・皿川画像・台風19号襲来前・後・とりあえず補修・本格改修中・

2023-09-11 03:41:07 | 日記

フォトアルバム

1、台風19号襲来前の皿川状況

その25-1・飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討

2、皿川堤防に在った2つの弱点

その16・飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討

3、台風19号襲来時の皿川状況

飯山水害 皿川堤防決壊の前と後の皿川氾濫状況

飯山水害「なぜ皿川堤防は決壊したのか」の1

4、とりあえず堤防補修

・今回の堤防決壊を受けて長野県が行った決壊場所の修復完了の姿を示す。:・現状完成形 <--2020年3月25日現在

今回の災害が発生する前までにこの姿まで堤防の完成度を上げていなかったのは、長野県の怠慢、北信建設事務所の落ち度です。 

・補修前の決壊現場の状況

決壊場所にコンクリートブロックを投入した状況を示す: https://archive.md/93ysb :(注1

この画像から分かる様に、決壊場所の左側までは堤防の法面がコンクリートで耐水化されていた。

だが決壊場所は単に土を入れて固めただけで、法面の耐水化は行われてはいなかった。

北信建設事務所はそのような状態で皿川堤防を放置していたのである。

・補修中の決壊場所: https://archive.md/C331M :

堤防の法面はこの画像からも分かる様に「単に土を入れて固めただけで、法面の耐水化は行われてはいなかった」のです。

そうしてまたこの画像から分かる様に「皿川堤防はそのままの高さではJR線路には接続できない」のです。

堤防は線路の下に敷かれた砕石を覆ってはいけないのです。

理由は線路に降った雨水が砕石を通して排水される必要があるからです。

そうであればこの後堤防は左から線路に向かって斜面を作って接続が完了となります。(斜面の程度は: 現状完成形 :を参照の事。)

そうして皿川堤防で最初に越水し始めたのは左岸ではなく、右岸堤防のまさにその高さが低くなった接続部からなのです。

加えてその部分は「単に土を固めただけの構造」でしたから、「流れ出す水によって簡単に洗掘され決壊に至った」のであります。

5、本格改修中(2023年5月時点)

https://archive.md/Vc9HS  ・・・皿川堤防と千曲川本堤防の接続部を見る

https://archive.md/DpEKm  ・・・皿川橋から工事現場を見る

https://archive.md/ZAvAb  ・・・工事のお知らせ看板1

https://archive.md/s43Sf  ・・・皿川橋をみる

https://archive.md/EHvTd  ・・・工事現場を見る1

https://archive.md/fk847  ・・・工事現場を見る2

https://archive.md/7zxFb  ・・・工事現場を見る3

https://archive.md/Y30iU  ・・・決壊場所を見る

https://archive.md/NgeDP  ・・・踏切を超えて決壊場所方向をみる

https://archive.md/9BkKn  ・・・同上位置から有尾橋方向を見る

https://archive.md/hMnzc  ・・・有尾橋上流右岸の工事現場をみる1

・https://archive.md/44qG3 ・・・有尾橋下流右岸・堤防工事により壊された家を見る

https://archive.md/zKOS9  ・・・工事の看板2

https://archive.md/eJEwB  ・・・有尾橋上流右岸の工事現場をみる2

https://archive.md/jlcjj   ・・・取り壊された家の記録ショット2

https://archive.md/tiP5a  ・・・有尾橋方向を見る1

https://archive.md/NTpPP ・・・皿川氾濫によって浸水被害を受け、公費解体され新築された家を見る 

https://archive.md/qelzt ・・・有尾橋方向を見る2

 

注1:この画像を拡大表示してみるとJR鉄橋の横に付いている歩道橋の上に洪水によるゴミが大量に残っているのがわかります。

さてこのごみは一体何であるのか?

答えは「千曲川から逆流してきた泥水の上に乗ってその場所に流されてきたゴミ」です。

それがその場所に引っかかっているのです。

つまり「そこにゴミが残っている」ということは「千曲川からの逆流があった」という事を証明しているのです。

皿川ダム湖の最高水位は右岸決壊場所が決壊するまでの時にはこの歩道橋の高さを超えていました。

しかしながら右岸堤防決壊によって皿川ダム湖の水位が下がった為、ごみはそこに取り残されたのです。

「いや、そのごみは皿川上流から流されてきたのでは?」という声が聞こえます。

それについては「皿川ダム湖の最高水位はJR線路を超えていない」が答えになっています。

最高水位がJR線路を超えていたなら、上流から流れてきたゴミはその場所に残る事が可能です。

しかしながら「最高水位はJR線路を超えてはいない」のです。

上流からのゴミは下流に流れる流れに乗って下流に流されるだけです。

従って「その場所には上流から流れてきただけのごみは決して乗る事はできない」のです。

しかしながら「千曲川からの逆流があればその場所に乗れる」のです。

しかも「最高水位がJR線路を超えてはいない」ので下流から逆流してきたゴミはそこで吹き溜まるのです。

それが上記の画像が示している内容です。

ちなみにそのごみの割合は千曲川逆流に従って皿川樋門を通じて千曲川から皿川に流れ込んだものが大方のものとなっています。

以上の話は次の画像でも同様に確認する事ができます。: https://archive.md/MJYHS :

 

結局は「2時15分から決壊場所から市街地への流れだしが終了するまでの間、千曲川から皿川への逆流が存在していた。」となるのです。

そうしてもちろんその千曲川から逆流してきた泥水は飯山市街地に流れだし、飯山を泥の海に沈めたのでした。: https://www.youtube.com/watch?v=c4lQ4wckcOc :

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

台風19号 飯山水害の研究・一覧

飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討・一覧

 

 


・緊急治水対策プロジェクト 進捗状況 

2022-05-08 06:56:23 | 日記

緊急治水対策プロジェクト HP : http://www.hrr.mlit.go.jp/river/sinanogawakinkyutisuitaisaku/sinanogawakinkyutisuitaisaku_top.htm :

1、2020年10月1日時点

 

2、2022年5月6日時点

飯山関連は8ページ

番号26~34+109:皿川

26 遊水地整備(はちす)→(調査・設計中)

27 堤防強化(越水対策)静間バイパス→(調査・設計中)

28 堤防整備 静間バイパス→(調査・設計中)

29 河道掘削 戸狩 狭さく部→(工事実施中)

30 堤防強化(越水対策)川面→(調査・設計中)

31 堤防整備 川面→(調査・設計中)

32 堤防整備 上境→(整備済)

33 堤防整備 桑名川→(工事実施中)

34 堤防整備 東大滝→(工事実施中)ー>完了2023年冬

109 皿川堤防整備 皿川→(調査・設計中)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

洪水や土砂災害の予報業務、民間会社に解禁へ…契約者に細かく情報提供し局地被害防ぐ

https://archive.ph/TBJrA

『気象庁は、洪水や土砂災害の予報業務の一部を、民間の気象情報会社などに解禁する方針を決めた。これまで国と自治体が一元的に担ってきたが、契約を結んだ特定の利用者に限定した予報の提供を民間に認め、早ければ来年度にも実施する。局地豪雨などによる災害が増える一方、地域を細分化した予報には限界があり、民間参入で地域の災害リスクに応じた、きめ細かな情報提供を促す。

 気象予報の提供は、気象業務法に基づく国の許可が必要となる。1993年の同法改正で規制が緩和され、天気、高潮、波浪など6分野が既に解禁されている。

 洪水と土砂災害の2分野は、人命に関わり、誤った予報が混乱を招く恐れがあるとして見送ってきたが、民間の予報技術の向上に伴い、許可することにした。許可に必要な技術基準を策定中で、早ければ来年度中に申請の受け付けを始める。事業者は、日本気象協会、ウェザーニューズといった大手気象情報会社、研究機関などが想定されている。

(写真:読売新聞)

 ただし、住民に広く周知する予報の提供は、避難の判断に関わるため、民間には許可せず、引き続き国や自治体の責任で実施する。

 具体的には、国から雨量や河川水位のデータ提供を受けた民間業者が、特定地域の地形を分析し、独自に洪水や土砂災害を予測。契約を結んだ山裾に立地する福祉施設や河川近くの工場に情報を提供するといった活用のイメージになる。

 線状降水帯の発生などによる局地的豪雨は、一部地域に犠牲者が集中する傾向が目立っている。

 2014年の広島土砂災害では、広島市安佐北区と安佐南区だけで計77人が犠牲となった。16年の台風10号では、岩手県岩泉町で河川が氾濫し、認知症グループホームの入所者9人全員が犠牲になっている。

 これに対し、国や自治体の気象予報や避難の呼びかけは、細分化が難しい。

 土砂災害では、地域ごとの地形や土質は考慮されず、14~19年に全国で約9000回の土砂災害警戒情報が発表されたが、実際にその地域で起きたケースは13・7%。国と都道府県が管理する約2万1000河川では、多くが水位の実測値の公表にとどまり、洪水の予報ができるのは約2%だ。

 気象庁は「個別の山や中小河川の状況を踏まえての予報までは『公』では難しい」とし、民間の活用で、早めの対応を促し、被害軽減につなげたい考えだ。』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「台風19号レベルでもあふれない」 堤防の強化・河道掘削・遊水地  命と暮らし守る"緊急治水対策” 

https://archive.ph/N0uir

https://news.yahoo.co.jp/articles/1965d75780860514b982279d9159c2de0fcabe93

↑動画付:但し期間限定

『長野市長沼地区の千曲川の堤防が決壊してきょう10月13日で3年になりました。命・暮らしを守るハード対策も課題の一つです。国や県が取り組む「緊急治水対策プロジェクト」。主な柱は「堤防の強化」「河道掘削」「遊水地」の3つ。2027年度までに「台風19号レベルでもあふれない」ことを目指します。

千曲川の堤防は決壊箇所の復旧は終わり現在は強化工事が進んでいます。

川幅が狭くなる、下流の中野市「立ヶ花」では川底を掘り下げる「河道掘削」を実施。

1年前と比べると、右岸の川底が見えなくなり、流れる水の量が増しているということです。

河道の掘削は長野市篠ノ井と飯山市戸狩でも進んでいます。

課題は大量に出る土砂の処分。

現在は千曲市の工業団地の造成に使われていて、国は引き続き受け入れ先を探しています。

川沿いの土地に水を引き込む「遊水地」は7カ所、計画されています。

農地などが水に浸かる為地権者の理解を求めるのが最大の課題です。』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2023年7月

そう言えば有尾橋上流右岸の堤防 60センチかさ上げは終了した模様

しかし60センチかさ上げでは 千曲川本堤防の高さには届いていないww

[匿名さん]
 0  0
#65 2023/07/24 21:37最新レス

足立君は「千曲川本堤防と同じ高さにする」と言ってたが

やっぱりそれはウソだったんだねえ 足立君ww

--------------------------------

 

 

 


台風19号 飯山水害の検証報告・一覧・

2021-11-22 04:31:52 | 日記

台風19号 飯山水害の研究・一覧

シリウス日記2:台風19号 飯山水害の研究 :

・・・それ以外にもこれほどの衆人監視の中で起こった水害、というのもまためずらしく、そのためにネット上には多くの情報が寄せられている。だが飯山市はまったくそれらを無視しており、自分たちに都合の良い、小さな視点でまとめた報告書を提示して「これで十分だ」としている。

さてそんなことはない、これらの貴重な情報を後日の為にまとめて整理しておくとはまことに大事な仕事であるはずだが、飯山市はそのような事を言うだけで何もしない。・・・

毎秒9000トン、流れてきていたらどうなっていたか? :

・・・台風19号の際の立ケ花観測所(中野市)の流量は、決壊した千曲川堤防(長野市穂保)からの流出分も含めて最大で毎秒9000トンに達していたとみられる。だが、現行の整備計画は被災前にまとめたものだったため、当時は戦後最大とされた1983年の台風10号を念頭に置いた毎秒約7300トンの流量で目標設定していた。・・・

台風19号 長野市 穂保地区の状況 :

・・・千曲川の堤防が決壊したらどういう事になるのか、という事がよく分かる動画資料です。そうしてこれは他人事ではなく、飯山でも千曲川堤防決壊で起こりうる姿なのです。ちなみに穂保では最大時、毎秒900トンの水が流れ出した、とされています。・・・

台風19号 飯山での千曲川の状況 :

・・・台風19号襲来時、飯山での千曲川の状況といえば川面地区およびその下流域での千曲川氾濫、そうして静間バイパスでの千曲川の氾濫である。いずれの場所についても飯山市は避難勧告を出していないのであり、大変なミスをしているのである。・・・

台風19号 飯山 千曲川避難勧告発令の1 :

飯山市が避難勧告を出すのが遅かった場所が2つ、避難勧告を出せなかった場所が3つある。 これら5つの内、4つの場所では実際に千曲川からの越水による浸水被害が発生した。

台風19号 飯山 千曲川避難勧告発令の2 :

千曲川からの逆流が樋管・樋門のゲートの閉め忘れ、故障により閉まらなかった、閉めるのが遅れた事により堤内に流れ込んだ場所が4か所ある。これらの場所については明らかに人災である。

台風19号 飯山 千曲川避難勧告発令の3 :

飯山市市街地に避難勧告を出せなかった市長の「理由にならない」「非常識な」言い訳け。樋門操作員について回る不可思議な事実。

飯山水害「なぜ皿川は氾濫したのか」の1 :

・・・ちなみに上記の説明のなかで「排水ポンプ車の事前準備なしで」とありますが、この事前準備をする主体は飯山市なのです。そうして飯山市がその様に排水ポンプ車を事前準備・事前に依頼していなかった理由は飯山市がたてた水防計画にあります。「今回の台風19号を迎えるにあたっては従来通り皿川樋門は開けっ放し対応とする」とそこには書かれていたはずです。

しかしそのような内容は上記のマスコミ発表の中には出てきません。あのマスコミ発表は「悪いのは河川事務所で、飯山市にはおちどがない」と主張するのが目的だったからです。・・・

飯山水害「なぜ皿川は氾濫したのか」の2 :

・・・皿川もまた千曲川の水位上昇にしたがってバックウオーターの影響がでてきて皿川の水位が上昇します。問題はその次の状況です。皿川の水位が上昇し、樋門入口のトンネル上端をこえてそれをふさぐほどになった時に、今までは千曲川に流れ出していた皿川の水が流れださなくなりました。

そうして急速に皿川の水位が上昇し始めたのでした。皿川上流からはそれなりの流量で水が流れ込みますから、千曲川に排出されない水はどんどんとその場所に溜まりこみ、皿川ダム湖を作り出していきます。・・・

10飯山水害 皿川堤防決壊の前と後の皿川氾濫状況 :

1、皿川堤防決壊前  最初の越水は左岸M建設前の道路で確認されました。場所の確認用として以下の画像を上げておきます。右岸堤防中ごろから千曲川方向、皿川橋をみたものですが、左側の屋上に看板がでているあたりがM建設前道路となります。

・午前6時30分頃 千曲川堤防方向 : https://archive.fo/6PpWP :堤防上で排水ポンプ車が排水作業中 画面左、軽トラが止まっている駐車場の前あたりの道路から左岸越水 左端の赤い屋根の後ろの建物が有尾中継ポンプ場・・・

11飯山水害「なぜ皿川堤防は決壊したのか」の1 :

前述したように千曲川の水位上昇に伴って皿川の水が千曲川へ流れ出さなくなりました。その理由として流出が人為的に遮断されたのか、それとも自然に遮断されたのか、2つの可能性がありますが今はその真偽を問わずに話を進めます。

いずれにせよ流出できなくなった皿川の水は樋門の前に溜まりはじめ、皿川ダム湖を作りはじめます。そうしてついには満水に至り、左岸M建設側の道路へと越水し始めました。・・・

12飯山水害「なぜ皿川堤防は決壊したのか」の2 :

・・・皿川右岸堤防はJR線路を堤防の一部として組み込んでいた、不完全堤防であった、という事になる。線路と言うものは堤防の代替えにはならず、堤防の上を線路は走る、と言うのが基本であるからである。(注1)

これは今回水害の前の皿川堤防かさ上げ、それから法面の耐水化や幅の拡充などの対応がとられてきてはいるが、それでもその弱点は残ったままであった。ちなみに残念な事には今回の決壊した場所の法面の耐水化は行われてはいなかった。・・・この点は堤防を管理・メンテナンスする責任をもつ長野県のミスであろう。この事については長野県は責任を免れない。・・・

13飯山水害 皿川樋門は開いていた :

・・・皿川樋門のゲートが降りていなかった、という決定的な、直接的な画像がありました。・水門の閉鎖、国伝えず 長野・飯山の皿川、堤防決壊 (中日) : https://www.chunichi.co.jp/article/39265 <-写真をクリックすると拡大できる。皿川で排水作業中のポンプ車1台、確認可能。ちなみにこの画像は昼ごろ飯山市がとばしたドローンによるもの。

拡大画像で皿川樋門を見てください。ゲートが降りていない事が確認できます。分かりにくい時は150%に拡大しましょう。はい、お疲れ様でした。貴重な画像を提供していただいた飯山市には感謝する次第であります。・・・

14「河川事務所の報告は成立していない」の1  :

前のページでは「皿川樋門が開いていた」という「実際に起こった事」の状況を見ていただいた。さてそうなると「河川事務所が出してきた報告書はどうなるんだ?」という事になる。

・情報公開請求によって河川事務所から提示された皿川樋門操作記録:https://archive.fo/NOD6b  : https://archive.fo/ffrn2

ここに挙げた樋門操作記録なる「一枚の紙きれ」が「皿川樋門が閉まっていた証拠だ」と河川事務所も飯山市もそう主張する。そうして本当にそれ以外の証拠は何もない。・・・

15「河川事務所の報告は成立していない」の2 :

・・・ここにも、千曲川水位上昇によるバックウォーター(逆流)が発生。
と明記されています。』これが17日発表のプレス発表 第一報になると「皿川樋門が閉まっていた為」と変化します。

さて14日以降17日プレス発表までの間に飯山市と河川事務所、そうして委託樋門操作員との間でどのような会話がかわされたのでしょうか?分かる事はその結果、「千曲川水位上昇によるバックウォーター(逆流)が発生した為」という理由は取り下げられ代わりに「操作員が樋門を閉めた為」となりました。・・・

16「河川事務所の報告は成立していない」の3 :

・・・報告によれば樋門操作員が再びその場所に出動したのは13日の14時とされる。その時には皿川樋門の前では排水ポンプ車が一台、排水作業にあたっていた。

13日9時頃の皿川樋門前の状況: https://archive.fo/8RpSJ 

14時であれば周囲はもっと明るくなっていた事であろう。そうして排水ポンプ車を操作している作業員はそこにいた。だがその作業員は再出動した樋門操作員を見る事はなかった。そのかわりにもっと不思議な光景を目にしていた。樋門操作員が現れた形跡がないのにもかかわらず、樋門のゲートがすでに上がっているのを確認していたのである。・・・

17皿川氾濫「飯山市の主張は成立していない」 :

・・・飯山市はここで事実と異なる事をマスコミに伝えている。「基準はなかった」のではなく「基準はあった」。それを書いたマニュアルは存在したのである。以下に現物を示す。

・「避難勧告等の判断・伝達マニアル」変更履歴 : https://archive.fo/Hr34x

・「避難勧告等の判断・伝達マニアル」内水氾濫発令基準 : https://archive.fo/Ge9M7

さて現物によれば「判断基準」も「避難区域」も決められている。という事は「存在していた基準」を「存在しない」とマスコミに伝えていた訳だな、飯山市は。そういうのは世間では「ウソつき」と呼ばれるのだよ、市役所の諸君。(注1)・・・

18飯山市と河川事務所の芝居は成立していない :

・・・河川事務所が出してきた報告書にも「操作員はゲートを降ろした後で飯山市に連絡した」という記載がある。

・情報公開請求によって河川事務所から提示された皿川樋門操作記録:https://archive.fo/NOD6b  : https://archive.fo/ffrn2

そうであればもともと河川事務所は信毎を呼んで「我々が飯山市に連絡をしなかったのが悪いのだ」などという様な事を言う必要などどこにもないのである。なんとなれば委託契約をしている樋門操作員が河川事務所が定めた手順に従ってちゃんと市役所に連絡している事になっているからである。

19「皿川氾濫・決壊に対する避難勧告発令」の1 :

・・・1、事前準備  10月11日~12日にかけて 「台風19号襲来に備えて皿川樋門を閉める」という水防計画を立てなかった。(飯山市がしなかった事の1)(注1)

これは「皿川樋門を閉める必要がある程の千曲川の水位上昇が起こりうる」という事を飯山市が理解していなかった為である。あるいは言い換えれば「どのような台風がきても皿川樋門は開きっぱなしで大丈夫である」と勘違いしていた、という事でもある。

そうしてまた、それゆえに皿川に対しては今井川、日光川に対して行った様な「事前の排水ポンプ車の手配」を行わなかった。(飯山市がしなかった事の2)(注2)・・・

20「皿川氾濫・決壊に対する避難勧告発令」の2 :

・・・有尾区への避難勧告は市役所職員が左岸越水を現地確認・報告した2時半直後には何の問題もなく発令可能であり、またそうすべきであった。しかし対策本部はそのようにしなかった。

これは有尾区区長と懇意にしているその地区の消防団員にして委託樋門操作員、M氏が「皿川が氾濫しそうだから避難した方がいい」と2時10分に「私的に連絡を区長に入れたから」である。そうしてこのM氏が今回の皿川氾濫の真実を証言できる唯一の方なのである。ちなみにこのM氏の自宅も皿川が氾濫した場合には浸水する事になる場所にあった。(注6)

その連絡に応じて区長は有尾区民を避難させ始めた。そうして、その事を知った対策本部は「避難勧告は市長にしか出せない」という事を忘れていて「ああ、それなら有尾区は避難連絡済み」とした。・・・

21「皿川氾濫・決壊に対する避難勧告発令」の3 :

・・・このページで検討するべき内容は「城山雨水排水ポンプ場が動いていたら」つまり「ポンプ場が耐水化されていて、ポンプ場外に氾濫水が水位1m程も押し寄せてもポンプ場内に氾濫水が浸入する事はなく、従ってポンプが異常停止する事が無かった」としたら、飯山市の主張は本当に成立していたのか、という事になります。

勿論この場合の飯山市の主張は「避難勧告を出すエリアは有尾区、北町区、そうして田町区で十分であった。」という事ですね。

つまり「それ以外の場所には氾濫水は押し寄せる事はなかった」と飯山市は主張しているのであります。・・・

22・「城山の雨水排水ポンプ場は能力不足」の1 :

2、ポンプ場に流入する雨水が増えてもいないのに、何故3台目のポンプを動かす必要があったのか?

実は1時50分の時点ではそれまでよりもポンプ場に流入する雨水の量は減っていました。にもかかわらずポンプ場貯水池の水位は上昇を続け、つまりは2台の排水ポンプを稼働させただけでは排水量が足りず、したがってポンプ場の担当者は3台目のポンプを稼働させることになったのです。

ほほう、何故そんな事になるのですか?千曲川の水位が上昇した為です。・・・

23「城山の雨水排水ポンプ場は能力不足」の2 :

・・・当初我々は「それはどこからかは知らないが雨水のほかに排水ポンプが排除しなくてはならない水が貯水池に流れ込んできたためだ」と推測しました。(注3)これは市長の「1台あたり1分間に110トンの排水能力をもつ排水ポンプだ」という主張を鵜呑みにした結果でした。

しかしながら市長のこの発言・主張は千曲川の水位上昇の影響を排水ポンプが受ける事を無視した「お話にならない主張だった」のです。

事実はと言えば「1時50分のタイミングでは2台の排水ポンプが動いていたにも関わらず貯水池の水位は上昇し続け、あふれ出すまであと50センチを残すほどにまでなっていた」のです。・・・

24その1・飯山水害に関係する樋門・樋管について、飯山市とのバトルの記録

飯山市街地の水没に関係をもつ樋門・樋管の数は6つあります。
その中でプレス発表で言及されているのは皿川樋門、ただ一つだけというありさまです。
それ以外の残り5つの樋門・樋管についてはまったく書かれていません。
そうして、飯山市との「樋門・樋管についての情報公開の戦い」は全て、ここから始まったのでした。・・・

25その2・飯山水害に関係する樋門・樋管について、飯山市とのバトルの記録

・・・そうして又飯山市がこの情報公開請求まえに「このような樋門・樋管の閉・開時刻をまとめた原本書類をもっていたかどうか」、それは非常に怪しいのです。この文書は「まるでこの情報公開請求に合わせて急いで作りあげた」かのような文章ですからね。

といいますのも「そのような情報をまとめた文書は市役所には存在しない」という回答を請求者に出した場合は、「そのような回答をする事自体が問題である」と市議会で責められることになるのが目に見えていたからです。・・・

26その3・飯山水害に関係する樋門・樋管について、飯山市とのバトルの記録

・・・この内水ゲートは12日の20時45分に閉められました。そうしてポンプ場の1号、2号ポンプの運転が始まったのです。

それで・樋門操作記録2(飯山市公開) : https://archive.fo/PeSqm :を見ますと「その何もしなくてもよい栄川樋管のはず」が「栄川樋管退避指示 *ゲート開」と「まるで操作をしたような書き方、しかも赤字で強調表示までされています」。 しかし実際は「何もしなくてもよい樋管ですから、樋門操作員は近寄りもしません」。そうすると「赤い字で強調表示された退避指示」とは一体何を意味するのでしょうか?

そんな風にして「情報開示要求を出した請求者に向かって」「ここは大事だぞ!よく見ろよ。」と市役所が意思表示する意味は何ですか?・・・

27飯山市が否定したかった「うわさ」についての経緯

・・・「間違った認識よる情報の拡散」とは足立市長が公の場所で発言した「一分間に110トンの水を排出できるポンプが3台動いていた」ので「市内の内水対策はできていた」という主張のことです。

そうして市長のこの「間違った認識よる情報の拡散」行為によって「我々市民は見事に誤解に導かれ」「混乱させられる状況」になったのです。

そうであれば村上君が否定しなくてはならない「うわさ」、「デマ」はこの「一分間に110トンの水を排出できるポンプが3台動いていた」ので「市内の内水対策はできていた」という足立市長の発言そのものなのです。

 

28・緊急治水対策プロジェクト 進捗状況 

 ・皿川 堤防かさ上げ、遊水池、千曲川 戸狩 河道掘削、静間バイパス堤防整備etcの進捗管理:河川事務所よ真面目に働けww

29・西の山降水量と皿川水位の関係など

飯山の西側にある山(斑尾とか黒岩とか)に降った雨がそこから流れ出して千曲川に流れ込む支流(皿川とか清川、宮沢川など)の水量・水位に与える影響を調べる。

ちなみにそれを調べていくと、「飯山水害は皿川が氾濫したのだ=皿川上流から流れ出した水が市内にあふれたのが原因」という「飯山市と足立さんの説明が事実とは異なる」という事が分かる。

30皿川画像・台風19号襲来前・後・とりあえず補修・本格改修中・

皿川の台風前、直撃状況、その後、現状が画像でわかるフォトアルバム

 

 

 

 


その3・飯山水害に関係する樋門・樋管について、飯山市とのバトルの記録

2021-10-03 03:29:17 | 日記

飯山市から公開された樋門・樋管の操作記録は以下の通りです。

1・樋門操作記録1(飯山市公開) : https://archive.fo/4Llh6

2・樋門操作記録2(飯山市公開) : https://archive.fo/PeSqm

 

§4、ポンプ場がらみの樋管・内水ゲートについて

次に注目すべきは4、のポンプ場内水ゲート : https://archive.fo/SlKLV でしょう。(注1

情報公開請求は「市街地の水没に関連した樋門・樋管の閉・開時刻は?」というものであったと思われますが、そうなりますと5、栄川樋管 は前のページで示しました様に「開きっぱなし」という回答になってしまいます。

事実、今回の回答でも13日の18時05分まで開きっぱなしでした。

そうなりますとこの2つの資料を見せられただけの人は「ああそうか、だから栄川樋管から千曲川の泥水がポンプ場を経由して市内に流れ込んできていたのだ」と解釈します。

しかし実際はポンプ場には内水ゲートがあり、ここが閉まっていると千曲川の泥水は市内には流れ込めない事になっています。

そうでありますから「樋門・樋管」ではありませんが「ポンプ場の内水ゲート」についてもその閉・開時刻を開示しておく必要が飯山市には在ったのです。

注1:内水ゲートと栄川樋管 : https://archive.fo/SlKLV :雨水排水ポンプ場と吐出漕、それから内水ゲートが上げられた状態の写真。道路の泥がまだ洗浄されていない状況である。内水ゲートをポンプ場の貯水池側から見るとこうなっている。: https://archive.fo/1WPiv : <--貯水池から栄川樋管に通じるトンネルと内水ゲート 貯水池の水位計がトンネル入り口の左側に写っている。 このトンネルが堤防下をくぐって千曲川側に通じている。そうしてそこにあるのが栄川樋管である。 : https://archive.fo/PXjv9 :<--栄川樋管と開いた状態のゲート。ここのゲートは閉じる必要がなく、いつも開きっぱなしでよいと飯山市は説明している。

 

この内水ゲートは12日の20時45分に閉められました。そうしてポンプ場の1号、2号ポンプの運転が始まったのです。

それで・樋門操作記録2(飯山市公開) : https://archive.fo/PeSqm :を見ますと「その何もしなくてもよい栄川樋管のはず」が「栄川樋管退避指示 *ゲート開」と「まるで操作をしたような書き方、しかも赤字で強調表示までされています」。 しかし実際は「何もしなくてもよい樋管ですから、樋門操作員は近寄りもしません」。そうすると「赤い字で強調表示された退避指示」とは一体何を意味するのでしょうか?

そんな風にして「情報開示要求を出した請求者に向かって」「ここは大事だぞ!よく見ろよ。」と市役所が意思表示する意味は何ですか?

そうしてまた同様の書き方が飯山樋管についてもされています。しかしここのゲートも開きっぱなしでOKですからいまさら退避する事はないのです。そうすると「赤い字で強調表示された退避指示」はまったく意味不明という事になります。

それでこの時の我々の認識は、といいますと「栄川樋管が開いていたので、そこから千曲川の水が市内に逆流したのであろう」と言うものでした。そうしますと飯山市が出してきた資料はまさに我々が想定していた状況を裏付けるもの、おまけに赤字強調までして教えてくれています。

どう思いますか、皆さん。「あまりにもできすぎの情報公開資料である」とは思いませんか?

事実、その様な公開された情報のみで飯山市に質問を出す、飯山市を問い詰めた、としましょう。飯山市は「待ってました」とばかりに、「内水ゲートが閉まっているから、千曲川の水は市内に逆流する事はない」と「得意げに説明する」でありましょう。(注2

そうしてその証拠として「ほらHPの説明をよく見てごらん」と言うのでした。

しかしながらこのHPの説明は実は後日になって市役所があわてて公開したものでした。(注3)

 

注2:「飯山市 令和 2年  6月 定例会(第372回) 06月16日-02号」から引用

『◆14番(山崎一郎) 
 ただいま説明ございました。
 実は、城山の排水ポンプが被災し機能が停止したときに、樋管を閉鎖しなかったから、千曲川が逆流したのが水害の要因だといううわさが流れているようでありますが、現場の状況を知らない間違いであると思いますが、市民に不安を与えかねないので、間違いであることをはっきり市民に伝えることが私は重要であると思いますが、状況をお聞きしたいと思います。

建設水道部長(村上透) 
 市街地排水路の樋管、樋門が開いていた状態について、まず市街地の排水の仕組みからご説明する必要がございます。
 市街地の雨水排水を担う水路の系統は2つあります。

 1つは、新町、上町や、本町、北町など、まちの中心部に降った雨水を排水する中央排水区であります。
これらの水路は全て城山雨水排水ポンプ場につながっております。

ポンプ場の仕組みは、まず、千曲川からの逆流を防ぐために、ポンプ場内にあるゲートを閉め、千曲川側にある栄川樋管を開けて排水を行います。
なお、ポンプが停止した状態においても逆流を防止する装置が装備されており、ここから千曲川の洪水が市街地に入ってくることはございません。

 もう一つは、上倉や奈良沢など市街地西側丘陵地に降った雨水を排水する飯山排水区であります。
この水路の出口は飯山樋管になっております。
排水の仕組みは、圧力管方式といいまして、千曲川の堤防の高さよりも高い場所で雨水を取り込んで、水位差で押し出す仕組みとなっております。
まちの中心部を通過する区間は管渠にて密閉されており、千曲川の水がまちの中心部に入ることはございません。

 以上、これらの樋管から千曲川の水が逆流し市街地に流れ込むことはありません。
 間違った認識や憶測による情報の拡散は、市民の皆さんの不安をあおぎ、誤解を招く危険性があります。

今回のこのようなうわさについては、否定させていただきます。
 なお、市街地の雨水排水の仕組みについては、市のホームページにて公表させていただいております。』(注3

 

それで今回の6月市議会が始まるのに合わせて、あるいはその最中にHPでその仕組みが公開された。これはまさに山崎市議の質問に「市役所として都合の良い回答をする為」としか思えないタイミングである。(注3

それまではこうした「ポンプ場の仕組み」については、一切が非公開だったのである。

そうしてこの事は本当に飯山市が「水防に関する情報の公開については不熱心である」という事を示している。

注3:飯山市から公開された資料は以下の3点。

飯山市街地雨水排水系統図

飯山排水区(圧力管)のしくみ 

中央排水区(城山雨水排水ポンプ場)のしくみ 

村上君は『市街地の雨水排水の仕組みについては、市のホームページにて公表させていただいております。』と言うように「随分と前から市のホームページにて公表している」様な言い方をしている。

だがグーグルによれば : https://archive.fo/WIzN2

『飯山市街地雨水排水系統図https://www.city.iiyama.nagano.jp › usuihaisui › keitouzu
2020/06/18 — 各排水区の排水方法. 飯山排水区(193ha)・・・圧力管方式(圧力管のしくみ); 中央排水区(221ha)・・・城山雨水排水ポンプ場からのポンプ ...』

であって、ホームページにアップしたのは6月18日になっている。それ以外の残り2つの資料もまた6月18日にアップした、とグーグルは言っている。

まあここは村上君の言う事を聞いておいたとしても「6月16日のこの答弁の直後に」「話を合わせる為にアップした」という様にしか見えない。

つまりそれまではこの3つの資料の内容については一般には公開されておらず、また一般の市議会議員にとってもそのことは例外ではなかったのです。


以上が「飯山水害に関係する樋門・樋管について、飯山市とのバトルの記録」となります。


追伸:実は飯山市が説明していない、情報公開していない栄川樋管のゲート操作があります。それは「開けっ放しでよいはずの栄川樋管のゲートを13日の18時05分に閉めた」と記録されている事です。このゲート操作については「何故その様にしなくてはならなかったのか」についての一切の説明は飯山市からありません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

台風19号 飯山水害の検証報告・一覧

 

 

 

 

 

 

 

 

 


飯山市が否定したかった「うわさ」についての経緯

2021-09-27 09:29:38 | 日記

さて「栄川樋管が開いていたのが飯山水害の原因だ」という「うわさ」(?)が広まっていた、と山崎市議は言います。そうしてその事は飯山市も認識し、同意していた模様です。

と言うよりも、飯山市がまず「そのけしからんうわさ」を認識し、それを公の場で否定する為に山崎議員と相談した、と見るのが妥当でしょう。

そうして一般質問において山崎市議が質問し、飯山市がそのうわさを予定通りに見事に否定した、のでした。(詳細は4章に記述

さてそれで、飯山市が言う所の「けしからんうわさ」はどこからどうやって、何故、発生したのでしょうか?

まあそういう話をしてみたいと思います。

うわさの発生元:栄川樋管からの千曲川の逆流が疑われる

・その26-1・城山雨水排水ポンプ場のポンプ稼働状況と浸水深さについて検証した。2020-01-23 記事) 
『3号機を動かす必要がないにも関わらず動かしている。-->栄川樋管からの逆流が疑われる。
皿川からの氾濫水だけでは13日7時15分時点での飯山市の浸水状況は到底説明できない事がわかった。』

この記事が「栄川樋管からの逆流の疑い」を最初に指摘したものになります。

この記事の前提は市長の「一分間に110トンの水を排出できるポンプが3台動いていた」ので「市内の内水対策はできていた」という主張でした。

その主張をもとにすると13日の1時50分に「雨水の流れ込みだけでは動かす必要がない」にもかかわらず3番目の排水ポンプを動かしたのですが「何故動かしたのか」その事が説明できなくなります。

排水する水がないのに3番目のポンプは動かしません。

そうなると「雨水以外の3番目のポンプが排水する必要があった、出所不明の水」が必要になります。

その第一候補として「栄川樋管からの千曲川の逆流」を指摘したのでした。

ちなみにこの時刻では皿川は越水しておらず、従って皿川からの氾濫水の影響を考える必要はありません。

そうしてまた、この時点では「栄川樋管は当然、閉じられているもの」という認識で、ポンプ場からのポンプアップされた排水は広井川樋門にある様に「堤防を貫いている排水管による」と想定していました。(注1

注1:広井川ポンプ場の排水吐出菅群 : https://archive.fo/jR65B :この吐出菅は堤防天端より少し下で堤防を貫いて千曲川側に出口がある。ポンプアップされた水はそこから千曲川に排出される。:・広井川ポンプ場 排水管群 : https://archive.fo/SqmnF

この辺りの状況は排水ポンプ車での排水の状況と似ているが、排水ポンプ車の場合とは違って堤防道路上には排水管は露出していない為、通行止めの必要はない。

他方で城山のポンプ場の巨大な排水管は地下にもぐりこんでいる。:吐出菅(拡大) https://archive.fo/ZoWyM :飯山市からのポンプ場についての情報公開があるまでは我々はこの排水管が堤防地下を通って千曲川側に出口を持つものと考えていた。

飯山市街地の水没に関係がある全ての樋門・樋管についての情報公開請求

上記の2021/1/23のブログ記事よりも前に「飯山市街地の水没に関係がある全ての樋門・樋管についての情報を公開せよ」という指摘はすでに大家さんによって行われています。

『・千曲川の樋管や樋門の閉・開時刻を明らかにすることが今後に生かす道〜台風19号内水氾濫
2019-12-10  : https://archive.fo/G6YTb :https://ameblo.jp/mto193914/entry-12554967806.html?frm=theme :市街地への内水氾濫が、皿川からの氾濫だけだったとは思われません。
⑴静間樋管
⑵飯山城南樋管
⑶飯山樋管
⑷栄川樋管
⑸皿川樋門
⑸有尾樋管
などが何時に閉じられ、何時に開けられたのかを明らかにするとともに、そのことにより内水の氾濫があったのかどうかを早急に明らかにしていただきたいと思います。』

上記のブログの指摘や「栄川樋管がどうであったのか、知りたい」という事があり、H氏が飯山市に対してこの件について情報公開請求をしました。

これは令和2年3月31日日付で請求:令和2年4月23日付けで飯山市から回答されました。

その報告が以下に示す2つの記事になりました。

・千曲川樋門樋管ゲート開閉状況(市街地)という文書があります~情報公開開示文書
2020-05-30  : https://archive.fo/SbbTB 

・樋門・樋管閉会操作一覧表~栄川樋管2時、飯山樋管は2時30分に~ゲートを開けて退避したと記述!
2020-05-31  : https://archive.fo/u2CUw 

こうして我々は5月30日をもってようやくにして「飯山市街地の水没に関係がある全ての樋門・樋管のゲートの閉・開時刻の情報」を入手するに至ったのでした。

ちなみにこのような「情報公開請求活動」のほかに「現地調査活動」も忘れてはいけません。

4月中の精力的な調査活動によって栄川樋管が閉じられた形跡がない事をつかみました。これが次の記事につながります。

・その27-1・栄川樋管も開きっぱなしであった。 :2020/05/13記事:栄川樋管が開いていたのが皿川氾濫とならんで飯山水害のもう一つの原因、としている。

そうして実はこの情報はマスコミにも流されました。

それから5月30日時点での大家さんブログ記事によって「飯山市も栄川樋管が開いていた事を認めている」という情報が公開されたので、その情報も上記結論を補強する追加情報として30日にマスコミに流されました。

これらの情報を得たマスコミはその真偽を確かめるべく市役所を取材したと思われます。

その取材結果が6月4日にマスコミから報告がありました。

『・・・そして栄川樋管についてですが、わたしの取材に基づく理解では

 栄川樋管は堤防の内側と外側の2つあり、大雨が降った場合、

 内側の樋管とは閉じて、城山雨水排水ポンプを稼働して千曲川に排水する。
その際、排水は外側の樋管を通って千曲川に流れるため、外側の樋管は開けている。

 つまり、大雨で内水を排除する必要がある場合、栄川樋管は内側を閉じ、外側は
開けている、というのが通常で、内側も外側も両方とも開いていない限り、問題は
ないのではないでしょうか。

 理解が間違っていたり、新たな情報があれば教えて下さい。・・・』

この情報には驚きました。

広井川のポンプ場に見る様に「通常は樋門・樋管のゲートは千曲川からの逆流を防ぐために閉じて、そうしてそれとは別に排水ポンプでポンプアップされた水は排水管により千曲川に戻される」とそう思い込んでいましたから。

そうであればマスコミから報告を受けた6月4日の段階では「その可能性を認めながらも、その情報については確証はもてない」という状況でした。

飯山市からの非公式な情報開示と公式な情報開示

さてそのようなマスコミからの取材を受けた(と思われる)市役所も驚いたのでしょう。

樋門・樋管のゲートについての情報公開は4月23日付けでしたものの、それについては6月市議会の一般質問で答えればよい、としていたところにマスコミからの取材がありました。

それで「これ以上、騒ぎを大きくしてはいけない」ということになり「この騒動の火消しに入った」という訳です。

・「ときでん」周辺~10月13日午後5時近くに最高浸水深~標高315・8mまで上昇~洪水発生源は~
2020-06-05  : https://archive.fo/cigGj :https://ameblo.jp/mto193914/entry-12601517922.html?frm=theme :市内水位の経過写真あり:

栄川・飯山樋管の開け放しによる逆流?
さらに、情報公開により明らかにされた、栄川樋管・飯山樋管ゲートが閉められず、開け放しにされていたことや、栄川樋管ゲートが13日夕方18時05分まで閉じられなかったこと。

併せて、城山雨水排水ポンプ場ポンプ水没による機能停止により排水できなくなったことにあると思われます。

情報公開と水害の原因の検証を!

飯山市は、皿川の越水や栄川の逆流についての正確な情報は、水害から7ヶ月以上経過するのに何も明らかにしていませんし、全面的な検証もしていません。

新事実判明 :栄川樋管は城山雨水排水ポンプ場起動時は全開。飯山樋管は常時全開

つまり、最初から閉める予定のない樋管だったことが、飯山市市街地雨水排水系統図に記されていることが判明しました。

ということは、情報公開により開示された文書の中に記されている「皿川樋管」と「飯山樋管」が開かれたまま、操作員が退避したことは予定通りの行動ということになります。

ゲートを全開したままで、逆流が起きないということはよく理解できないところです。

皿川樋門は閉じられていて、栄川樋管・飯山樋管は全開でも逆流しないとしたら、13日午後5時頃に、「ときでん」付近で、最高浸水深になり、太い丸太が遠くまで流れる流速の水は一体どこから来たのでしょうか。

しっかりと原因を究明して教えて欲しいと思います。

この記事で注目すべきは何と言ってもこの画像です。

・飯山市からの非公式情報と思われる 雨水排水系統図 : http://archive.fo/KMO2T :あるいは栄川樋管が千曲川洪水でも開きっぱなしの理由(通常は市街地の内水を千曲川に排出するために開いている。そうして千曲川洪水時にはポンプアップされた水を排出するために開いている。つまり、「いつも開いている」という説明。)

このダブルクリップで挟まれた「雨水排水系統図」の資料6月4日にどこの誰が大家さんの所に持参し、内容を説明したのでしょうか?(注2

ちなみに資料整理がよい大家さんが保管されていた「雨水排水系統図」はこれです。

・雨水排水系統図 : https://archive.fo/QZGdk

その資料には飯山排水区の圧力管排水の記述はあるものの、中央排水区の城南樋管と栄川樋管のゲート操作の記述はありません。

まあしかしながら、これだけの資料を保管されていた、という事だけでも「大家さんの仕事は十分であった」と言えるでしょう。

さてそれで、後日に至りて(6月18日)ネットにアップされた飯山市が公開した資料はこれです。

・飯山市HP記載 雨水排水系統図 : https://archive.fo/Mfb18

最初に大家さんの所に持ち込まれた資料よりは情報がはぶかれていますが、城南樋管の運用方法については大家さんが所持していた「かつての公開資料」にはなく、その部分は追記した模様です。

そうして、飯山樋管と栄川樋管について、上記雨水排水系統図ではぶかれた情報はそれぞれページを改めて分かりやすく解説したものがHPにアップされました。(6月18日

・飯山樋管が洪水でも開きっぱなしの理由 : https://archive.fo/v8iwE

・中央排水区(城山雨水排水ポンプ場)のしくみ : https://archive.fo/db83r

さてそういう訳で上記の「大家さんの所に持ち込まれた資料」は確かに市役所が持っていた資料である、と確認できるのでした。

そうして又6月5日の時点で公開された「市役所からの非公式な雨水排水系統図」によって前日の6月4日にマスコミから当方にもたらされた情報が「確かなものであった」という事が確認できたのです。

注2:大家さんブログ記事自体のアップロードは6月5日になっていますが、この記事を書き上げたのは一日前の4日であって、アップロードそのものは5日の早朝に行われています。

つまり「4日に誰かが大家さんの所を資料を持って訪ねて説明した。その際にその資料の写真は許可された。」という事になります。

そうしてまた4日という日付はマスコミが当方に取材の結果報告をしてくれた日でもあります。

市議会でうわさを否定する市役所の担当者(6月16日)

「栄川樋管が開いていたのが飯山水害の原因だ」という「うわさ」(?)を飯山市が否定する為の質問をする山崎市議

「飯山市 令和 2年  6月 定例会(第372回) 06月16日-02号」から引用

『◆14番(山崎一郎) 
 ただいま説明ございました。
 実は、城山の排水ポンプが被災し機能が停止したときに、樋管を閉鎖しなかったから、千曲川が逆流したのが水害の要因だといううわさが流れているようでありますが、現場の状況を知らない間違いであると思いますが、市民に不安を与えかねないので、間違いであることをはっきり市民に伝えることが私は重要であると思いますが、状況をお聞きしたいと思います。

建設水道部長(村上透) 
 市街地排水路の樋管、樋門が開いていた状態について、まず市街地の排水の仕組みからご説明する必要がございます。
 市街地の雨水排水を担う水路の系統は2つあります。

 1つは、新町、上町や、本町、北町など、まちの中心部に降った雨水を排水する中央排水区であります。
これらの水路は全て城山雨水排水ポンプ場につながっております。

ポンプ場の仕組みは、まず、千曲川からの逆流を防ぐために、ポンプ場内にあるゲートを閉め、千曲川側にある栄川樋管を開けて排水を行います。
なお、ポンプが停止した状態においても逆流を防止する装置が装備されており、ここから千曲川の洪水が市街地に入ってくることはございません。

 もう一つは、上倉や奈良沢など市街地西側丘陵地に降った雨水を排水する飯山排水区であります。
この水路の出口は飯山樋管になっております。
排水の仕組みは、圧力管方式といいまして、千曲川の堤防の高さよりも高い場所で雨水を取り込んで、水位差で押し出す仕組みとなっております。
まちの中心部を通過する区間は管渠にて密閉されており、千曲川の水がまちの中心部に入ることはございません。

 以上、これらの樋管から千曲川の水が逆流し市街地に流れ込むことはありません。
 間違った認識や憶測による情報の拡散は、市民の皆さんの不安をあおぎ、誤解を招く危険性があります。

今回のこのようなうわさについては、否定させていただきます
 なお、市街地の雨水排水の仕組みについては、市のホームページにて公表させていただいております。』(注3

コメント:山崎市議は「普通はそこまでは知る事がない」ポンプ場の仕組みについて詳細を知っていた模様です。

何故普通は知る事が出来ないのか、といえばもちろん「今までは市役所はポンプ場の仕組みについては一般市民に対して一切、情報公開をしてこなかったから」なのです。

そうであれば山崎市議が言う「現場の状況を知らない間違い」というのはそれはそれで一応はスジが通る主張ではあるが、他方で「市役所が情報公開をしてこなかった」という事も同時にまた山崎市議は指摘するべきです。

そうしてまた山崎市議が理解すべき事は、今回こうした指摘が市民からあったがゆえにようやく市役所は雨水排水ポンプ場の仕組みをHPで公開した、という事です。

さてそうであれば、「現場の状況を知らない間違いである」と市民からの指摘をバカにするような事を言うのは正当な事ではありません。

くわえて村上くんも『間違った認識や憶測による情報の拡散は、市民の皆さんの不安をあおぎ、誤解を招く危険性があります。』というような「上から目線で否定的な事」を言う前に、自分達がやってきた秘密主義の態度、「ポンプ場という水防上重要な設備についての説明を一切公開してこなかった」と言うやり方について猛省すべきなのである。

それで今回の6月市議会が始まるのに合わせて、あるいはその最中にHPでその仕組みが公開された。これはまさに山崎市議の質問に「市役所として都合の良い回答をする為」としか思えないタイミングである。(注3

それまではこうした「ポンプ場の仕組み」については、一切が非公開だったのである。

そうしてこの事は本当に飯山市が「水防に関する情報の公開については不熱心である」という事を示している。

注3:飯山市から公開された資料は以下の3点。

飯山市街地雨水排水系統図

飯山排水区(圧力管)のしくみ 

中央排水区(城山雨水排水ポンプ場)のしくみ 

村上君は『市街地の雨水排水の仕組みについては、市のホームページにて公表させていただいております。』と言うように「随分と前から市のホームページにて公表している」様な言い方をしている。

だがグーグルによれば : https://archive.fo/WIzN2

『飯山市街地雨水排水系統図https://www.city.iiyama.nagano.jp › usuihaisui › keitouzu
2020/06/18 — 各排水区の排水方法. 飯山排水区(193ha)・・・圧力管方式(圧力管のしくみ); 中央排水区(221ha)・・・城山雨水排水ポンプ場からのポンプ ...』

であって、ホームページにアップしたのは6月18日になっている。それ以外の残り2つの資料もまた6月18日にアップした、とグーグルは言っている。

まあここは村上君の言う事を聞いておいたとしても「6月16日のこの答弁の直後に」「話を合わせる為にアップした」という様にしか見えない。

つまりそれまではこの3つの資料の内容については一般には公開されておらず、また一般の市議会議員にとってもそのことは例外ではなく、ただ山崎議員は「特別な思いがポンプ場にある為」にその詳細情報を知っていた、と言うのが事実でしょう。

この騒動の本当の起点はどこなのか?

さて、以上みてきた経緯がこの騒動のすべてです。

そうしてこの騒動の起点は、といえばもちろん足立市長の「一分間に110トンの水を排出できるポンプが3台動いていた」ので「市内の内水対策はできていた」という主張である。

この足立市長の発言を基にすれば、どうしたって13日の1時50分に「雨水の流れ込みだけでは動かす必要がない」にもかかわらず3番目の排水ポンプを動かした事が説明できなくなり、そこには「雨水以外の3番目のポンプが排水する必要があった、出所不明の水」が必要になります。(注4

そうしてまた令和2年4月23日付けで飯山市から回答された栄川樋管についての情報でも、さらには4月中に行われた現地調査の結果でも「栄川樋管のゲートは開いていた事」が確認できました。

そうであれば5月30日の時点では「栄川樋管から千曲川の水が逆流してポンプ場の貯水池に入り込んだ」、「従って13日の1時50分に3台目のポンプを稼働させる必要があった」という結論に至るのは合理的な事であります。

従いまして「栄川樋管が開いていた事が飯山市街地を泥水の中に沈めた、皿川氾濫とはべつのもう一つの原因である」という記事が投稿されるのは当然の成り行きとなります。

それに対してマスコミまで巻き込んでその様な情報がこれ以上拡散する事を嫌がった飯山市が手をうち始めたのが6月4日となります。

それでその仕上げが6月16日の市議会での山崎議員の質問とそれに答えた建設水道部長の村上君の答えでした。

村上君はこう言いました。

間違った認識や憶測による情報の拡散は、市民の皆さんの不安をあおぎ、誤解を招く危険性があります。

今回のこのようなうわさについては、否定させていただきます。

間違った認識よる情報の拡散」とは足立市長が公の場所で発言した一分間に110トンの水を排出できるポンプが3台動いていた」ので「市内の内水対策はできていた」という主張のことです。

そうして市長のこの「間違った認識よる情報の拡散」行為によって「我々市民は見事に誤解に導かれ」「混乱させられる状況」になったのです。

そうであれば村上君が否定しなくてはならないうわさ」、「デマこの「一分間に110トンの水を排出できるポンプが3台動いていた」ので「市内の内水対策はできていた」という足立市長の発言そのものなのであります。

注4:この件についての内容詳細は以下の記事を参照願います。

22・「城山の雨水排水ポンプ場は能力不足」の1 :

『2、ポンプ場に流入する雨水が増えてもいないのに、何故3台目のポンプを動かす必要があったのか?

実は1時50分の時点ではそれまでよりもポンプ場に流入する雨水の量は減っていました。にもかかわらずポンプ場貯水池の水位は上昇を続け、つまりは2台の排水ポンプを稼働させただけでは排水量が足りず、したがってポンプ場の担当者は3台目のポンプを稼働させることになったのです。

ほほう、何故そんな事になるのですか?千曲川の水位が上昇した為です。・・・』

23・「城山の雨水排水ポンプ場は能力不足」の2 :

『・・・当初我々は「それはどこからかは知らないが雨水のほかに排水ポンプが排除しなくてはならない水が貯水池に流れ込んできたためだ」と推測しました。(注3)これは市長の「1台あたり1分間に110トンの排水能力をもつ排水ポンプだ」という主張を鵜呑みにした結果でした。

しかしながら市長のこの発言・主張は千曲川の水位上昇の影響を排水ポンプが受ける事を無視した「お話にならない主張だった」のです。

事実はと言えば「1時50分のタイミングでは2台の排水ポンプが動いていたにも関わらず貯水池の水位は上昇し続け、あふれ出すまであと50センチを残すほどにまでなっていた」のです。・・・』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

台風19号 飯山水害の検証報告・一覧