寺歴によれば西福寺の創建は1566(永禄9)年、山本武重3男鬼熊丸が鮎帰村早水に天台宗の「昇道庵」を開基したのが初めと伝わる。
この文書には1720(享保5)年の日付があり西福寺の寺号を認められるまでに154年の歳月を要していることが分かる。
端書無之
今度寺號西福寺と 今度寺號西福寺と
願之通遂言上候處 願之通り言上を遂げ候ところ
則被成 御免候間難 則ち御免なられ候間難
有可被存候依如此候也 有がたく存ぜらる可く候依て此の如に候なり
横田内膳 花押
享保五年
庚子七月八日
西光寺殿門徒光厳寺下
肥後国八代郡松求摩村
西福寺
宗見
文書にある西光寺殿というのは熊本市細工町にある西本願寺派の古刹で本願寺では熊本で最も古い寺院である。その門徒である光厳寺の更に下の寺格であると格付けている。宗見はその時の住持である。