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ときめ句ノスタルジッ句昭和親父の温故知新

思うままに、俳句と唄を、昭和の匂いをぷんぷんさせて。

寒蜆

2020-01-20 | 冬の俳句
     


     砂吐かす錆びし包丁寒蜆


     がらがらとがしがし洗ふ寒蜆


     白濁となりゆき煮立つ寒蜆


     精の香にも似し煮立つ香や寒蜆


     鍋いっぱいに炊きし寒蜆かな


     頑なに閉じしものあり寒蜆


     汁吸ふて身もみな食ぶる寒蜆


     朝夕に三日続くや寒蜆


     赤だしとすましと変へて寒蜆


     深酒の仕上にすする寒蜆


     呑兵衛も身体気遣ひ寒蜆


     すすりつつ思はず「ああ」と寒蜆