素振りブログ。

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実写映画の寄生獣感想

2014年12月01日 21時05分35秒 | 日記
実写映画の「寄生獣」を観てきたのですがね。

面白かったですよ。

パンフ曰く「一作目は母をテーマに作った」そうで。

後からパンフ読んで納得でしたわ。

原作と違い、泉家は母子家庭になっていまして。
この設定変更は「母子の絆の強さを強調するため」だとか。

他にも、パラサイト教師田宮良子の家を訪ねてくるのが母親一人じゃなくて両親二人ともだったり。
パンフにはここの説明なかったと思うんですが、おそらく「母親だけが娘が娘ではないことに直感的に気づく」って演出やるための改変でしょうね。
田宮父は娘が娘ではないことに気づかないんですわ。娘の職場の学校から連絡受けて事実を確かめに行ったら、ホントに娘が未婚で妊娠している。
ショックを受けるも、起きてしまったことは仕方ない。どうするか一緒に考えよう、みたいな感じで。
普通に娘と話し合いに入ろうとするんですけど。
田宮母は、直感的に「この女、娘じゃない」って気づいちゃう。

で、原作どおり田宮良子は正体を現して、気づいてはならないことに気づいてしまった人間を殺すんですが。

原作と違い、母親だけでなく両親二人とも全滅~。
惨たらしいですね。

R-15じゃ無いからか、母親が斬首されて首が落ちる様子は直接的な表現は無かったですが。
見てて辛かったですね。

この人たちの人生は何だったんだ。


ああ、そうだ。
この映画、どういうわけかR-15じゃないんですよね。
原作、人が捕食されるグロ描写が頻繁に出てくる漫画なのに。

そのためか、映す必要の無いグロシーンは極力見えなくする撮り方してまして。
頑張ってましたね。

でもま、避けられないグロシーンは避けてませんでしたけど。
例えば初めて「パラサイトが人間を主食にしている」ということをシンイチが知るシーンみたいな。
そういうシーンでグロ描写避けると、ダシもミソも入ってない味噌汁みたいになってしまいますしの。
(そういうのは味噌汁とは呼ばない)


……話を戻して。
そのテーマ「母親」が一番強く出るシーンはですね。

原作では伊豆での旅行中に殺害され、パラサイトに乗っ取られる泉母ですが。
映画では「シンイチ&ミギーとの戦いに敗れて瀕死になった「A」を発見し、介抱しようと近寄ったところで斬首されて乗っ取られてしまう」っていう風に改変。

……まぁ、原作で言ってた「最初に乗っ取った人間の性別と移動先の身体の性別が違う場合。不具合が発生し、そのままでは長くは生きられない」って設定は無視ですか、と気にはなりましたけどね。

で、ラストバトルはその母の身体を乗っ取ったAとの戦いなんですけど。

直前にミギーが休眠状態に陥り、シンイチ単独で戦わなくてならなくなって。(いちおー、剣のような形に変形して眠りについてくれはしたものの)

それでも、身体にだいぶパラサイト細胞が混じってしまったせいで、身体能力が人間の限界を超えていたため、なんとかAの超高速の攻撃をかわし、戦うことができるんですが。

Aに接近し、攻撃を加えようとした一瞬。
母親の火傷の跡を見てしまい、手が鈍ってしまう。

致命的な隙です。

その隙を、Aは見逃さず、シンイチの頭を砕こうとするんですけど。

Aの触腕の一撃が、ギリギリでシンイチの頭を逸れる。

何故か?

……どういうわけか、Aの人間部分、首から下の身体が勝手に動き、Aの触腕の邪魔をして、狙いを逸らした。

何このオリジナル?
見たとき、震えましたわ。

これは……いいね。

頭を失っても。
身体が息子の命を奪うことを拒んだ。

だって、母親の肉体なのだから、って。

こういう原作の持ち味を強化するような改変は大歓迎ですわ。

来年4月に完結編が公開されるそうですが、絶対観に行くつもりです。
完結編は後藤が大暴れするんでしょうな。