もう先週のことですが。
連載コンテンツ【マリオネット・シンフォニー】、フェルマータの章が完結しました。
加筆修正を手伝ってくれた海藤。
タイトルを一緒に考えてくれた游。
一週間に1枚というハードスケジュールをこなし、素敵なイラストを提供して下さったK氏。
沢山のコメントを入れて下さったD・Wさん。
そして、この作品に目を向けて下さった読者の皆様。
本当にありがどうございました。
この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
アルファポリスのファンタジー小説大賞も終了しましたね。
本作のスタイルでは、投票していただいた皆様の期待に応えられる可能性は低いと思いますが、ポイントを入れていただけてとても嬉しかったです。
続く『浮遊島の章』は、11月から連載を開始する予定。
現在、新キャラのデザインを急ピッチで進めているところです。
……K氏、本当にお世話になります。
足を向けて寝られません。
さてさて、ここからはQ&Aコーナー。
メールや電話などでいただいた鋭いツッコミと、それらに対する言い訳を紹介していこうと思います。
Q.ルーカスはもう出てこないの?
A.そのうち出てきます
彼は『浮遊島の章』を執筆中、ふと『フェルマータの章』を読み返した際、冒頭が余りに味気ないので追加されたキャラクターです。
現在の第一話に相当する部分は、初稿ではたったの3行でした。
* * * * *
アイズ・リゲルは旅に出た。故郷のハイム共和国から、密出国列車に乗って。
旅の途中、アイズはラジオから響いてきた美しい歌声に心惹かれる。
「よし、この歌を歌っている人に会いに行こう!」
* * * * *
こんな感じです。
当時はハイム(リードランス)が島国であるという設定もなかったため、密出国の手段は飛行機ではなく列車になっていました。
ルーカスの影も形もありませんね。
彼が次に登場するのは、アイズが彼を必要とする時。
それがいつのことなのかは、皆様の想像にお任せします。
Q.スケアの銃はどこにいったの?
A.壊れました
実は私も、
「あれ? スケアって銃を持ってなかったっけ?」
と思い出し、最初から読み返して、
「ああ、そういえばここで壊れたんだった」
と一人納得した経験があります。
存在感なかったですね、スケアの銃。
Q.クラウンの扱いがひどすぎませんか?
A.ごめんなさい書ききれませんでした
スケアをNo.14としたのは勢いです。
数字が大きいほうが最新型っぽいよね、という勝手な思い込みと、リードランスに対抗するにはそれぐらいの数はいたほうがいいだろう、という適当な理由です。
その後、「プライス・ドールズだけでも24人もいるのにプラス14人分もキャラ付けできるかー!」と責任放棄しました。すみません。
とある友人のお気に入りは、腕を斬られたNo.2『レイン』でした。
ごめんね、君もカレオもコルティナも、もう出番はないんだ……。
Q.フェイムの『コピー』ってどうやってるの?
A.内部構造を変化させています
ほとんどのドールズの体内には、多かれ少なかれ機械的な構造物が存在します。
そして、万が一欠損した際には自動修復できるようプログラムされています。
フェイムにはその自動修復プログラムを模倣し、超高速で発動させるシステムがあり、コピー元の内部機構を体内に再現することができるのです。
この能力の核となっているのが、あらゆる形状への変形と、あらゆる物質の生成を可能とする可変性鉱体。実はヴィナスを構成しているのも同じ物質です。
ヴィナスは全身が可変性鉱体で構成されているものの、自動修復プログラムを模倣することはできず、その変身は見様見真似でしかありません。しかし、変身も物質生成も、すべて自身の意思で発動させることができます。
一方、フェイムの可変性鉱体は体内にのみ存在するため、変身することはできません。23話で体型が変化したのは、暴走・増殖する可変性鉱体に内側から押し広げられた結果です。物質生成能力も自身の意思で制御することはできず、模倣した自動修復プログラムによってのみ発動します。
Q.フジノの右腕が消滅した後、スケアとカシミールの二人が同時に胸を貫かれているのは何故?
A.スケアがカシミールを抱えていたからです
第18話の終盤です。スケアはカシミールを抱え起こし、寄り添っていたため、背後からの手刀一本で二人同時に貫かれました。
このシーンはかなり苦労しました。別々に攻撃されたら二人目は避けるだろうから、どうしても同時に攻撃されないといけない。しかし、フジノは片腕を失っている。
消滅した腕の付け根から魔力の刃でも生やそうか、とも思いましたが、フジノのイメージに合わないので見送ったり。
結局、詳細に説明すると浮いてしまうと判断し、現在の形となりました。
Q.南方回遊魚を盗まれたロバスミがあまりにも不憫です
A.ちゃんとレンタル料金は支払っています
これも掲載直前まで書いては消し、書いては消しを繰り返した部分です。
最終的に、旅立ちのシーンに無粋な話題は不要と思い、あえて語りませんでした。南方回遊魚を借りた際、アイズは倉庫に置手紙と宝石を残しています。
ちなみにこの宝石は、フジノのピアスから取り外したものです。アイズとトトは無一文なので、フジノが立て替えました。次章で話題にすべきか否か、検討中です。
Q.マリオネット・シンフォニーの世界は、どのくらい科学が進んでいるのでしょうか?
A.最先端技術では我々の世界を上回りますが、普及率は極めて低いです
※いただいたコメントからの転載(一部改稿)です
マリフォニの世界観についてですが、現在の暦が292年となっています。
この暦が世界標準となった時。つまりは292年前に、技術的な大革命が起きました。それまで世界を支配していた『剣と魔法』が、大量生産可能な銃器に取って代わられたのです。
我々の世界において銃器が登場したのは、諸説ありますが15世紀初めと言われています。それを考えれば、マリフォニ世界の技術発展は驚異的なスピードだと言えるでしょう。
その一端を担っているのが、本作のキーパーソンであるプライス博士。彼の誕生は240年であり、精神の海に迷い込んでコープの存在を知ったのが二十歳の頃。彼は精神の海で得た知識を活かし、一気に科学者としての頭角を現しました。
プライス・ドールズ初の成功例と言われるNo.4『レアード』の誕生は、それから10年後のこと。彼はプライス博士から頭脳の複写を受けており、しかも人間を遥かに上回る効率で稼動できるため、技術革新のスピードを更に引き上げることとなりました。
しかし、あまりにも飛躍的過ぎる知識・技術の向上についてこられる者の数は極めて少なく、ごく一部の科学者、研究所、国が独占している状態です。
ちなみにリードランスが敗れたのは、最強の『剣と魔法』を有していたためです。
13人の円卓騎士や勇者フジノ、アインスといった、生半可な銃器では太刀打ちできないほどの才能に恵まれ過ぎたため銃器の整備を怠り、彼らを失ってしまった際、残された一般兵ではその穴を埋めることができませんでした。
この他にもご意見、ご感想、ご質問等がありましたらお気軽にお寄せ下さいませ。
可能な限りお答えしたいと思います。
連載コンテンツ【マリオネット・シンフォニー】、フェルマータの章が完結しました。
加筆修正を手伝ってくれた海藤。
タイトルを一緒に考えてくれた游。
一週間に1枚というハードスケジュールをこなし、素敵なイラストを提供して下さったK氏。
沢山のコメントを入れて下さったD・Wさん。
そして、この作品に目を向けて下さった読者の皆様。
本当にありがどうございました。
この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
アルファポリスのファンタジー小説大賞も終了しましたね。
本作のスタイルでは、投票していただいた皆様の期待に応えられる可能性は低いと思いますが、ポイントを入れていただけてとても嬉しかったです。
続く『浮遊島の章』は、11月から連載を開始する予定。
現在、新キャラのデザインを急ピッチで進めているところです。
……K氏、本当にお世話になります。
足を向けて寝られません。
さてさて、ここからはQ&Aコーナー。
メールや電話などでいただいた鋭いツッコミと、それらに対する言い訳を紹介していこうと思います。
Q.ルーカスはもう出てこないの?
A.そのうち出てきます
彼は『浮遊島の章』を執筆中、ふと『フェルマータの章』を読み返した際、冒頭が余りに味気ないので追加されたキャラクターです。
現在の第一話に相当する部分は、初稿ではたったの3行でした。
* * * * *
アイズ・リゲルは旅に出た。故郷のハイム共和国から、密出国列車に乗って。
旅の途中、アイズはラジオから響いてきた美しい歌声に心惹かれる。
「よし、この歌を歌っている人に会いに行こう!」
* * * * *
こんな感じです。
当時はハイム(リードランス)が島国であるという設定もなかったため、密出国の手段は飛行機ではなく列車になっていました。
ルーカスの影も形もありませんね。
彼が次に登場するのは、アイズが彼を必要とする時。
それがいつのことなのかは、皆様の想像にお任せします。
Q.スケアの銃はどこにいったの?
A.壊れました
実は私も、
「あれ? スケアって銃を持ってなかったっけ?」
と思い出し、最初から読み返して、
「ああ、そういえばここで壊れたんだった」
と一人納得した経験があります。
存在感なかったですね、スケアの銃。
Q.クラウンの扱いがひどすぎませんか?
A.ごめんなさい書ききれませんでした
スケアをNo.14としたのは勢いです。
数字が大きいほうが最新型っぽいよね、という勝手な思い込みと、リードランスに対抗するにはそれぐらいの数はいたほうがいいだろう、という適当な理由です。
その後、「プライス・ドールズだけでも24人もいるのにプラス14人分もキャラ付けできるかー!」と責任放棄しました。すみません。
とある友人のお気に入りは、腕を斬られたNo.2『レイン』でした。
ごめんね、君もカレオもコルティナも、もう出番はないんだ……。
Q.フェイムの『コピー』ってどうやってるの?
A.内部構造を変化させています
ほとんどのドールズの体内には、多かれ少なかれ機械的な構造物が存在します。
そして、万が一欠損した際には自動修復できるようプログラムされています。
フェイムにはその自動修復プログラムを模倣し、超高速で発動させるシステムがあり、コピー元の内部機構を体内に再現することができるのです。
この能力の核となっているのが、あらゆる形状への変形と、あらゆる物質の生成を可能とする可変性鉱体。実はヴィナスを構成しているのも同じ物質です。
ヴィナスは全身が可変性鉱体で構成されているものの、自動修復プログラムを模倣することはできず、その変身は見様見真似でしかありません。しかし、変身も物質生成も、すべて自身の意思で発動させることができます。
一方、フェイムの可変性鉱体は体内にのみ存在するため、変身することはできません。23話で体型が変化したのは、暴走・増殖する可変性鉱体に内側から押し広げられた結果です。物質生成能力も自身の意思で制御することはできず、模倣した自動修復プログラムによってのみ発動します。
Q.フジノの右腕が消滅した後、スケアとカシミールの二人が同時に胸を貫かれているのは何故?
A.スケアがカシミールを抱えていたからです
第18話の終盤です。スケアはカシミールを抱え起こし、寄り添っていたため、背後からの手刀一本で二人同時に貫かれました。
このシーンはかなり苦労しました。別々に攻撃されたら二人目は避けるだろうから、どうしても同時に攻撃されないといけない。しかし、フジノは片腕を失っている。
消滅した腕の付け根から魔力の刃でも生やそうか、とも思いましたが、フジノのイメージに合わないので見送ったり。
結局、詳細に説明すると浮いてしまうと判断し、現在の形となりました。
Q.南方回遊魚を盗まれたロバスミがあまりにも不憫です
A.ちゃんとレンタル料金は支払っています
これも掲載直前まで書いては消し、書いては消しを繰り返した部分です。
最終的に、旅立ちのシーンに無粋な話題は不要と思い、あえて語りませんでした。南方回遊魚を借りた際、アイズは倉庫に置手紙と宝石を残しています。
ちなみにこの宝石は、フジノのピアスから取り外したものです。アイズとトトは無一文なので、フジノが立て替えました。次章で話題にすべきか否か、検討中です。
Q.マリオネット・シンフォニーの世界は、どのくらい科学が進んでいるのでしょうか?
A.最先端技術では我々の世界を上回りますが、普及率は極めて低いです
※いただいたコメントからの転載(一部改稿)です
マリフォニの世界観についてですが、現在の暦が292年となっています。
この暦が世界標準となった時。つまりは292年前に、技術的な大革命が起きました。それまで世界を支配していた『剣と魔法』が、大量生産可能な銃器に取って代わられたのです。
我々の世界において銃器が登場したのは、諸説ありますが15世紀初めと言われています。それを考えれば、マリフォニ世界の技術発展は驚異的なスピードだと言えるでしょう。
その一端を担っているのが、本作のキーパーソンであるプライス博士。彼の誕生は240年であり、精神の海に迷い込んでコープの存在を知ったのが二十歳の頃。彼は精神の海で得た知識を活かし、一気に科学者としての頭角を現しました。
プライス・ドールズ初の成功例と言われるNo.4『レアード』の誕生は、それから10年後のこと。彼はプライス博士から頭脳の複写を受けており、しかも人間を遥かに上回る効率で稼動できるため、技術革新のスピードを更に引き上げることとなりました。
しかし、あまりにも飛躍的過ぎる知識・技術の向上についてこられる者の数は極めて少なく、ごく一部の科学者、研究所、国が独占している状態です。
ちなみにリードランスが敗れたのは、最強の『剣と魔法』を有していたためです。
13人の円卓騎士や勇者フジノ、アインスといった、生半可な銃器では太刀打ちできないほどの才能に恵まれ過ぎたため銃器の整備を怠り、彼らを失ってしまった際、残された一般兵ではその穴を埋めることができませんでした。
この他にもご意見、ご感想、ご質問等がありましたらお気軽にお寄せ下さいませ。
可能な限りお答えしたいと思います。