いつだってワークライフバランス

「仕事と生活の調和」を意味する
ワークライフバランス。
より良いあり方を考えるブログです。

十二月歌舞伎公演・昼の部@日生劇場

2011-12-27 | 歌舞伎

今月は、「七世松本幸四郎襲名百年」記念公演が日生劇場で上演されました。

この大好きな劇場で、今年も無事、歌舞伎納めができたことを神様に感謝します。

千秋楽に最高のお席で海老様を観る幸せ。

ご一緒した先生も良い席に感激され、お礼にと高級幕の内弁当をご馳走になり、至福の時でした。

 

夜の部の「口上」によると、

3人の曾おじいさんの七世幸四郎(彫像)は、弁慶役者ながら身長は150センチだったそうです。

小柄でも舞台に上がると大きく見えるのは、私も実感したことがあるので、きっと素晴らしい役者だったのでしょう。

 

演目の内、「碁盤忠信」は初めて。

それもそのはず、何しろ100年ぶりの復活上演!

七世幸四郎の襲名披露公演で披露され狂言だそうです。

 

幸四郎家の染ちゃん演じる忠信は、とても生き生きと魅力的でした。

やっぱり、姿が抜群ねぇ~。

でも一体、海老様はいつ出てくるのよ! とやきもきしていると、最後の最後でご登場。

ひぇぇ~、ものすごい隈取りで、顔の大きさが染ちゃんの1.5倍はある!

「歌舞伎顔って、ホントにあるのね」としみじみ思った次第です。

 

二人が闘っていると、突然、雷鳴が響き渡り、

「曾孫二人の争いを曾爺さんが止めている」と矛をおさめるのもご愛嬌。

途中で、少し早めの節分が行われ、私たち観客は「皆々様は来年一年、これでご息災」と

ありがたーいお墨付きを染ちゃんからいただきました。

 

さまざまな趣向満載の華やかな舞台で、祝祭ムードに満ちています。

重苦しい「勧進帳」より、こちらを楽日に選んで正解でした。

 

「茨木」は途中、松緑の踊りが長く、またもや眠気が……。

私って、なんで、こんなに舞踊が苦手なんでしょ。隣を気にして、必死で眠気を払いましたけど。

ただ、最後の松緑の飛び六方は圧巻! 眠気も吹っ飛びました。

 

片腕を切り落とされた鬼が、それを取り返しに来るというストーリーで、

思惑どおり、海老様@渡辺綱をだまして、自分の腕を持って引っ込む場面がすごい。

左手はずっと懐に入れて、「片腕」状態にしているので、ものすごくバランスをとるのが難しいはずなのに、

花道で、片足だけでスックと立って回ったり、どの所作もピタリと決まってました。

さすが、踊りのお家元ですね~。

松緑は上背があり、引っ込む姿は大きく、六方を見たっ! という満足感もあります。

 

結局、今回の公演では、3人とも六方をやったわけです。

染ちゃん@忠信も豪快に引っ込みましたし、海老様@弁慶の飛び六方は、いつもどおりの力強さ。

 

役柄と役者の個性とで、微妙に違う六方。

今回もまさに三者三様で、本当に良いしめくくりができました。

来年も歌舞伎を観ることができるよう、仕事するわよー! 

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十二月歌舞伎公演・夜の部@日生劇場

2011-12-27 | 歌舞伎

クリスマス連休は歌舞伎三昧で過ごしました。

 

23日は、夜の部「勧進帳」が変則で昼に上演されました。

「海老様の弁慶はもういいわよ~」と思いつつ、やはり見ないわけにはいかないので行きましたが、

海老蔵@弁慶、何だかとっても口跡が悪いんですけど??

もともと海老様は声は大きいし、よく通るし、高音も伸びやかで聞きやすいのですが、どうしたことでしょう。

こもったような感じで、何を言っているかよくわからない……。

うーん、これは。

 

一方、松緑@富樫、染五郎@義経の顔合わせは、「口上」で海老様自身が言っていたように、

この上なき配役だと思います。

まず、松緑がいい!

キッと眉を吊り上げた化粧で、美しく作りすぎていないのが自然。

大体、富樫は関守なんだから、特に美形である必要はないんです。

松緑は謹厳な雰囲気を漂わせ、この役に合っています。

 

さらに義経も通常、女形が演じますが、義経は戦上手な荒武者なのに、いつも藤十郎とか

なよっとした役者が務めることに違和感がありました。

そこにいくと、染ちゃんは美しいし、闘えば強そうな風情もあるし、御曹司の気品もあるしで、

ぴったりだなぁ~と感心、納得しました。

よくよく考えると、「勧進帳」で、松緑@富樫も染ちゃん@義経も初めて!

ぜひこの3人で、再演していただきたいものです。

 

「錣引き(しころびき)」では、脇の笑也が丁寧な演技で大変好感がもてました。

この人は、猿之助に「華がないっ」と言われつつも、努力をしているのがよく伝わってきます。

 

お待ちかね、「口上」は、3人の中で一番お兄さんの染ちゃんが仕切ってました。

器用な彼ならではの、軽妙なトーク。

「本日は香川照之さんが見えているようです。休憩時間が少々なごうございますが、その間、

香川さんを探していただくのもよろしいかと」などと、サラリと言ってのけ、場内の笑いを誘ってました。

香川さん、見つかりませんでしたが。

 

海老様、松緑襲名以前は、三之助(新之助、辰之助、菊之助)の3人がよく一緒に出ていましたが、

七世幸四郎の曾孫にあたるこの3人の座組は新鮮!

客を呼べると思うので、今後も期待していま~す。

 

12月25日千秋楽。

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