高知の自然 Nature Column In Kochi

南四国で見かけた蛾をおもに紹介していましたが、現在更新を中止しています。

トビイロトラガ

2010年01月02日 09時37分02秒 | Weblog
今年の干支にちなんで種名にトラのついた最初の蛾はトビイロトラガ(トラガ科)です。

トビイロという名前のついた蛾は他にもいくつかある。
トビ色(鳶色)とはどんな色? 
といってもピンとこなかったが、改めて辞書で調べてみるとトビの羽のような色で背中の茶褐色になるということだ。
とはいってもこのトビイロトラガのどこをトビ色としているのか私には今ひとつわかりにくい。
後翅は隠れて見えないが黄色と黒で、この模様からトラガ(虎蛾)とついたのだろう。

トラガ科の大部分は昼飛性でトビイロトラガも昼間活動するという。
昼間は壁などに静止しているのは見たことがあるが、活動している場面に出くわしたことはこれまでない。
夜間灯火に飛来する普通種だが個体数は多くない。

手元にある標本で最初に見つけた個体は1963年7月30日になる。
虫を集めはじめて間もない頃、夏休みに本山小学校で合宿したとき灯火に飛来したのを覚えている。
古い標本でもそれぞれ当時の懐かしい思い出が染みついているのはいいものだ。

日本では本州、四国、九州、対馬、屋久島に分布している。
幼虫はツタ、ヤブカラシ、ブドウなどを食べる。
高知県では成虫は標高の高い中央山地以外の市街地や低山地など各地で5月から9月にかけてみられる。

(撮影:日高村 2009.6.14)

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