プロコフィエフの日本滞在日記

1918年、ロシアの若き天才作曲家が、大正期のニッポンで過ごした日々

サソリ座

1918-07-01 | 日本滞在記
1918年7月1日(旧暦6月18日)

 横浜のグランドホテルに移る。コンサートの前に少しお披露目をしなければならない。加えるに、こちらは涼しいし、ヨーロッパ人が多い。蒸し暑い日には、かげろうのように空に溶け込む水平線が、とてもきれいだ。夜の空には、赤いアンタレス星のある素晴らしいサソリ座。ここではあらゆる星座がはっきりと、恐ろしくて神秘的な獣そのものの姿で輝いている。

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4 コメント

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グランドホテル (ソレル)
2005-07-03 23:17:13
初めまして。ロシア音楽が好きな者です。とても興味深く拝見しました。おそらくグランドホテルは後に関東大震災で崩壊したところですね。再建されたホテルは「ニューグランド」となり、今も横浜のシンボルになっています。これからも寄らせてください。
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ニューグランド (ヘルベルト)
2005-07-04 06:32:26
すいません、横から突っ込み入れさせて貰いますが

ニューグランドは名前を拝借しただけで

旧グランドホテルとは無関係らしいです。
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ありがとうございます (訳者)
2005-07-04 19:35:57
ソレルさん、ご来訪ありがとうございます。

帝劇公演間近ですので、ぜひまたお越しくださいね!



ニューグランドはヘルベルトさんのご指摘どおり、グランドホテルとは別物ですが、横浜らしい味わいのあるホテルだったと記憶しています。雰囲気だけは受け継いでいるのかもしれませんね。プロコフィエフが見た当時のホンモノのグランドホテルの情景は、実は彼自身が書いた短編小説のなかに登場します。後日の日記にご注目ください!
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関係 (ソレル)
2005-07-05 21:37:05
>へルベルトさん

初めまして。誤解を招く書き方でしたね。ご指摘の通り、ニューグランドと直接の関係は無いです(関係あると書いたつもりも無いのですが・・・)。精神を受け継いだと言うべきでしょうか。



>訳者さん

プロコフィエフは短編小説(を書くの)が好きだったとは全く知りませんでした。これからも楽しみにしています。
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