里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

クジャクシダ 黒紫色の葉柄

2017-03-23 | 日記
石巻市北上町十三浜地区の山中を縦断して、小室集落側の林道に下り立ち、
ここから集落までは林道を下っていきます。
しばらく下ると、薄暗い林道山側の法面に、何種類か羊歯植物が生えていて、その一つ
はクジャクシダのような草姿で、法面から枝垂れています。
歩み寄ると、やはりクジャクシダです。
葉柄や羽軸が細く光沢のある黒紫色で、他に類似の羊歯はありませんからね。




                            二枚とも2015.11.13撮影
今まで観察した自生地を思い浮かべると、薄暗い杉林内の林道法面とか、山裾の
水路法面などで、湿り気のある斜面に自生していることが多いようです。
今はまだ緑色の葉を保っていますが、夏緑性の羊歯です。
地上部が枯れるのは遅く、雪の中で緑の葉を見たこともあります。

クジャクシダを漢字表記すると「孔雀羊歯」となり、この羊歯の羽片が扇状に広がって
いて、それが孔雀の尾羽に似ていることから名付けられたようです。


                                2015.11.13撮影

ホウライシダ科 ホウライシダ属の夏緑性羊歯植物で、北海道~本州に分布する。
四国・九州の一部にも自生しているが、分布の中心は北陸~東北地方にある。
根茎は短く、匍匐して葉を叢生する。
春先の新葉は赤~橙色を帯びて美しい。
葉柄は長さ20-40cm、直径1~2mm、光沢のある黒紫色~赤褐色で、基部に
披針形で茶褐色の鱗片が付く。
葉身は扇形で、長さは15~30cm、幅15~35cm。羽片は披針形で、先と基部が
細くなり、小羽片は半月状で薄い草質、上縁に切れ込みがある。
ソーラスは小羽片の上縁に付く。包膜は長さ1~3mm。


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