岡山市足守で「ねね」と木下利玄と曼珠沙華を結ぶ赤い糸を見た翌朝(2011.9.27)、私は木曽川の畔に居ました。
足守でヒガンバナを見た後、倉敷の大原美術館に寄って、サム・フランシスの絵でも見ようかと思ったのですが、今回優先すべきはヒガンバナだと思い直し、夜の食事を終えた後、高速道路に入りました。
サム・フランシスは別の機会に、雨に降られた時などに寄れば、限りある時間を有効に使えます。
興味のままに、全て手を出すと、一兎も得ることができなくなると自制しました。
「芦川のホームページ PAPYRUS」の花ガイドのコーナーへ、ヒガンバナを加えたのは、初秋の空き時間に、無駄なく花の写真を撮りに行くことが目的だったのですが、いつの間にか本末転倒し、リストした内容を確認する旅となりつつあります。
中途半端が嫌なので、気付けば、何時の間にか「行かふ年も又旅人也」などと呟きながら、ハンドルを握っています。
花のチャンスは年一回ですから、旅の帰りに、ヒガンバナの名所が多い愛知県に寄ることにしました。
鬼に笑われぬ内に、できる時にやっておかないと、持ち時間が足りなくなるかもしれません。
しかし、世の中はそんなに甘いものではございませんでした。
我が身の都合と、お天道様のご都合とは全く別で、ヒガンバナの名所である、木曽川の畔の犬山桃太郎公園に来てみると、
ヒガンバナはご覧のような状態でした。(2011.9.27)
つい一週間ほど前、大型の台風が愛知県を通過していました。
桃太郎公園の河川敷は、木々がなぎ倒され、あちらこちらに大水の爪痕が残されていました。
たまたま犬の散歩をしていた方にお話しを聞くと、5年に一度程の水嵩だったようです。
それでもそんな濁流に洗われた河川敷で、今これだけのヒガンバナが咲いていることのほうが不思議です。
日本のヒガンバナに花は咲くけど実が稔らないことは以前に記述しました。
足がないヒガンバナが、どうやって全国に広がったのかが不思議ですが、昨日の芦田川のヒガンバナ、目の前の桃太郎公園河川敷のヒガンバナ等を見ていると、ヒガンバナは結構水に強いのかとも思えます。
洪水などで球根が流され、繁殖地が広がる方法もありそうだと思いました。
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