里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

カヤツリグサ 耕作放棄田

2021-08-23 | 日記

一関市花泉町、丘陵地の農道を上がって行くと、中腹の平坦地に耕作放棄田が広がってい
て、膝くらいの丈の草が生い茂っています。草丈が抑えられているので、牧草として定期
的に刈り払われているのかも知れません。

草地に踏み込んでいくと、手持ち花火の閃きを思わす小穂を付けた植物が、点々と生えて
います。これはカヤツリグサかその仲間でしょう。葉や小穂の写真を撮って、帰宅後に植
物図鑑と見比べ種を同定しましょう。

                              二枚とも2021.8.19撮影

「カヤツリグサ科 入門図鑑」に収載されている写真と見比べると、カヤツリグサ、コゴ
メガヤツリ、チャガヤツリの三種が私の写真の植物に似ています。
細部を見ると、小穂が軸に対して開出しているので、コゴメガヤツリではないでしょう。
チャガヤツリは乾き気味の道端や畑地に生えるとあるので、これも違いますね。
よって私の写真の植物は「カヤツリグサ」ということになります。

                                  2021.8.19撮影

カヤツリグサ科カヤツリグサ属の1年草で、本州〜九州に分布し、草丈は20~50cm。
湿地周辺、湿った耕作放棄田や農道などに自生する。
茎(稈)は叢生し、高さ20〜50cm、細い3稜形で、質は硬い。
葉は根元に付き幅2〜4mm、茎より短い。
花期は8〜10月、花序は散形で複生。花序枝を5〜10本出し、長いものは10cmに達する。
苞葉の葉身は4〜6枚、うち3〜4枚は花序よりはなはだ長い。
花穂や小穂の軸には狭い翼がある。小穂は黄色~黄褐色を帯び、長さ1cmほどで扁平な
線形。軸に対してやや開出して付く。鱗片は長さ1.4mm、鋭頭で短い芒がある。
痩果は倒卵形、長さ1.3mmほど。雌蕊柱頭は3岐する。



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