古文書を読もう!「水前寺古文書の会」は熊本新老人の会のサークルとして開設、『東海道中膝栗毛』など版本を読んでいます。

これから古文書に挑戦したい方のための読み合わせ会です。また独学希望の方にはメール会員制度もあります。初心者向け教室です。

俳誌「松」 令和2年鰯雲號

2020-09-27 07:49:05 | 

 主宰五句     村中のぶを

俯きし提灯花の一隅よ

ゆくりなく「只管写生」碑に夏茜

梅雨夕焼球磨の山河をおもへとや

冷酒やいのち冥加と申すべく

麦稈帽下駄履きわれの自尊心

    ※「只管写生」は松本たかしが唱えた俳句作法

松の実集

リハビリ   安永静子
リハビリの秋庭周回蚊遣香
明日あるを信じリハビリ星涼し
冷房や籠り居に脚弱りゆく
生きなんとリハビリ続け秋に入る
リハビリにふらつく足や秋暑し

雲の峰   山並一美
涼しさも届く受話器の向かうから
草を取るときどき海を眺めては
逢へる日の当てなき別れ菊に酌む
独りには非ず仏と満月と
雲の峰時折り遠き子のことを

風合いと色合ひ   伊東琴
紫草(むらさき)や母の好みし色吾も
織り上げし麻布の風合母に問ふ
藍刈るや手に染む藍もこぼさじと
経も緯も糸はカシミヤ草茜(あかね)染め
八千草や織機を踏めぬ足となり

先師の忌   西村泰三
岩すべり覚え幼や水遊び
逃げろ逃げろパパの水鉄砲追ひ来
芦の音波音ときに通し鳰
忍び入るかに空堀を葛伸びゐ
 夕野火忌・連葉子忌
梅雨に祈る十日違ひの先師の忌

 

雑詠選後に   のぶを

 

 


鶴亀句会 9月例会  2020-9-18

2020-09-18 22:53:38 | 鶴亀句会

会日時   2020-9-18  10時

句会場        パレア9F 鶴屋東館

出席人数   6人(不在投句2人) 

指導者   山澄陽子 

出句要領  5句投句 5句選   兼 題  晩夏

佐藤武敬 096-364-60612 出席希望の方は左

次 会   10月16日(金)10時パレア9F  兼題 秋高し

山澄陽子選

秋草を活けてやさしき部屋となる  岩城小夜子
秋夕焼け褪めて生まるる星一つ     〃

音楽も体育もある夜学かな     佐藤武敬
閉園の一角占むる秋の草        〃

仏壇の灯に供へたる秋の花     木村純子
茎みどりいつものとおり曼珠沙華    〃

突然の芒の風におぼれけり      澤田安月子
鉢物を戻し安堵の野分後        〃

坪庭に靑木そのほか秋涼し      平川礁舎
朝風や零れてやまぬ萩の露       〃

新しき雑誌の匂ひ夜半の秋      小林優子
台風の過ぎたる朝の一番機        〃

先生の句
ぽつぽつと秋草増えてゆく小径    山澄陽子
台風一過方之力の抜けにけり       〃
一陣の微温(ぬる)き風立ち雷鳴す      〃