ン年ぶりに面接などというものを受けたので、それなりに疲れました。おやつには甘いモンを食べようっ!と思い、昨日頂戴した、あんみつをいただきました。パチパチ!
そこで、ふと思ったのですが、何かと話題のグラビアアイドル壇蜜嬢ですが、名前の由来を、壇は仏壇から、蜜はお供物の意味、と公言しています。ホントですか?私は、一応僧職にある身として、お供物を蜜というのは聞いたことないんですが、、、、。一応ネットで調べたけど、出てくるのは全部、壇蜜の話ばかり。念のため手持ちの『岩波仏教辞典』で調べても、そのような意味はありませんでした。むー、、、
もしかしたら、どっかの宗派や地方では実際にそう言っているのかもしれないので、間違いかどうかは私には分かりません。でもそのような曖昧な状態のまま、ファンの人などがコピー&ペーストでどんどんそれを広めているので、もう止まりそうにありません。
ちなみに、お布施をする行為、つまり、人に何かを施す事、差し上げる事を檀波羅蜜(ダンバラミツorダンハラミツ)と言います。「檀波羅蜜→檀蜜→壇蜜」、こっちの方がしっくりくるんですが、、、、でもまあ、本人が言っているんだから仕方ないよね(^^;)
ちなみに波羅蜜(波羅蜜多)は実践修業を意味するパーラミターの音写ですから、「蜜」の字そのものに意味はありません。
インターネット、特に個人が書いているブログやつぶやきの類は玉石混淆で、下手するとほとんど石です。自分に多少なりとも関係があるものなどは、うんざりどころか単純に困ってしまいます。
当たり前ですが、料理ならば作った人、名所史跡ならば関係者、芸能人ならその人本人、、、、以外は書いている人の主観が入っているので、そのつもりで見ないといけません。
ここに書いているから、そうなのだろう、あの人が言うから、そうなのだろう、、、では、解脱は遠いっ!
でもやっぱり、壇蜜の場合、、、、本人が言っているんだから仕方ないよね(^^;)
◆追記(4/13)
同じ宗派のお仲間から、こんなメッセージが届きました。
「蜜ですが、望月佛教大辞典と密教大辞典には載っていませんでした。しかし、中村元の佛教語大辞典には、載っています。略儀にて引用しますと、以下の通りです。
【蜜】蜜蜂の集めた甘い液。<『五分戒本』大正蔵22巻>サンスクリットの原語はmadhuであるが、今日のヒンズー教ではmadhuraといい、いかなる供養法にも五味すなわち乳・生酥・酥油・酪・蜜のうちの一つとして、他の四つとまぜて供える。
一応、インド由来の意味的にはアリといえば、アリのようです。」
とのこと。「お供物=蜜」ではなく、あくまで「蜜<供物」のようです。さらに、供養法を修する上での供物ですから、密教の僧侶しか用いないものな訳で、、、、やはり、以下略(^^;)
写真~
一昨日の写経会。おかげさまで、お天気がいいと満員御礼になります。皆さん、禅那波羅蜜の真っ最中~
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