相場博士(ファンドマネージャーのテクニカル分析)

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為替フォーラムでの今年の為替相場見通し

2006-03-05 18:31:57 | 相場体験談
先日、某金融経済団体主催の外国為替フォーラムがあり、パネルスピーカーとして、外国為替相場見通し、相場予測手法、日銀の量的緩和解除などについて議論してきました。
参加者は日銀や財務省関係者、外国為替取引業者(銀行、取次業者など)、そして小生のような運用担当者が集まり、議論するパネルディスカッションのような形でした。司会者は外人で、しかも英語で議論するのでちょっとしんどかったです。

 小生が参加したパネルの中で、関心が高かったのは今年のドル・円相場の見通しでした。
小生を含めて4人のスピーカーがそれぞれの意見を述べました。
1人は日銀の人だったので、相場見通しには触れませんでしたが、残りの3人の見解は、1人が円高、1人が緩やかな円安、小生が円安でした。

マイルドな円安予想の人は年末121円でした。
円高派の人は110~105円でした。
小生は年央が125円、年末が135円と言ってきました。
本当は1ドル200円と言いたいところですがとも言い、笑いをとってきました。

ちなみに小生は、ディスカッションで次のようなことも言いました。

相場はコンセンサスの逆に動くことが多い。昨年の1~3月にたくさんのエコノミストやストララテジストは、人民元の切り上げを理由に1ドル98~92円という予想が多かった。したがって私は120円の円安を予想しました。日銀の量的緩和解除が実施され、その後コールレートが0.25%に上がっても、4.5%を越す日米金利差はすぐには解消されず、過剰流動性を背景に個人や機関投資家の高利回りを求めた外貨投資は続く。私は、購買力平価、リスクリバーサル、計量モデルなどには興味がなく、為替相場の変動そのものに着目するテクニカル分析に焦点を当てている。為替はテクニカルな要因で動くことが多く、日銀の介入担当者でさえ民間銀行のディーラーにチャートポイントを聞き、効果的な介入を実施する。これには日銀の人も笑っていました。

銀行、証券会社の調査部の今年の為替相場の予想を見ると、円高が多く、年末105~110円が多いようです。
一方、小生の参加した会議の参加者は、若干円安派が多かったようです。