次の目的地は岩手県二戸町の蛇沼牧場です。
どうやって行くのだろうかと思いましたが、旅は道なりナビ任せです。
車は弘前市街を出ると、国道102号線に入り、黒石市街を抜けて山の中へと進んで行きました。
途中で「←酸ヶ湯」などの案内標識を目にしながら、車は標高を高めてゆきます。
今渡る橋は二庄内橋のようです。
あのランプの宿で有名な 秘湯・青荷温泉はこの先の山道を、左に曲がったその先のようです。
道幅は徐々に狭まり、交通量が極端に少なくなってきました。
この辺りの102号線は、十和田道と呼ばれているようです。
十和田道は浅瀬石川の流れに沿って、まるで新緑を思わせる緑のトンネルを進んで行きます。
車は青森県と秋田県の境をなす滝ノ沢峠で十和田道と分かれ、国道454号を十和田湖へと下り始めました。
この辺りの景色が素晴らしかったのですが、急カーブが連続し、片手カメラのシャッターを押すことはできません。
道が狭すぎるので、車を停めて写真を撮る場所も見当たりませんでした。
そんな、私好みの道をはしり続け、生出(おいで)と表示された場所に到着しました。
左下の案内図の一部を拡大したのが右下図ですが、図上の滝ノ沢から図下の生出まで十和田湖の西岸に沿って南下してきたことになります。
そして明治36年にこの場所で、あの和井内貞行が北海道の支笏湖からヒメマスを取り寄せ放流したのだそうです。
十和田湖の湖面に伸びる桟橋を歩いてみました。
左手に、今はしり抜けて来た十和田湖西岸の森が見えます。
正面には、十和田湖の南岸から伸びる中山岬が湖面に影を落としていました。
視線を右へ回すと、十和田湖周辺では最も標高の高い戸来岳が雲の下に微睡んでいました。
さわ風が心地良い、緑の山稜に包まれた湖で、静かな初秋のひと時を味わうことができました。
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