山城知佳子  プカリー水辺の物語 ー

  YAMASHIRO Chikako
水面に漂う水草物語

アトリエ

2010年10月28日 | アート活動速報
ひさびさに「短期アトリエ」を構えました。

沖縄市一番街の中の空き店舗を短期で借りてますが、沖縄市はほんと独特だ。
那覇っ子のわたしはこんなに沖縄市に長く居続けた事はなく、知ってるつもりでも
やっぱり知らなかった街の顔に浸って面白い体験をしております。
特に食体験。

昼・夕飯を沖縄市で取る事が多くなりましたが、とにかくご飯はどこも美味しい!
ペルー料理、フィリピン料理、タイ料理、台湾料理、中華、メキシコ料理、沖縄大衆食堂、
どこのレストランもその料理の国の出身の人か、
沖縄から移民して帰って来た方々がつくる本場の味でウマい、そして安いと思うんだなー。
この味だったらきっと那覇の国際通り沿いなんかにあったら高いんだはず。
東京だったら2.5倍するはず。
元祖タコスの店のチャーリータコス向いには、外国人向けの同じくメキシコ料理店が。
中をのぞくと一人で食べにきてる大柄のアメリカ人の姿が。
「今日は独りだけど、あそこの店うまいんだよなー、独りで行くのは寂しいけど、あそこの店のタコス食べてえ!」
と思って食べにきたのかもしれない。きっとあの店のタコス、ウマいんだはず。
チャーリータコスも美味しかったけど、この向かいの店も良さそうだなー。

制作の合間合間に池澤夏樹著の「カデナ」を読んでる。
パソコン編集って待ち時間が出てくるので、待ってる間のイライラを知的に有効に使おうと本を読みはじめたけど、
面白くって思わず本を優先したくなるので、けっこー困る。止まらない面白さだー。
沖縄市の知ってる店や通りが出てるので、ふらふら郵便局へ行く途中も歩きながら主人公の気持ちになってくる。
ベトナム戦時代のこの街は今よりもっと栄えて危険だったんだなー
アトリエ向かいの紳士服屋のおばあちゃんももっと若かったはずで、その頃どうだったかいろいろこれから聞いてみよう。

先週、友人がアトリエに来て皆で映画だべり会。
ブレッソン映画について。音と映像の考察だの、モデルと俳優の違いなど。ブレッソンのメモ書き本、深い。
プロジェクター投影で見た映画は贅沢な感じだけど、音が重要だというのに、一番街商店街は朝からずーっと曲が流れているので
途中、レベッカの懐かしい曲に心奪われてしまったけど、それでも映画は我々を引き戻し、ブレッソン拍手でした。
今月来月はなんやかんや朝から夜中まで起きて、徹夜もあるけど、映画観れて良かったー。
カラダの中から出ていきっぱなしのエネルギーをこの小さい沖縄でどこで吸収するのかって、
アート展がなかなか観れない環境に寂しくなるのを振り払ってくれるのが本と映画だー!
忘れそうになってくたばりそうになるけど、最近は友人からいろいろ教えてもらえて嬉しい。
「芸術ってスバラシイー!」

2010年10月28日 | 世界
池澤夏樹/著 あの夏、私たちは四人だけの分隊で闘った――。 ベトナム戦争末期、沖縄カデナ基地の中と外を結んで、巨大な米軍への抵抗を試みた四人だけの小さな「スパイ組織」があった。戦争という個人には抗いがたい現実と、それでも抗おうとするごくふつうの人たちの果敢な姿を、沖縄戦後史のなかに描きだす。著者の沖縄在住十余年の思索と経験のすべてが注ぎ込まれた傑作長篇小説。
インタビュー