超自然的なリアリティは何らかの
かたちで存在するのではないか
――ライアル・ワトソン(生物学者)
科学者でありながら、「科学の周辺にある淡い縁(ソフトエッジ)」に焦点を当てるライアル・ワトソンは、幅広い活動で日本にもおおくの読者を持つ。縁(エッジ)は核心や本流から外れた「端」であり、同時に現代科学技術の「先端」を意味することもある。
猫と生活しているせいで、ワトソンを思い出した。動物の不思議な行動を書いた彼の本に、ペルシャ猫が飼い主の引越し先にたどり着いた話がある。にわかには信じがたいが、カリフォルニア州からオクラホマ州まで、二四〇○キロの道のりを歩いた。日本列島縦断よりもはるかに長い距離である。
何がそうさせたのか。飼い主を慕う猫の心、遺伝子プログラム、渡り鳥のような電磁波といった説を人々は推測する。ただし、どれも科学的には証明されていない。ワトソンは、EPS(超感覚的知覚)のような「心的能力」が人間以外の生物種にも存在するのではないかという。人間が「小さな自動誘導装置で……無意識の周波数を使い」猫に語りかけているかもしれないとも。たとえ信じがたくても、猫と一緒に生きる端っこの生活は楽しい。
かたちで存在するのではないか
――ライアル・ワトソン(生物学者)
科学者でありながら、「科学の周辺にある淡い縁(ソフトエッジ)」に焦点を当てるライアル・ワトソンは、幅広い活動で日本にもおおくの読者を持つ。縁(エッジ)は核心や本流から外れた「端」であり、同時に現代科学技術の「先端」を意味することもある。
猫と生活しているせいで、ワトソンを思い出した。動物の不思議な行動を書いた彼の本に、ペルシャ猫が飼い主の引越し先にたどり着いた話がある。にわかには信じがたいが、カリフォルニア州からオクラホマ州まで、二四〇○キロの道のりを歩いた。日本列島縦断よりもはるかに長い距離である。
何がそうさせたのか。飼い主を慕う猫の心、遺伝子プログラム、渡り鳥のような電磁波といった説を人々は推測する。ただし、どれも科学的には証明されていない。ワトソンは、EPS(超感覚的知覚)のような「心的能力」が人間以外の生物種にも存在するのではないかという。人間が「小さな自動誘導装置で……無意識の周波数を使い」猫に語りかけているかもしれないとも。たとえ信じがたくても、猫と一緒に生きる端っこの生活は楽しい。