8月4日。
私は3匹の子猫を殺しました。
私は不動産会社に勤めています。
貸家や月極ガレージの管理を担当しています。
同日午前、とある月極ガレージの隣にお住まいの方から苦情の電話がありました。
おたくの駐車場に猫が捨てられている。車に轢かれでもしたら気持ち悪いから何とかしてくれ、と。
すぐに現場に向かったところ、ガレージの隅のほうに段ボール箱が置かれ、中にツナの缶詰めとトマトらしきものの残骸がありました。
猫の姿はありませんが、鳴き声は聞こえます。
少し探して、車の下に一匹見つけました。
おいで、と呼んでみると、素直に出てきます。手で触れても、身体を持ち上げても抵抗しない。その様子を見ていたのか、何処からともなく2匹の子猫が出てきて、私の足に擦り寄ってきました。
明らかに。
人に飼われていた猫の反応です。
どうしたものかと思案していると、苦情の電話をしてきた隣家の方が出てこられました。
段ボール箱の中にある餌は、「通りすがりの女性や子供達が勝手に入れていった」のだそうです。そして、「気持ち悪いから保健所にでも持っていってくれ」と。
まるで「生ゴミを捨てろ」と言うかのような口調で。
ガレージの管理を任されている立場上、無視することはできません。
私も妻も動物を飼った経験はなく、いきなり3匹の猫を飼うのは負担が大き過ぎる上、健康に育てられるとは限りません。
1匹だけなら何とかできるかもしれませんが、後の2匹を見殺しにするとなれば、3匹も2匹も同じこと。
何処かの公園にでも放すべきか、とも考えました。しかし、それでは子猫たちを捨てた愚かな飼い主と何も変わらない。
保健所に連れて行ったところ、京都市では捨て犬の里親探しはするものの、捨て猫は即殺処分するのだそうです。
また、猫は放し飼いにされることが多く、稀に飼い猫を野良猫と勘違いして処分してしまうこともあり、飼い主との間でトラブルが起きる可能性もあるとのこと。
そのため、書類上は私が子猫たちの“所有者”となり、飼育放棄をする旨の書類にサインしないと引き取れないということでした。
そして書類にサインした時点で、万が一本当の飼い主が現れた場合、私は窃盗犯になるのだそうです。
もしそんなことを言われたら、他人のガレージに勝手に入ったということで不法侵入で訴えないといけませんね、と話したところ「保健所では民事に介入できませんので、そちらの責任でお願いします」と冷たくあしらわれました。
別に本気で保健所の支援を期待したわけではありませんが。
この子たちを捨てた、飼い主も。
苦情の電話をしてきた方も。
保健所の職員も。
勿論、殺されることがわかっていて保健所に連れて行った、この私も。
皆、この子たちを殺したに等しい。
優しかったのは、餌を持ってきた女性と子供達くらいでしょうか?
まあ無責任という点では同じですが。
自分だって毎日のように、誰かが殺した動物の肉を食べていること。
蚊を潰しているのと何も違いはないということ。
頭ではわかっているのですが。
辛い、ですね。
亡くなっちゃったんですか・・・?!
すいません・・私がことわなければよかったですか・・・?。.。:+*(>ω<。)*+:。.。
猫だけ差別ですよね・・・
状況はここに書いた通りです。
先日お送りしたメッセージにもそのように書いていたと思いますが、ちょうど精神的に沈んでいたときに書いたので文章に乱れがあったかもしれません。
誤解を与えるようなメッセージをお送りしてごめんなさい。
凛仔さんに責任はありませんよ。
ただ私が、この子達の助かる可能性を探して声をおかけしただけなんですから。
ご両親に背いてまで強行することではありません。
気にかけてくれて、ありがとう。
僕は動物好き(特に猫)なので、こういう話は本当に辛く思ってしまいます。
写真を見る限り、まだ仔猫。
よく、幼い命が奪われた場面で、
『あの子は何のために生まれてきたのか』
という方がいらっしゃいますが、
この子たちに関してもそうですよね。
僕も小さい頃、動物を飼っていたことがあり、その中で学びました。
僕は最期まで責任を持って、全ての面倒を見てやることができない、と。
だから自分のことを、動物を飼う権利はない人間だと思っています。
きっと、僕も餌をあげるくらいのことしかしないでしょう。
無責任ですから。
ムシのいい話かもしれませんが、
皆が元気で生きていけるような道があって欲しいと思います。
ああ、上手く自分の気持ちが表せない!!
私も考えていること、言いたいことは沢山ありますが、問題を突き詰めていけば“生物を飼う”という行為そのものが孕む矛盾に行き着いてしまうので多くを語ることはできません。
けれどせめて、人間以外の生物を『物』として扱う社会はどうにかならないものかな、と思います。
まあ、最近では他人や自分の子供すら『物』扱いする大人の引き起こす事件が後を絶ちませんが……。