その3・飯山水害に関係する樋門・樋管について、飯山市とのバトルの記録

2021-10-03 03:29:17 | 日記

飯山市から公開された樋門・樋管の操作記録は以下の通りです。

1・樋門操作記録1(飯山市公開) : https://archive.fo/4Llh6

2・樋門操作記録2(飯山市公開) : https://archive.fo/PeSqm

 

§4、ポンプ場がらみの樋管・内水ゲートについて

次に注目すべきは4、のポンプ場内水ゲート : https://archive.fo/SlKLV でしょう。(注1

情報公開請求は「市街地の水没に関連した樋門・樋管の閉・開時刻は?」というものであったと思われますが、そうなりますと5、栄川樋管 は前のページで示しました様に「開きっぱなし」という回答になってしまいます。

事実、今回の回答でも13日の18時05分まで開きっぱなしでした。

そうなりますとこの2つの資料を見せられただけの人は「ああそうか、だから栄川樋管から千曲川の泥水がポンプ場を経由して市内に流れ込んできていたのだ」と解釈します。

しかし実際はポンプ場には内水ゲートがあり、ここが閉まっていると千曲川の泥水は市内には流れ込めない事になっています。

そうでありますから「樋門・樋管」ではありませんが「ポンプ場の内水ゲート」についてもその閉・開時刻を開示しておく必要が飯山市には在ったのです。

注1:内水ゲートと栄川樋管 : https://archive.fo/SlKLV :雨水排水ポンプ場と吐出漕、それから内水ゲートが上げられた状態の写真。道路の泥がまだ洗浄されていない状況である。内水ゲートをポンプ場の貯水池側から見るとこうなっている。: https://archive.fo/1WPiv : <--貯水池から栄川樋管に通じるトンネルと内水ゲート 貯水池の水位計がトンネル入り口の左側に写っている。 このトンネルが堤防下をくぐって千曲川側に通じている。そうしてそこにあるのが栄川樋管である。 : https://archive.fo/PXjv9 :<--栄川樋管と開いた状態のゲート。ここのゲートは閉じる必要がなく、いつも開きっぱなしでよいと飯山市は説明している。

 

この内水ゲートは12日の20時45分に閉められました。そうしてポンプ場の1号、2号ポンプの運転が始まったのです。

それで・樋門操作記録2(飯山市公開) : https://archive.fo/PeSqm :を見ますと「その何もしなくてもよい栄川樋管のはず」が「栄川樋管退避指示 *ゲート開」と「まるで操作をしたような書き方、しかも赤字で強調表示までされています」。 しかし実際は「何もしなくてもよい樋管ですから、樋門操作員は近寄りもしません」。そうすると「赤い字で強調表示された退避指示」とは一体何を意味するのでしょうか?

そんな風にして「情報開示要求を出した請求者に向かって」「ここは大事だぞ!よく見ろよ。」と市役所が意思表示する意味は何ですか?

そうしてまた同様の書き方が飯山樋管についてもされています。しかしここのゲートも開きっぱなしでOKですからいまさら退避する事はないのです。そうすると「赤い字で強調表示された退避指示」はまったく意味不明という事になります。

それでこの時の我々の認識は、といいますと「栄川樋管が開いていたので、そこから千曲川の水が市内に逆流したのであろう」と言うものでした。そうしますと飯山市が出してきた資料はまさに我々が想定していた状況を裏付けるもの、おまけに赤字強調までして教えてくれています。

どう思いますか、皆さん。「あまりにもできすぎの情報公開資料である」とは思いませんか?

事実、その様な公開された情報のみで飯山市に質問を出す、飯山市を問い詰めた、としましょう。飯山市は「待ってました」とばかりに、「内水ゲートが閉まっているから、千曲川の水は市内に逆流する事はない」と「得意げに説明する」でありましょう。(注2

そうしてその証拠として「ほらHPの説明をよく見てごらん」と言うのでした。

しかしながらこのHPの説明は実は後日になって市役所があわてて公開したものでした。(注3)

 

注2:「飯山市 令和 2年  6月 定例会(第372回) 06月16日-02号」から引用

『◆14番(山崎一郎) 
 ただいま説明ございました。
 実は、城山の排水ポンプが被災し機能が停止したときに、樋管を閉鎖しなかったから、千曲川が逆流したのが水害の要因だといううわさが流れているようでありますが、現場の状況を知らない間違いであると思いますが、市民に不安を与えかねないので、間違いであることをはっきり市民に伝えることが私は重要であると思いますが、状況をお聞きしたいと思います。

建設水道部長(村上透) 
 市街地排水路の樋管、樋門が開いていた状態について、まず市街地の排水の仕組みからご説明する必要がございます。
 市街地の雨水排水を担う水路の系統は2つあります。

 1つは、新町、上町や、本町、北町など、まちの中心部に降った雨水を排水する中央排水区であります。
これらの水路は全て城山雨水排水ポンプ場につながっております。

ポンプ場の仕組みは、まず、千曲川からの逆流を防ぐために、ポンプ場内にあるゲートを閉め、千曲川側にある栄川樋管を開けて排水を行います。
なお、ポンプが停止した状態においても逆流を防止する装置が装備されており、ここから千曲川の洪水が市街地に入ってくることはございません。

 もう一つは、上倉や奈良沢など市街地西側丘陵地に降った雨水を排水する飯山排水区であります。
この水路の出口は飯山樋管になっております。
排水の仕組みは、圧力管方式といいまして、千曲川の堤防の高さよりも高い場所で雨水を取り込んで、水位差で押し出す仕組みとなっております。
まちの中心部を通過する区間は管渠にて密閉されており、千曲川の水がまちの中心部に入ることはございません。

 以上、これらの樋管から千曲川の水が逆流し市街地に流れ込むことはありません。
 間違った認識や憶測による情報の拡散は、市民の皆さんの不安をあおぎ、誤解を招く危険性があります。

今回のこのようなうわさについては、否定させていただきます。
 なお、市街地の雨水排水の仕組みについては、市のホームページにて公表させていただいております。』(注3

 

それで今回の6月市議会が始まるのに合わせて、あるいはその最中にHPでその仕組みが公開された。これはまさに山崎市議の質問に「市役所として都合の良い回答をする為」としか思えないタイミングである。(注3

それまではこうした「ポンプ場の仕組み」については、一切が非公開だったのである。

そうしてこの事は本当に飯山市が「水防に関する情報の公開については不熱心である」という事を示している。

注3:飯山市から公開された資料は以下の3点。

飯山市街地雨水排水系統図

飯山排水区(圧力管)のしくみ 

中央排水区(城山雨水排水ポンプ場)のしくみ 

村上君は『市街地の雨水排水の仕組みについては、市のホームページにて公表させていただいております。』と言うように「随分と前から市のホームページにて公表している」様な言い方をしている。

だがグーグルによれば : https://archive.fo/WIzN2

『飯山市街地雨水排水系統図https://www.city.iiyama.nagano.jp › usuihaisui › keitouzu
2020/06/18 — 各排水区の排水方法. 飯山排水区(193ha)・・・圧力管方式(圧力管のしくみ); 中央排水区(221ha)・・・城山雨水排水ポンプ場からのポンプ ...』

であって、ホームページにアップしたのは6月18日になっている。それ以外の残り2つの資料もまた6月18日にアップした、とグーグルは言っている。

まあここは村上君の言う事を聞いておいたとしても「6月16日のこの答弁の直後に」「話を合わせる為にアップした」という様にしか見えない。

つまりそれまではこの3つの資料の内容については一般には公開されておらず、また一般の市議会議員にとってもそのことは例外ではなかったのです。


以上が「飯山水害に関係する樋門・樋管について、飯山市とのバトルの記録」となります。


追伸:実は飯山市が説明していない、情報公開していない栄川樋管のゲート操作があります。それは「開けっ放しでよいはずの栄川樋管のゲートを13日の18時05分に閉めた」と記録されている事です。このゲート操作については「何故その様にしなくてはならなかったのか」についての一切の説明は飯山市からありません。

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