夏至祭の時期に、イギリスからお客を迎えることとなった。
同じことならと、ストックホルムに住んでいる人間にとってもかなりエチゾチックな、ダーラナ地方の夏至祭を見に行くことにした。ダーラナ(Dalarna)はストックホルムから北へ約300キロの距離で、2泊3日旅行にはかなり手ごろである。昔からの伝統を誇り高く守っているというと、なんだか京都っぽいけど、違いはここは農村地帯であり、宮廷文化からはほど遠いことだ。
宿は、ダーラナ最大の街、レットヴィーク(Rättvik)の北に7キロのところのあるヴィーカビィ村(Vikarby)を選んだ。この村は美しいシリアン湖に面していて、昔からメイ・ポールを立てる村として有名である。
投宿は、セッタゴーデン・ペンション(Sätergårdens Pensionat)で、村にはここしか宿がない。床は歩くとミシミシ、ドアの開け閉めも少しギーだが、なかなか風情がある古い建物で居心地もよい(朝食付きでツインの部屋一泊800クローナ )。
ほかの写真は次をクリック
http://www.satergarden.com/nyabilder.htm
村広場に全員集合
7月24日のミッドサマー・イヴはメイ・ポールの立つ日で、クリスマスに次ぐ大きな祭日である。ヴィーカビィ村では、この日は村民全員が村広場に集まることになっている。民族衣装がある人はそれを着ていくことが決まりだ。
下の女性の衣装は、この村のレットヴィック地方のもので、男性のは近所のレクサンド(Leksand)の衣装。
文句なしにかわいい。
どうみても民族衣装をピッチリきめた男性は恰好がよい。とくに帽子がキマッている。
こんなエルサ・ベスコー(Elsa Beskow)の童話のなかからぬけだしたような可愛い子がいて良いの?
ドイツとスウエーデン最北端から来た若者たち
いよいよメイ・ポールがたつ
横に寝かせてあるポールを、写真にあるようにたくさんのつっかえ棒で支えながら、段々と高くする仕組み。90度に立ち上がるまで40分はかかっている。
どうやらこの人が村の長老で、ポール立てを仕切った。
横からフォークミュージックが聞こえる。中には国家認定を受けたSpelman(フォークミュージックのプロ)もいる。
そのあと、9時から村の集会場でダンスがあった。12時にお開きになったが、たまたま村人に誘われて、その人の家の二次会へ。その人はふだんはニューヨークに住んでいて、夏至祭には、毎年、"里帰り"するのだそうだ。あらゆる種類の人たちが招かれていて、いや~、楽しかった!
宿へ帰る頃のシリアン湖。この世のものとは思えない空と湖の色。スウェーデンのとりこになってしまうのはこのような時だ。
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