いつだってワークライフバランス

「仕事と生活の調和」を意味する
ワークライフバランス。
より良いあり方を考えるブログです。

七月大歌舞伎・昼の部@歌舞伎座

2017-07-27 | 歌舞伎

幕が開くと、昔の歌舞伎絵から抜け出したかのような姿の右團次が一気に歌舞伎ワールドに誘ってくれる「矢の根」。

 

まるで生き人形のような華やかな顔と衣装に、客席は大盛り上がりでした。 

「矢の根」は歌舞伎十八番の内でも、荒事の代表格。

右團次は小柄な体格を感じさせない大きな演技です。

うん、いい! とても合ってます。

 

先ずは上等のオードブルをいただき、次はいよいよメインの「加賀鳶」で海老さま登場。 

しかし、海老さま、小悪党・道玄が全然合っていません。

 

二役で最初に出てくる鳶の頭の梅吉でも何だか老けが入って、カッコ良くない……。

粋が命の鳶で、演じる役者の年齢は関係ありません。 

菊五郎や幸四郎といった大御所はこれまでちゃんと、いなせな雰囲気を出していましたから。

 

場面転換で悪役に変わるとさらに失望感が広がり、「こんな汚いアンマの海老さまを見るために

最前列の席を取ったんじゃありませんっ」と思わずにいられない、心の狭い私。 

詐欺を働く場面で中車@松蔵と対決するときも愛敬が足りないから、「偉いっ!」の決め台詞で大して笑いが起きません。

 

ブスブスと不満をくすぶらせながら、最後の「連獅子」へ。

ああ、やっと私の好きな海老さまが懐かしいお姿で現れました。 

ここで故團十郎丈との親子「連獅子」の思い出が鮮やかに蘇るわけです。

 

この演目は実の父子で務めるのが一般的で、高麗屋の幸四郎&染五郎、中村屋の勘三郎&勘九郎・七之助兄弟、

たまに仁左衛門&孫の千之助君とか、獅子の親子に本物の父子が扮するのがひとつの見ものになっています。

 

團パパとの「連獅子」では二人が続いて出てくると、どっちがどっちが見分けがつかないほどそっくりで、

しかも團パパが若々しいから、親子というより兄弟のような雰囲気で、キラキラと舞台が輝いていたものです。

 

今回は親が海老蔵、子に巳之助のコンビで舞いました。

 

谷底に落とされたという設定の巳之助君が花道でジッと待機している間、まさに「滝のような」汗が顔から流れていました。

本当に激しいお役ですもんね~、私はすぐ傍でハラハラ。

 

クライマックスの毛ぶりでは、二人とも大変な勢いで頭を振り回し、拍手喝采を浴びました。

特に巳之助君はもともと「連獅子」を務める家ではないから、勝手が違うだろうに、ものすごく気合が入っていました。

 

化粧も子獅子らしからぬ迫力ある怖い顔。

勇猛な感じが伝わってくる姿です。

 

歌舞伎界では大御所や幹部俳優が次々と没し、巳之助君のお父さん・三津五郎さんが亡くなったときも

大きな衝撃を与えました。

実の親子しかできないとか役柄が違うというのは抜きにして、古典を守ることも重要なので、今後も意外な組み合わせで

さまざまな演目が披露されることを期待します。

 

終わり良ければ全て良し。

今月は中日に観劇できたし、「連獅子」で気を取り直して結果的には満足、満足。

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七月大歌舞伎・夜の部@歌舞伎座

2017-07-24 | 歌舞伎

夜の部、通し狂言「駄右衛門花御所異聞」は夏歌舞伎にふさわしい華やかさで面白いっ!

 

白波五人男の一人、首領の日本駄右衛門をはじめ三役を、座頭である海老蔵が早替わりで務めます。

体力あるから、早い早い。

一瞬で何度も替わり、会場を大いに沸かせます。

 

三役とも綺麗なお顔にお姿で大満足!

特に、異界の神・秋葉権現はミステリアスで美しく、大変優美でした。

やはり、海老さまには白塗りがよくお似合いよ♪

 

話題の親子宙乗りは花道すっぽんから出てきたので、まさに私の真横からご登場。

人でない者はすっぽんから出てくるのが、歌舞伎のお約束。

海老さまに抱っこされたカンゲン君@白狐と目が合ったような気がしたほどの至近距離でした。

 

宙乗り自体はごく最近、右近ちゃんが猿之助含めて三人宙乗りなどやっていますから、特筆すべきことはありません。

むしろ、成田屋さんらしく、次回はけれんではなく、「源氏物語」の若宮で正式に舞台を踏んでもらいたいものです。

 

今月は香川照之こと中車が昼夜とも大活躍で、ここでも二つのお役を懸命に務めていました。

陰腹を切って苦しそうな表情で花道にいるとき、テレビで見る大げさな演技はなく、思いを腹にきちんと納めています。

切腹状態とは気づかず、主君を思う苦悩の表情を浮かべてるのだと思っていたら、実は主君とお家のために

自分の命を差し出す忠臣という難しい役どころ。

 

どれだけ稽古を重ねて、こうした抑えた演技を身につけようとしているのか、その努力に敬服します。

見得を切るなどの派手な演技のほうがむしろ、やりやすく、あくまで主役を引き立てることが求められる立場なので、

それをしっかり理解されているのは立派。

芸能界での人気者のおごりや気負いなど、微塵も感じられません。

 

世話物だけでなく、時代物の台詞術も徐々にサマになってきているので、本当に楽しみな役者さんです。

 

今月は女形も新鮮に感じました。

しっとり控えめな、傾城上がりの腰元・花月を新悟君が本当に可憐に演じていて、見惚れちゃいました~。

彼はお父さんの弥十郎さん譲りの長身で、女形には合わないと常々感じていたのですが、ごめんなさい!

 

花道に立ち、恋しい巳之助@始之助をキラキラとした少女のようなまなざしで下から見上げる顔を間近で見て、

女の私でもドキリとしました。

色気と清純さが混じりあい、とても魅力的な女の姿がそこに。

さぞや、相手役の巳之助君もいい気分でしょう。

 

身長の差が目立たないように、ずっと膝を曲げて小柄に見せる姿勢はとてもつらいと思いますが、それを感じさせません。

 

また、児太郎も悪女を楽しそうに伸び伸びと演じていました。

いよいよ、福助姐さん譲りのしたたかな女の魅力全開か?

おとなしい役よりも、はじけたお役をどんどん務めてほしいものです。

 

話題先行の夜の部ですが、歌舞伎初心者も楽しめる内容に仕上がって、座頭としての役割をしっかり果たす海老さま!

あと3日、お怪我のないように。

 

27日千穐楽。

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真夏のシクラメン

2017-07-23 | その他

我が家のベランダで、ただ今ハイビスカスとシクラメンが共生中。

 

冬に楽しんだシクラメンは花が終わっても水やりを続けて葉を育てれば、次のシーズンもたくさん花を咲かせます。

 

コツは水を切らさないこと。

シーズン以外は休ませるためにも枯らし気味で維持するという方法で何度か失敗して、夏でも他の植物と同じように、

毎日たっぷり水やりしています。

すると、葉はフサフサになり、葉の数で花芽の数も決まるといわれるシクラメンは豪華に冬、再生するのです。

 

ところがふと見ると、その葉の間から赤や白の花がのぞいているではありませんか!

葉を広げてみると、ツボミもたくさん待機中。

1鉢だけでなく、いくつも!

夏の象徴のようなハイビスカスでさえ青息吐息状態で、小さな花(しかも色悪し)しかつけない酷暑だというのに……。

 

「あのぉ~、そんなに頑張らなくていいんだよ」と、夏バテ気味の私は少し圧倒されてます。

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氷川神社・茅の輪くぐり体験記

2017-07-01 | その他

今年半年の穢れを祓い、残り半年の無病息災をお祈りするという、ありがたーい神事「茅の輪(ちのわ)くぐり

なるものを体験してきました。

 

本日、「ブラタモリ」でも取り上げられていた大宮氷川神社の行事。

参道途中にブラタモリ放映告知の看板が大きく出ていましたよ。

 

陰陽師のように人形(ひとがた)に自分の氏名を書いて息を吹きかけ、身代わりになってもらう

という内容を新聞記事で知り、私にしては珍しく素早い行動で家族と出かけた次第。

 

境内で引いたおみくじは「吉」。

なかなか良い内容でした。

 

後半の私の運気は停滞に入るらしいので、少し気になっていたんですよねぇ。

お参りの際にはお願いしない、感謝するという習わしどおり、本日も

今のところ奇跡的に仕事が順調である幸運を感謝し、「ありがとうございます」と心の声を届けてきました。

 

茅の輪くぐりは明日7月2日(日)まで。

お出かけになる方は、18時に楼門が閉じるため、それまでに輪をくぐって人形を納めるとよいですよ。

閉門しても大きな輪はくぐれるようですが、陰陽師のまねごとができず、穢れを落とせない?

 

お参りを終えた帰りに、長い参道の終わりにほど近い茶店でサッパリとした「冷やしあめ」も飲んできました。

美味しかった♪

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