Q:「ツバメは元の巣に戻ってくるけど、あれはその家で生まれたオスが花嫁を連れて戻ってくるの? それとも早い者勝ち?」
A:「ツバメは地元結婚で、新郎新婦はダンナの実家の近くに新居を構えます」
ご存知の通り、ツバメは人家に巣を作ります。夏に日本(温帯)で子作りをし、冬は暖かな場所(台湾、インドネシアあたり)で過ごします。
ツバメの生態におけるポイントは、移動することに加えて、
①夏になると同じ場所に帰ってくる(帰巣性を持つ)
②ケンカにとても弱い(※1)
ことがあります。ツバメが人家に巣を作るのはヒナや卵を狙うカラスなどの敵を避けるためと考えられています。ツバメは田畑の害虫を捕食する一方、農作物には被害を与えないので、人間と共存関係にあると言えます。
ツバメがいつから人間の側で暮らすようになったのかは不明ですが、「竹取物語」で「燕の子安貝」を巣に取りに行って転落死した人(※2)がいましたから、平安時代前期には確実に暮らしていますね。
ツバメの平均寿命は2~5年程度とされています(最長記録は15年だとか)。
戻ってきて前年に使った巣が残っていればそれを使います。巣がなくなっていたり、別の個体が使っていれば近くに新しく巣を作ります。前年度の巣を使うのは省エネのためだと思われますが、巣を巡って戦ったりはしないようです(ケンカが苦手だから)。
戻るときは親と子供が一緒に戻ることになるわけですが、基本的に巣は親個体が使うようです。子供はその付近に新しく巣を作るか、空いている巣があればそれを使います。
ツバメは冬の前に付近の個体が集まって団体(数千羽単位になることも)で南に渡り、また戻ってきます。この際、オスの方が数日早く帰ってきて、後から来るメスを誘います。パートナーができるとオスが巣を作る場所に連れて行くので、必然的に新居はオスが生まれた場所の近くになります。と言っても、メスの実家もあまり離れていない場所にあると思いますけど。
ちなみに帰巣性は色々な生物にありますが、意外な所では「ゴジラ」がいます。ゴジラは(正確には、そのモデルとなった恐竜は)渡り鳥のような移動を行い、日本がそのルートに含まれるらしいのです(※3)。
劇中で説明されたところによると「ゴジラが日本にばかりやってくるのは、日本に帰巣しようとするから」だそうです(な、なんて迷惑な!)。
恐竜を含めた「は虫類」は鳥の近縁なので、似た生態を持つ可能性は実際にあります。映画「ジュラシック・パーク」の原作小説でも、恐竜の「渡り」の可能性が語られていました。
※1
この前、テレビを見ていたら、ミツバチを食べようとして逆に負けていました。弱いです。
※2
竜と戦いに行ったわけでも、かぐや姫を騙そうとしたわけでもないのに唯一死んだ人。
※3
ゴジラは恐竜が被爆して生まれた怪獣です。ゴジラの帰巣性は「なんでゴジラは日本ばっかり来んねん」というツッコミに対する言い訳ですが、その帰巣性を利用して撃退する話もあります。
A:「ツバメは地元結婚で、新郎新婦はダンナの実家の近くに新居を構えます」
ご存知の通り、ツバメは人家に巣を作ります。夏に日本(温帯)で子作りをし、冬は暖かな場所(台湾、インドネシアあたり)で過ごします。
ツバメの生態におけるポイントは、移動することに加えて、
①夏になると同じ場所に帰ってくる(帰巣性を持つ)
②ケンカにとても弱い(※1)
ことがあります。ツバメが人家に巣を作るのはヒナや卵を狙うカラスなどの敵を避けるためと考えられています。ツバメは田畑の害虫を捕食する一方、農作物には被害を与えないので、人間と共存関係にあると言えます。
ツバメがいつから人間の側で暮らすようになったのかは不明ですが、「竹取物語」で「燕の子安貝」を巣に取りに行って転落死した人(※2)がいましたから、平安時代前期には確実に暮らしていますね。
ツバメの平均寿命は2~5年程度とされています(最長記録は15年だとか)。
戻ってきて前年に使った巣が残っていればそれを使います。巣がなくなっていたり、別の個体が使っていれば近くに新しく巣を作ります。前年度の巣を使うのは省エネのためだと思われますが、巣を巡って戦ったりはしないようです(ケンカが苦手だから)。
戻るときは親と子供が一緒に戻ることになるわけですが、基本的に巣は親個体が使うようです。子供はその付近に新しく巣を作るか、空いている巣があればそれを使います。
ツバメは冬の前に付近の個体が集まって団体(数千羽単位になることも)で南に渡り、また戻ってきます。この際、オスの方が数日早く帰ってきて、後から来るメスを誘います。パートナーができるとオスが巣を作る場所に連れて行くので、必然的に新居はオスが生まれた場所の近くになります。と言っても、メスの実家もあまり離れていない場所にあると思いますけど。
ちなみに帰巣性は色々な生物にありますが、意外な所では「ゴジラ」がいます。ゴジラは(正確には、そのモデルとなった恐竜は)渡り鳥のような移動を行い、日本がそのルートに含まれるらしいのです(※3)。
劇中で説明されたところによると「ゴジラが日本にばかりやってくるのは、日本に帰巣しようとするから」だそうです(な、なんて迷惑な!)。
恐竜を含めた「は虫類」は鳥の近縁なので、似た生態を持つ可能性は実際にあります。映画「ジュラシック・パーク」の原作小説でも、恐竜の「渡り」の可能性が語られていました。
※1
この前、テレビを見ていたら、ミツバチを食べようとして逆に負けていました。弱いです。
※2
竜と戦いに行ったわけでも、かぐや姫を騙そうとしたわけでもないのに唯一死んだ人。
※3
ゴジラは恐竜が被爆して生まれた怪獣です。ゴジラの帰巣性は「なんでゴジラは日本ばっかり来んねん」というツッコミに対する言い訳ですが、その帰巣性を利用して撃退する話もあります。