PRINCOの今日のパチパチ
Sidosso Princoちゃんの思わず拍手パチパチ記録
 



『レディ・プレイヤー1』を観てから、気になって気になって、大友克洋の『AKIRA』を一気に読み直しました。パチパチ!
学生時代の感覚と、今では読後感が違うのは当然で(相変わらず中二病ですが^^;)、今回、ストーリーとは何ら関係ない、たくさんの缶詰を抱えて、亡くなった(とされる)老女が気になりました。

食料が全く無い状態で、大勢の人間が飢えている中、自分だけはたくさんの缶詰を密かに持っている。しかし、缶切りが無く、それらを空けることが出来ない。
誰かに缶切りを借りればよいのだが、貸してくれと言う事は、つまり、缶詰を持っていることがばれることでもある。
老女は、自分の入れ歯で何とかして缶詰を開けようと試みるが、それはかなわず、餓死していく、、、、。


人を信じられないということは、自分を信じられないと言うこと。
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』で、自分のあとに蜘蛛の糸をのぼってくる者たちに対し「この蜘蛛の糸は己のものだぞ!」と叫んだカンダタは、自分という人間が信じられない、つまり、自分は大切にされるべき唯一の存在だと思えていないとも言えるでしょう。
AKIRAの件の老女も、自分で自分を大切に思うことができたなら、缶詰を分け合うハッピーな未来もあったのかな、なんて。

それにしても、『AKIRA』は何度読んでも血沸き肉踊ります。実写映画の噂が常に俎上に載っては消えるのですが、、、、、さて!?
21世紀のVFX技術なら、あの鉄雄と米軍空母が一体化する、超コーフン世界が描写できると思います。機は熟したっ!



写真~
境内にムラサキツユクサが咲いてます。


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