまうんですよね、

と、演目後に語っていた)

転じて刀屋では、シリアスな恋に苦しむ徳三郎を熱演した。

キレキレだったと思う。

特に目黒のさんまは、久々に花緑ギャグ満載だった。

賛否両論あるかもしれないけど、私はああいう花緑さんが好き。

落語の後は、森下の蕎麦屋「京金」で、Sさんの知り合いの個性的な方々と飲み会。

個性的な方々っていう言い方も、ちょっと失礼っぽいんだけど、

だって本当に個性的な方々なんだもの。

フクモリ落語、次は秋らしい。

あの規模の会場で談春師匠や花緑師匠が聞けるなんて、相当贅沢な落語会だと思う。

「江戸料理平らげて一席」出版記念落語会

2010年05月15日 22時33分41秒 | 落語日記
木曜日のことだけど、ひさしぶりに浜松町かもめ亭に行った。

喬太郎さんが小学館から出した本「江戸料理 平らげて一席」の出版記念落語会。

落語に出てくる食べ物のことが書かれた本で、この日の演目は、そのなかから。

たぬきの財布 桂宮治

時そば 柳家喬太郎

対談

中入り

漫談 ユリオカ超特Q

お節徳三郎 喬太郎

喬太郎さんが枕でかなりジャンクな食の好みを語っていたこと。

反面、対談ではめずらしくマジメ語りを展開したこと。

対談相手が小学館ではなく、東京かわら版の人だったこと。

漫談のユリオカ超特Qがかなりおもしろかったこと。

そのわりには、会の後に出口で手売りしてたユリオカ超特Qのライブチケットが、

あんまり売れてなさそうだったことなど、

書きたいことはたくさんあるんだけど、

とりあえず時そばのときに、喬太郎さんがさらっと入れてたくすぐりの一言だけ書いておく。

「あ、オレ、江戸っ子っていっても、狛江だからさ」

今日もこのくだりを思い出して、ひとりで笑ってしまった。

立川流落語会

2010年04月14日 08時20分05秒 | 落語日記
きのうは待ちに待った立川流落語会@紀伊國屋ホール。

たしか談志師匠の本を買うと、抽選券がついてきて、その券でやっと応募する資格がもらえる。

という、ハードルの高い落語会なのです。

ヤフオクでは、このチケットに一時9万円の値がついていたとかいう噂も聞きました。

談春ファンの友人は、10冊くらい買って3枚ゲット。

一方、私のチケットを取ってくれた人は、2冊買って2枚ゲット。

もちろん、数冊買って当たらなかった人もいるらしい。

まあ、ガチで抽選だったわけです。

そんなおこぼれをいただき、ひと月前から仕事入らないかとドキドキしてた私。

でも落語の神様は、私に微笑んでくださいました。


立川談修 宮戸川

立川志らく 茶の湯

立川談春 包丁

(中入り)

談志・談春・志らく 対談(ここに高田文夫も登場)

立川談志 ちゃんちゃかちゃん(ジョーク連打)
     首提灯


志らくさんが、枕でたっぷり談春さんの悪口を言ってもりあげてくれたかと思うと、

談春さんは、

「私が策士策に溺れるの談春でございます」

「志らくさんの期待通り、つまんない落語をやろうと思います」

と大人の対応で会場を沸かした前半戦。

2人の談志師匠のとりあいも、この落語会の楽しみのひとつだったりするので、

たっぷりサービスしてくれた感じでした。

志らくさんの「茶の湯」は軽快で先鋭的だったし、談春さんの「包丁」は、キレキレの熱演。

落語でも火花を散らしたふたりだったのです。


中入り後は、黒紋付と袴をはいて登場した談志師匠。

ジョークをいくつかやってから「首提灯」へ。

声も体調も、決して絶好調ではなかったと思うけれど、もう談志師匠は何しゃべっててもいいんです。

師匠がしゃべることのひとつひとつを、聞き逃したくないって気がしちゃうのね。

それは単に私が、ファンになっちゃってるからなんでしょうか。

落語が見たいというより、談志師匠を見ていたいと思ってしまうのね。

「もうこれが見納めじゃねえかな。小噺くらいならできるかもしれねえけど」

ええ、なんだっていいんです。ずっとお元気でいてください。