7月6日土曜日は、恒例のレズビアンやゲイたちの祭典、プライドパレードの日であった。今年のハップニングは、行進中にわか雨が降り、工夫を凝らしたメイクがかなり流れてしまったことであった。
参加者は夕刊紙(Aftonbladet)によると3万5千人~5万人。見物人は主催者によると通常50万人だという。衛星都市を含めるとストックホルムの人口は150万人だから、単純計算だと、3人に1人はパレード見物をしていることになる。大した数字だ。とにかく、踊るアホウと見るアホウが、文句なしに楽しめる行事なのだ。
とはいえ、このイベントは、「面白ろおかしい」以上の意味をもつ。スウェーデンでは同性愛は、ついこの間の1979年まで公式に一種の病気とみなされていた。いまはかなりオープンであるが、まだまだ隠れた差別や偏見がある。
人はだれもが平等に生きる権利があるとされているこの国での、年に1度のプライド・パレードは、異性間以外の愛のあり方に関心をもつ人が、楽しい方法で自分の生き方をアピールできる機会なのだ。道路際での見物人は、拍手や握手などでパレード参加者にエールをおくる。その交流は連帯と人間愛に満ちていて暖かく、見ているだけで前向けに生きる勇気と元気が得られる。
なお、今年の参加団体のリストを見ると、毎年参加の警察、医師、心身障がい者、宗教、スポーツ、各種文化、労働組合、政党、アムネスティー・インターナショナルなどの組織団体がみられる。一味変わった組織は、イギリス大使館、自動車の日産、ムスリム組織、借家人協会などだ。
ここをクリックすると、パレードの様子を5人の人が写した、たっぷりの写真集が見られる。
PS: 昨年のパレードの様子も合わせて参照ください。
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