前の日に作って冷蔵庫に置いておいたシチュー、鍋で温めるのと電子レンジで温めるのと、どちらが雑菌を殺すことが出来るのでしょう?
答えは、どちらも同じ。
実は、雑菌を殺すことができる条件として、
75℃、1分間
という定説があります。
鍋で加熱しようが電子レンジで温めようが、要するに全体が75℃で1分間温めることが出来たら、大半の菌は死にますよ、ということです。
ここで注意する点は、75℃以上にしないと雑菌が死滅しないのではなく、75℃以上で大体の菌は死んでくれるという点。60℃で死んでしまう菌もいますし。
それから、この条件を満たしたからといって、全部が死んでしまうのではないということ。
前からこのブログで言っている、胞子(芽胞)を作る細菌は、胞子の状態で75℃でも生き残ることが出来ます。
もう一点重要なのは、全体がこの条件になる必要があること。
シチューやカレーなど粘性が強くて対流が起きにくい液体は、全体を均一に混ぜる必要があります。
シチューなどは電子レンジで加熱したら、適当なところで一度混ぜて、また電子レンジで加熱したほうが雑菌対策になります。
これは相対的な菌の数が減るという話しです。
強力な毒素を出すような菌がいて、それが活発に活動したあとだと、食品全体に毒素が回っています。
こういう毒素は大抵熱に強いので、加熱しても毒性が残っています。
臭いや味がおかしかったら食べるのはやめましょう。
今は冬で全体的に菌の数が減っていますから、頭の片隅に残しておくくらいで大丈夫です。