S.T.E.P.22's BLOG

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DEEP LOVEそしてハッピーバースデー

2005年09月12日 | Weblog
最近やたらとTVで目にした恋バナのCM。
書籍のCMというのはめずらしい、と思って気になっていたのだけれど、何より気になったのはその作者Yoshi。

恋バナ(青)  恋バナ(赤)


その前作DEEP LOVEが驚異的な売上を記録し、携帯電話発の小説、という異例の流れを経て、「これまで本を読まないとされていた世代を取り込んだ」と注目されていました。自主映画制作→ドラマ→映画と様々な展開を見せたこの作品。でも、話題になっていた当時には手に取ることはありませんでした。

そこで改めて、このタイミングで購入。
全3部作なので、すべてを読み終えたところ、本当に絶妙な表現で今の若者を描写し、同時に切ないまでの愛、愛されることを知らないゆえの不器用な愛情表現、そして、たとえ諦められたり、見放されたりした人間であっても、根底に眠る純粋な気持ちに気づき、惜しみない愛情を注ぐことができれば、必ず誰もが本来持たされた「愛する」気持ち、「愛される」喜びを取り戻すことができるのだということを実感できる素晴らしい作品でした。(多少過激な描写はあるものの、それがまた現在の社会をリアルに描き出しているのかもしれないと感じることが多々ありました。実際、彼の作品は多くのヒアリングによって構成されているとのことなので…)

Deep love  Deep love(第2部)  Deep love(第3部)

本を読みながら泣くことは久しぶりで、この作品がただ女子高生向けに書かれたものではなく、彼らを取り巻く社会全体に向けて様々な問題提起をしようとしていることが髄所から感じられました。戦争、援助交際、売春、学校教育、家族、エイズ…。

同じように社会に向けて、より親しみやすい文面かつストーリー展開で子供への虐待、夫婦のあり方について問題提起をしているのがハッピーバースデーという本。自分が生まれてきた意義とは…。誰もが主役になれるバースデーをきっかけに、悲しみと喜びを経験し、成長していく主人公から感じ取ることが本当に沢山ありました。

ハッピーバースデー

いずれの作品も完全なフィクションではないものの、現実に起こっている事象の一部を切り取っていることに間違いはありません。私自身、まったく想像のできない状況設定に戸惑いながら読み進めたのですが、人それぞれ多くの事情を抱えているということを再確認したような気がします。

これからもできる限り、読書の時間は設けていきたいと思った数日でした。

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