里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ヤブタバコのロゼット葉

2017-04-05 | 日記
東松島市上下堤地区の、沢の上流にある溜池脇の林道を歩いていると、わだちの間に
ちりめん皺のロゼット葉を開いた植物が、4~5株生えていました。
何となくサジガンクビソウのロゼット葉に似ていますが、それより幅広ですから
別物でしょうね。その仲間の何れかと推測されます。
サジガンクビソウが属する「ガンクビソウ属」に遡って、これに属する種をリストアップし、
それぞれのロゼット葉の写真と見比べてみましょう。




                         二枚とも2017.3.3撮影

幾つかのネット記事でロゼット葉を見ると、ヤブタバコのロゼット葉と似ています。
解説にも「ロゼット葉は幅の広い楕円形~長楕円形。葉脈が葉の裏面に向かって窪んで
いるので、表面は縮緬状の細かいシワになっている。」とありますから、ヤブタバコで
間違いないでしょう。ただ、葉の長さが5~6cmと小さいようですが、これから大きく
生長するものと思われます。


                             2017.3.3撮影

キク科ヤブタバコ属の越年草で、日本全土に分布する。
山地の道路沿いや、半日陰の林縁などに自生し、草丈は50~100cm。
根生葉は長さ25〜30cm、幅10〜15cmの広楕円形〜長楕円形。葉表の葉脈部分が窪むので、
縮緬状のシワになっている。根生葉は花の頃には枯れる。
茎は太く、高さ0.5〜1mで成長が止まり、上部から数本の長い横枝を放射状にのばす。
下部の葉は長さ25〜30cm、幅10〜15cmの広楕円形〜長楕円形で、薄くて両面とも短毛が生え、
裏面には腺点がある。上部の葉は長楕円形で、上のものほど小さい。
花期は9〜10月で、上部の葉腋に黄色の頭花を下向きに1個ずつ付ける。頭花は直径1cmほどで、
ほとんど柄がない。総苞は鐘状球形。総苞片は3列に並び、外片は短い。
そう果には独特の臭気があり、長さ3.5mmほどの円柱形。先は細くなり、粘液を出して動物など
にくっついて運ばれる。


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