<これまでのお話>
町内会デビュー その1
町内会デビュー その2
町内会デビュー その3
*************
そしてその日がやってきました。
一度、決まったぁ~、良かったー!とぬか喜びがあったので、
再招集の気の重さと来るや、
重石が足についているのかと思うぐらい足取りが重く。
会合場所で、同じブロックの班長さんとまた挨拶をして、
「その後、どうなったんでしょうね?
前会長さんが交渉決裂したから、また集められたんですよね。」
と話しをするも会話が続かず、いったん着席。
一同、不安な様子で待っていたところ、
前回の会合の時にはいなかった男性がずんずんと入ってきました。
こ、この人が会長候補になった〇〇さん?
明らかに我々とは違う何かを感じましたが、マスクで顔が隠れているので、
その表情は分からず。
おかしいな、、、前会長さんがいないなと思っていたら、
開始時間になって、前副会長さんと思われる人が入ってきました。
「本日、前会長はお仕事で不在です。
先日、欠席の方がいて、役員が決まらなかったそうなので、
再度皆さんにお集まりいただきました。
前年度の役員は席を外しますので、決まったら呼んでください。」
えーーーーっ、前会長いない?
前副会長は、それだけ言って、あっという間にいなくなってしまいました。
一同、唖然です。
(・・)
えーーーーっ、前会長が、〇〇さんに話をして、
どういう状況なのか、教えてよーーーーーっ!
〇〇さんの方を見ると、
メラメラと燃える何かが、、、、、、、(汗)
呆気に取られて、動揺しているメンバー、
その中で、最年長(80代?)と思われる男性。
私が司会をやりましょうと言ってくださって、
で、では、始めましょうか、、、となりました。
そこで一人の方が、
「先日、決めたのは全部白紙でしょうか?全部決め直しなんでしょうか?」と
言ったところ、
〇〇さんと思われる男性が、、、、
「ちょっと良いですか?」
キター!
その一言から、始まりました。
(〇〇さんの言ったことの要約)
前回の役員決めの会合に出られなかったのは、申し訳なかったが、
急遽仕事が入って、どうしても出られなかった、、、
最終的に自分に会長職をという話になったようだが、
現役でこのような仕事(※うんぬん、かんぬん)で、
今回のように、期日が決められた町内会の会合には、出ることすらできないかもしれない。
出られると思っても、突然出られなくなることもある。
町内会の仕事に時間を割くことができない。
もちろん、住民として、協力できることは協力はしたいと思ってはいるが、
町内会の仕事・行事に参加できるかどうかも怪しい状況である。
※うんぬん、かんぬんの部分は、仕事内容について具体的にお話されて、
それは、お忙しいだろうなと思われる仕事内容でした。
〇〇さん側の立場からしたら、
欠席裁判のように自分に会長というのは、どういうことなんだという憤りが
もちろんあったでしょうし、
お聞きした限り、時間に余裕がない状態であることは確かでしたので、
話をしながら、熱がかなり入った様子で話をされていました。
逆の立場だったら、この欠席裁判、ありえないですもの。
転入してきて数年で、町内会の様子もよくわからないでしょうし、
言葉に注意しながら、話をされていたと思うのですが、
私の印象では、会長になることを断固拒否して話をされていると思いました。
うううう、我々は、欠席裁判にならないように、
別の日に再度、時間をとりましょう!って言ったのよ~。
とだけは言いたかったのですが、それは言えずじまい。
前回の会合の時も、仕事が忙しいから無理!と自分の仕事の状況を話をして、
会長を断った人もいたし、
このままだと、やっぱりクジ引きだな、、、。
でも正直、このメンバーでクジとなっても
会長職をやれる人に当たる確率は相当低いし、
自分に当たったら、私、ダメージがでかすぎて、
家まで歩いて帰れるかしら。。。。と内心思っておりました。
(万が一、会長をひいたとしても、できないと粘るしかないんですけど)
で、どうなったかというと、
〇〇さんは、出来ない!ということを
熱く熱く訴えていました、、、、、、
(私には、そう聞こえていました)
皆さん、静かにその話を聞いていて、
〇〇さんも言いたかったことを一通り話して、
来たときとは違って、少し落ち着いたようでした。
しかし、ここからの展開が、、、(ーー;)
「お聞きしていたところ、〇〇さんは、ご協力いただけるっておっしゃって下さってますから、、、、」
「会合は、〇〇さんが都合の良い時の日時で決めれば、
〇〇さんが出られないことはないですしね。
皆さんが〇〇さんに全面的に合わせるということで、
いかがでしょうか?皆さん。」
一同
「合わせますよ、、、合わせます!、大丈夫ですよ」
え?え?
「他の地区との会合があって、スケジュールが合わなければ、副会長が出席ってことで」
「他の行事も会長が対応できない場合は、副会長が対応するってことで」
え?え?
畳みかけるというのは、こういう時に使う言葉なんでしょうね。(ーー;)
〇〇さんが会長をやるのは無理だと理由としてあげていたことが、
無くなって?いや吹っ飛んで?いく?!
〇〇さんは、協力するとは言ったけど、それは活動についてで、
会長をやることに協力するとは、私はとれなかったんだけど、、、、。
熱く出来ないと訴えていた〇〇さんのはずなのに、、、。
「どうでしょう?〇〇さん、、、、」
と言われて、
「は、はい」
えーーーーーっ、、、、、。
怖い、怖すぎる、、、
巧にお濠を埋められた感じか。
あれよ、あれよという間に、
じゃあ、他の人たちは、この前、決めた役で良いですね。
はーい、良かったー、決まったーと、
安堵の空気に包まれる人々。
えーーーーーーっ!
本当に良いの?〇〇さん!
顔を見た感じ、複雑そうな感じでしたが、
前会長が話をしにいくと言った時に、メンバーと顔合わせもしないで
はいはいと受けることはあり得ないと思っていましたが、
まさか、集まってから1時間も経たずに決まるとは。
町内会デビュー、くじ引きに怯えていた私の想像を超えた展開となりました。
もし最初の会合の時に、全員が出席していたら。
もし前会長が会長をやってもらうよう話をしに行かなければ。
もし会長職はやれませんと先にそれだけを言っていたら。
クジを引くことになっていたら、どんな結果になっていたのでしょう。
みんなのくじ引きを避けたいという気持ちが、
この予想がつかない結果へ導いたのでしょうか。
その後、4月の総会で役員は無事可決され、
各自、お役目の活動がスタートしたという状況です。
コロナ禍で、今年度も最小限の活動ではありますが、
それから2回ほど会合があり、
町内会の役員でも、高齢者世帯と現役世帯との連絡方法で、
既に問題が出ています。
スマホやメールで連絡を取り合いたい層、
一方で高齢者世帯は家電話でとなり、電話するにも、
防犯対策で留守電になっているうえに、
電話にすぐに出てくれないので、ポストにお知らせを紙で入れるか、
ピンポーンと連絡をしにいくか。
連絡に手間がかかる。
我が町内では、まだ町内会を抜けるというような家はないのですが、
古くから続いている行事の簡素化が課題で、
役員・班長の高齢化問題もあり、
このご時世では、町内会の活動は、防犯・防災に力を入れて、
他行事については、継続するかどうかの検討が必要なんだと思います。
どこも同じだと思いますが、いろいろ大変ですね。
長くなってしまいましたが、「町内会デビュー」
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
まだまだ町内会ネタは続きますが、
それはまた折々に。