負けるな知的中高年◆本ときどき花のちコンピュータ

「知の崩壊」とかいって、いつの間にか世の中すっかり溶けてしまった。
「知」の復権に知的中高年よ、立ち上がれ!

ディーゼル車規制に応える技術は日本が初めてつくった

2004年12月07日 | 詞花日暦
世界に先駆ける車を
自分が取りまとめる
――中川雅人(エンジニア)

 平成十二年、石原都知事がトラックの排ガスに含まれる有害物質を手にし、ディーゼル車の規制を訴える映像が新聞やTVに登場した。排ガスには粒子状物質や窒素酸化物などの有害物質が含まれ、環境汚染がひどい。反面、燃費のよさによる経済性と地球温暖化を促す二酸化炭素がすくない利点もある。欧州では乗用車の四○%がディーゼル車。日本でも増加傾向にある。
 自動車産業はすでに電気自動車など、次世代のクルマに取り組んでいる。が、技術は常に目前の課題を解決しなければならない。中川雅人たちのチームが挑戦したのは、「コモンレール」と呼ばれる最新の燃料噴射システム。一九九五年に世界初のトラック向け実用化、一九九九年には乗用車にも及んだ。
「今一番世界から要求され、二十一世紀初頭の自動車をリードする技術です」と中川はいう。モノづくりの最終目標は、自分たちのつくったクルマが世界を走ること。技術者のこうした心意気が日本の基幹産業を支えている。しかし三井物産は偽のデータを捏造し、都職員は釣りに行き、技術者の苦労をないがしろにした。企業も公務員も腐り果てている。